骨格のある獅子幕を拝見した。
骨と言ってもロープである。
補強の為に獅子幕の縁や背中に細めのロープを二本入れて縫製した事があるが・・・。
白鷹町荒砥のとある神社の獅子幕だ。
裏返してみて見ると、縁には12mm程の太目のロープが入り、胴体には八本のロープが入ってい
た。
前幕にも縦に四本、幅の狭い流線型のスペースもあり複雑である。
縫製する時に布と布を重ね縁のギリギリを縫い合わせ海苔巻きの様にロープを巻いて
糸で巻く様に縫製していくという・・気の遠くなる手間と時間をかけたものだ。
更に縁のロープは念を入れて、かがり縫いの様に縫い、布を二枚重ねて補強していた。
幕の後ろ、尻尾の部分は丸くアーチ型に縫製し持ちやすい形だ。
白鷹の獅子舞いは幕の中に入るより外で縁を持つ体制で、その工夫なのだろう。
荒砥の獅子幕には、外からでは分からない幕の工夫が隠されていた。
この記事へのコメントはこちら