たまげた! 川西町の祭で青森ねぶたに出会えるなんて・・・。
小振りの本格ねぶたで、青森から買い付けてきた方の奉納らしい。
更に前回紹介した南陽市宮内の菊人形創始者でもある菊地熊吉氏の作の獅子頭も現れた。
この赤獅子の歯と歯茎の作り方が珍しく、隣の誠證寺の獅子頭と同じなのに気付く。
更に更に、私が取材に現れる直前に宮司さんが古い獅子頭を発見したのだ。
宇津権九郎型
数年前その宮司さんの神社でも、私の取材の直前に顎の無い未確認の獅子頭を発見している・・・。
類は類を呼ぶのだろう。
私も遂に獅子頭を呼び寄せる術を会得したのだろうか・・
昨年、例祭日に取材に来ると祭は終わっていたので、今年は慎重に諜報活動を進めていた。
川西町では小松の諏訪神社の屋台行列に次ぐ盛大な行列を行なうと聞いていたが・・・本当だった。
何故に祭で「ねぶた」登場なのかは別として、ねぶた囃子を聞くと血が騒いで来る。
「はねと」で飛び入りしたくなってきた。
神社の幟の前に、タイヤの車輪のついた荷車に屋根が付いたレトロな囃子屋台があった。
トラックの荷台がほとんどで人力で移動する山車は実に珍しく風情が格段に違う。
囃子は三味線、横笛、大太鼓と締め太鼓で演目は四曲あり「オッピキタイサン」は出囃子の次
に演奏すると聞いた。
神楽囃子の曲目「オッピキタイサン」の意味は調査中だが、近隣広幡一之宮神社の神楽囃子
でも登場する。
一之宮の神楽囃子は殆ど女性中心だが、こちらは子供と男性のみであった。
さて例祭の無事を祈願する神事が終了し神輿渡御の行列の役割の呼び出しが始まった。
先頭は、ねぶたの山車街宣トラック
高張提灯、田楽提灯・・持ちきれないので軽トラ荷台にまとめて運んでいる。
神輿・・神楽囃子屋台と大勢だ。
拝殿から小振りの獅子幕が付いた獅子頭を若頭に受け渡すと、獅子回しの開始の合図だ。
獅子回しは20代の若者6人が2グループが二手に分かれて氏子の家々を回る。
獅子頭には縄が取り付けられ一人が引っ張る。
家の序口から気勢を上げて玄関に入る演出で、ご祝儀を貰い御神酒も戴く。
初っぱなは、大人しく恥じらいも見受けられるが、御神酒も回り神社に帰ってくる頃にゃ
獅子回しの若者達もラリラッ隊化(泥酔集団化)する。
帰って来ると神社の回りを三回疾走し、拝殿前で獅子を納める激しい攻防が始まるそうだ。
長井の獅子舞の警固掛かり的な見所なのだろう。
その激しさは石灯籠を破壊したり、獅子を真っ二つにしたりと荒業極まりない伝説が
残っている。
盆過ぎの8月20日の午後の日射しはマダマダ肌を刺す様だ。
神社境内の蝉の声も勢いが増してきた。
お祭りは始まったばかりである。
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