上山石崎神社の獅子頭

  • 上山石崎神社の獅子頭
11月特有の変化の激しい雲行き・・暗い雲のスクリーンに虹が映し出されている。



上山図書館の神社資料から上山市石崎神社に一対の獅子頭を見つけた。

石崎神社の総代の方を探しお願いして、午後2時から獅子頭を拝見することになった。



神社は上山城の少し南に位置している。7月15日の例祭には境内に70軒もの出店が出て

市内でも最も賑やかな祭とか。


神社の獅子頭は一対の赤い獅子頭の他に、意外にも長井の総宮系の小さな黒獅子が奉納されて

いた。






片方の獅子箱に記名があり「明治二十年六月十五日 納主 片町 大谷角治」と見える。

この箱に入っていたのは、こちらの獅子頭である。














一方こちらの獅子の箱には「石崎神社 神楽箱 」としか記されず、何方も作者名は無い。

残念ながら奉納者のみ知る作者名なのだ。

獅子頭の制作者や塗師の名は表には出ないようである。










ただ箱の蓋を赤外線カメラで撮影してみると両方、僅かに文字の痕跡が見えたが判別不能だっ

た。




さて、気になる獅子頭の形であるが明治二十年の作は類似した獅子頭が頭に浮かんでき

た。







川西町尾長島の光玉寺所蔵の「弘化三年(1846)六月十五日 当村 彌六自作之」と記名あ

る獅子頭と酷似しているが、少し時代が少しズレているようである。

明治20年は1887年なので差し引き39年は・・・可能性低しかも知れない。

しかも、当時の上山と川西では遠いだろう。





一切記名無しの獅子頭の方も似ている獅子頭があった。

米沢市六郷の桐原にある八幡神社の獅子頭である。

但し、こちらも記名無く年代も作者も不明である。

獅子頭の状態はすこぶる良くて、これといって割れや傷も無く良い顔をしている。

また悪い癖が頭をもたげてきた。

気に入ったのでレプリカを制作したくなってきた。

鮮やかな赤が何と美しいことか。

記名無しの獅子に獅子毛模様のある獅子幕が外され残っていた。ご覧の様に長さが二間程で尻

尾もある。首の後ろの背筋に紙のタテガミを取り付ける白い布があった。






総宮系の小振りの獅子頭についても詳しい事は不明で、今日の天気の様になんともはっきりし

ない。



竹田吉四郎風の感有りでもあるが・・・耳と額の百毫の作りが違うようだ。


帰り道、上山は激しい大粒の雨が降ってきたが、中山辺りで黒い雲が切れて日射しが刺してき

た。

いつも中山を通る度思い出す・・白鬚神社に気になる大きな獅子頭があるのだ。




2016.11.16:shishi6:[コンテンツ]

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