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【2014/04/29 山形新聞】【駅伝】南陽・東置賜、完璧レース

 長年チームを支えてきたベテランへの思いが南陽・東置賜の選手たちを一つにした。「最後のつもりで」と今大会に臨んだ土屋佑介(松風会はとみね荘)がアンカーに控える第2日。第1日に続きトップを独走し、一斉スタートとなった19区以降も首位を堅持。まさに完璧な勝利だった。

 南陽・東置賜の低迷期を知る土屋は出場13回。2012年に主将を務めて総合初優勝を経験したが、総合2連覇を達成した前回は力を出し切れず「仲間に頼り切りになった」(土屋)。チーム最年長の30歳は「今年こそ力を発揮してみせる」と強い決意で今大会を迎えた。

 鈴木輝生監督が与えた役目は第2日のアンカー。重責を担うベテランを頼もしい仲間たちがもり立てた。レース前、「土屋に1位でたすきを渡す」という目標を確認し、その達成に向けて疾走した。

 スタートの11区で大河原謙人(高畠町役場)が8位と出遅れたが、12区三浦隆稔(南陽市役所)と13区遠藤正人(同)がいずれも区間新の快走で首位を奪還。その後も選手たちは区間上位の走りを続け、2位以下を大きく引き離した。

 鈴木監督が「見た目のリードがなくなるのでやりにくい」と警戒した一斉スタートの19区も問題にしなかった。長距離で安定感抜群の古瀬弘賢(同)が正確なピッチで再び独走態勢を築き、「いろいろお世話になった」という土屋に最高の形でたすきを託した。

 土屋は「自分のためにつくってくれた貯金。しっかり走りたかった」と区間2位の好走。右手を挙げ、ゴールで待つ仲間の輪に笑顔で飛び込んだ。「うれしい気持ちと、ほっとした気持ちが半々。今後のことは分からない」。最終日はサポートに徹し、チームが圧倒的な形で総合3連覇を果たすことしか頭にない。

きっちり仕事果たした
南陽・東置賜 鈴木輝生監督 初日の疲れもあり、オーダーを組むのに苦労したが、メンバー一人一人がきっちり仕事を果たしてくれた。タイム差は考えず、総合3連覇と完全優勝を目指し気を引き締めて最終日に臨む。



南陽・東置賜の古瀬弘賢(南陽市役所)が20区のアンカー土屋佑介(松風会はとみね荘)にトップでたすきをつなぐ=白鷹中継所

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