8月7日の熊野大社七夕祭りの獅子頭展示の際、彫り師の発見があった。
今回の町内の家々から集めた獅子頭の顔形の中に、一つのパターンがある事に気付いた。
大きさ色は様々だが非常に似通った獅子が多数あるのだ。
東北一を誇った宮内の菊人形・・その初代創始者「菊地 熊吉」である。
明治27年宮内に生まれ、昭和49年に没している。
絵画や彫り物に優れ獅子頭も100点以上残しているが、獅子頭については詳しい資料は無く、これか
らである。
熊野大社の総代と、今回の獅子頭展の話になったのがきっかけで一気に熊吉氏が浮かび上がってき
た。
以前からこの様式の獅子頭が川西町や各地に見られ気になっていた。
特に口元がめくれて上の犬歯が大きく作られ食いしばって、目の縁が赤いという様式だ。
例祭の新旧本獅子二頭の他に違う様式の三頭を確認しているが、この形が熊吉氏の獅子頭スタイル
のルーツではないかと考えている。
もしくは熊吉氏作の可能性もある。
見比べてみると二頭は同じ作者で奥の一頭は違うようだ。
一対の獅子の瞳は凹んで唇の朱の色が濃い。
今までの写真資料を思い浮かべると特に南陽市寄りの川西町の神社にある様だ。
これから熊吉氏作の獅子頭が、芋づる式に確認されるだろう。
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