黒獅子まつりで大怪我をした獅子頭の治療である。
獅子舞の歯打ちの途中で不気味な音を聞いたという・・。
顎の断裂だった。
そのまま最後まで獅子舞いを行なわれ、幕を外して初めて気付いた怪我だったとか。
伝統的な修理では普通この断裂では使用に耐えないが、FRPを用いればナントカなるのだ。
FRP 強化プラスチック ポリエステル樹脂をガラス繊維に含浸させてカチカチに硬化させる。
程よい弾力性が有り、頑丈なのだ。
獅子頭の修理や補強には今の所、これに勝るものは無く最適だろう。
歯打ちの際かなり力が掛かる所が断裂しているので、ステンレスのボルトで更に補強する予定だ。
ただし耐用期間は数年。
獅子頭の新調まで最低三年以上はもつだろうと考えている。
大抵、神社では何か緊急事態に備え、予備の獅子頭を幕を付けて用意しているが
こちらの神社では使える獅子頭が見当たらない土俵際状態である。
今年、新しい獅子幕を新調したばかりで、今度は獅子頭に予算計上を検討しなくてはならない。
獅子頭の修理にもお金がかかるし、痛々しい破損は関係者にとっても懐が痛いだろう。
この獅子頭は 名人渡部 亨氏の作だが、頭部もFRPで大修理していて満身創痍なのである。
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