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【2013/03/02 山形新聞】【南陽】吉野地区に若者グループが誕生 16人、独自の催し開催も

 南陽市吉野地区に、地元の若者たちが集うまちづくりグループが誕生した。その名は「吉野地区青年グループ 吉野クラブ」。メンバーは同地区在住、出身の10〜30代の男女16人で、地域おこし活動の先輩である同市青年教育推進事業の若者の流れをくんだグループだ。先月設立総会を開いたが、すでに昨年から地区文化祭の運営に加わるなどして地元を盛り上げる活動を展開。今後は独自のイベント開催なども計画していくという。

 同市は2008年から、20代の若者が地域活性化に取り組む同事業を開始。メンバーはグループに分かれ、ご当地ヒーローの運営や農業体験を通した地域おこしなどを展開し、日本青年団協議会の全国表彰を受けたり、全国青年まちづくりフォーラムを開催するなど活躍を見せている。

 この動きを市内各地区に定着させ、地元に地域のリーダーとなる若者集団を育てようと、市は12年度から青年女性組織活性化モデル事業として地区を拠点に活動する意欲のある若者たちを募集。手を挙げた吉野地区をモデル地区に指定した。青年教育推進事業の若者グループの一つ「HOPE」のメンバー加藤陽之さん(27)=荻=が会長としてクラブを引っ張り、活動のノウハウを運営に生かすとともに、吉野公民館を事務局にして地域密着型のグループを目指す。

 昨年11月の吉野地区文化祭には、クラブで焼き鳥やたこ焼きの屋台を出店。それまで若者が祭りの運営に関わることはまれだったといい、さまざまな世代の住民と交流を経験したメンバーの漆山和矢さん(19)=下荻、専門学校生=は「これまであまり関わりがない人とも会話を交わせたのがうれしかった。クラブをきっかけに仲良くなった同世代もいて新鮮」と話す。

 先月16日に同市荻のまるさん商店で開かれた設立総会で、加藤会長は「まだ若く至らない点もあると思うが、地域ぐるみで育ててもらいたい」とあいさつ。市は来年度、さらに他地区でのグループ設立に向け若者に積極的に働き掛けたいとしている。


活動計画を話し合う吉野クラブのメンバー=南陽市・吉野公民館