もう9月も半ば・・11日小国町の五味沢に向かう途中に舟渡の獅子踊と遭遇した。
2年の間を置いて3年ぶりの公演だそうだ・・これを逃せば3年待たなければ見れない。
まさに渡りに舟という場に遭遇した。
弓と輪を持っている。弓は会津若松の彼岸獅子で弓くぐり、輪は長井でも輪くぐりを行なっている。
笛は六穴の六本調子と七本調子が混ざっていた。音が違うが気にしない。
獅子は忍者の様な黒装束、獅子頭の印象は置賜と似ていて、羽根の蓑が麻生地に羽根と木の繊維
状(シナの木の皮?)が取り付けられている。
民家は廃寺した寺に一番近い家で代々「宿」として定められ、ここから出発することになっていると
いう。
玄関前で一踊りして代表が挨拶し出発する。100mほど林道を進むとY字路になっている広場
があり公演が始まった。
総代だろうか? 帽子をかむり紋付袴姿の方々が不思議なステップで練り歩く。
その場所を確認する様な、または場を静める様な歩き方で興味深い。
次に花笠を被った太鼓が踊り、続いて獅子が踊る。
この場所から公民館の広場に移動して公演した時にはヒョットコが出ていた。
片方の足に長靴を履いていているのがチャームポイントである。
最初の公演終了直後舟渡地区から五味沢に移動する。
今日は五味沢地区の山神社の例大祭である。
五味沢には以前、獅子神楽や獅子踊、芝居等があったが
現在はいずれも途絶えてしまった。「小国町の文化財」に詳しい資料があり実際に獅子頭を
拝見したいと月初めに五味沢に取材に訪れた。
畑仕事中の住民の方に尋ねると、すぐ目の前の神社関係者の方の家を教えて戴いた。
その家に近づくと、その方が現れて「では」と近くの古老宅に案内してもらった。
その方の親戚筋なのだろう「寄れ寄れ」と案内され、玄関で「いだが~?」と声をかけ居間に
入っていってしまった。
そこで、長老に獅子神楽や獅子踊の話を聞くことが出来た。
トントン拍子とはこの事だろう。
見知らぬ他所者にこんなに警戒心もなく接して話してくれる方々に、いつも驚くばかりである。
五味沢の話は改めて後日報告したい。
舟渡から五味沢神社に移動して、公民館では奥様方が直会の準備の休憩中だった。
そちらで獅子踊りの笛をしていたという長老を呼んで少し話を聞くことが出来た。
話し振りの中に、水面下で獅子踊の復活構想もある気配である。
その方が最後の伝承者で猶予は僅かだ。
10月に獅子頭を準備してもらい拝見する事を約束し、五味沢の山神社の神事を拝見する。
顔見せしておかないと・・・という意向もあった。
意外にも神主は女性だった。
今度は急いで舟渡の公民館に戻る。10時半から再び公演中の筈だ。
途中二箇所で祭りを知らせる幟を見つけるが急がねば。
到着して間も無く公演が終わってしまったがヒョットコを撮影出来た事が幸運だった。
バタバタの取材を終えて、獅子宿に戻る・・・お昼前には到着したい。
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