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【2013/11/04 山形新聞】南陽市役所、東日本実業団駅伝13位 県勢初の全日本へ (一部抜粋)

 東日本実業団対抗駅伝競走大会は3日、埼玉県のさいたま市から熊谷スポーツ文化公園陸上競技場までのコースで開かれ、男子(7区間、77.5キロ)の南陽市役所が13位に入り、本県チームとしては初となる全日本実業団対抗駅伝競走大会(ニューイヤー駅伝、来年1月1日・群馬県)の出場権を手にした。コニカミノルタが3時間44分45秒の大会新記録で2年連続7度目の優勝をした。

 3年連続3度目の出場の南陽市役所は、1区渡辺清紘が上位に離されずに13位でたすきをつなぎ、2区大谷克が順位を一つ上げた。その後再び13位に下がったが、3区ジョセフ・オンサリゴから最終7区の鈴木駿まで大きなブレーキのない走りで、全日本大会出場圏内の13位を保った。

【ハイライト】蓄えた力結集、壁破る
 アンカー鈴木駿が13位でゴールテープを切った瞬間、南陽市役所に初の全日本実業団対抗駅伝競走大会の切符がもたらされた。一昨年と昨年は厚い壁にはね返されたが、選手たちは悔しさをばねに力を蓄え、本番で爆発させた。副主将の渡辺清紘は「目標に向け、一つになれた」と達成感に浸った。

 13位まで与えられる全日本出場権。勝負どころは、高嶋哲監督が「いかに食らい付くか」とした1、2区だった。1区の渡辺は、出場権を争う相手と競り合いながらの力走で13位。昨年は2区で「流れを止めてしまった」と不本意な結果に終わったが、今回はきっちり役割を果たした。

 続く2区大谷克は最長の15.3キロ。身長162センチと小柄だが、躍動感あふれる走りで徐々に前との差を詰め、12位に浮上した。「自分が力を出さないと」と責任感を口にするエース。昨年のこの大会以降、タイムが伸びず不安も抱えていたが、9月末の記録会で5000メートルの自己ベストを更新し「力はついている」。手応え通りの好走で全日本への流れをつくった。

 3区で一つ順位を下げたものの、14位の警視庁とは1分40秒程度の差を最終7区までキープ。早朝と夕方の練習に加え、夏場は上山市の坊平や県外合宿で昨年以上に走り込んだ成果が出た。濃密な練習、そして力を発揮できる状態に仕上げてきたことがうかがえる安定感だった。

 高嶋監督は元日の大舞台、その後も見据え「今まで全国は夢だった。明日からは全国で戦えるチームをつくっていく」。3度目の挑戦で大目標をかなえた南陽市役所。同時に新たな挑戦が幕を開けた。



南陽市役所の1区渡辺清紘(左)からたすきを受け、2区大谷克が走りだす=第1中継所、さいたま市


南陽市役所陸上部公式サイト