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【2014/04/28 山形新聞】【駅伝】南陽・東置賜、序盤でぐんぐん

 序盤で勝負を決めた。総合2連覇中の南陽・東置賜は3区までで2位を2分24秒離す盤石のレース運び。暑さやメンバー構成にわずかな不安を抱えていたが、その強さは揺るがなかった。

 各チームがエース級を投入した1区。昨年区間賞の大谷克(南陽市役所)が実力を見せた。3キロすぎ、集団が遅いと感じると先頭に立ちペースアップ。「逃げ切ってやろう」と、6キロすぎの上りでもう一段ギアを上げ、後続を突き放す。17秒差の首位で酒田中継所に飛び込んだ。

 大黒柱の期待通りの走りにチームメートも応えた。新戦力で、青学大時代に箱根駅伝を経験した2区遠藤正人(同)は「リードがあったので楽に走ることができた」。1キロ3分のペースを正確に刻み、後続との差を広げた。3区の三浦隆稔(同)も区間4位のタイムでつなぎ、湯野浜中継所で2位との差を2分24秒とした。

 終盤に入っても、今大会最長となる新区間8区で鈴木駿(同)が区間記録、アンカー大河原謙人(高畠町役場)は10区の区間新をマークしてダメ押し。第1日優勝タイムは2位に7分35秒の大差をつける圧勝劇だった。

 一時は気温25度を超え、脱水症状に備えて給水を小まめに取った。当初4区を走る予定だった選手が体調不良のため、前日のメンバー変更も余儀なくされた。不安要素はゼロではなかったが、それを補って余りあるチーム力の高さは群を抜く。

 総合3連覇に向けて好スタートを切ったが、王者の目標はあくまで完全優勝。鈴木輝生監督は「あすに向けて気持ちを切り替える」と勝利の余韻に浸ることはなかった。

リラックスして走れた
 南陽・東置賜 鈴木輝生監督 3区までにリードをつくったことで、後続の走者もリラックスして走ることができた。7、8区の快走は期待通り。第2日は3日間で一番の長丁場になるので、気を引き締めて臨みたい。



1区で南陽・東置賜の大谷克(2、南陽市役所)が6キロすぎに集団から抜け出す=遊佐町内

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