川西町の西大塚薬師堂の獅子舞いに遭遇した。
最上川の橋の手前、公民館にお休みしていた。
訪れると、近くの家の方が獅子の出発を待っていて、いよいよ獅子連中は気勢を上げて盛り上
がっている。まだまだ序の口、すこぶる元気だ。
こちらの獅子頭は当社工藝舎 獅子宿の作で、舞いは今泉の稲荷神社から習ったと聞いてい
る。
先代の獅子頭は南陽市法師柳の佐藤耕雲の作である。兎に角重く、10kg以上のヘビー級だっ
たが二キロ程軽くしたが、それでも重い。その重さが仇となって破損が続き、顎だけ制作。
しかし口を開けた時のダメージでまた破損するの為、ついには金属板を取り付けたり
歯には衝撃緩和シートなる秘策を講じてみたのである。それで歯打ちの際の音が、ちょっと異
なる。
全麻生地の獅子幕は新調したばかりで、自分が縫製した。
毎年、勢い良さのため破けるので幕の縁と本体2箇所にロープを取り付けているが、それでも
破損する。
強く幕を握ると織が広がって穴が開いたり破けるのだ。
定刻になり笛太鼓が始まった。
獅子舞先輩の指導が入る
獅子が動きだし公民館入り口から出ると、集まった地区の方に歯打で厄を祓う。
豪快に一升瓶ごと獅子の口に、お神酒を注ぎ込む・・・余ったら人にも注ぎ込む。
見ていると幕の最後部の二人が獅子幕を引っぱり、幕を張ろうと一生懸命だ。
破けるのではないかとハラハラして見ていると案の定「ピリッ」と破ける音がした。
今回、繕ったばかりの部分である。
酔いが回って足下が千鳥足で、警護役の先輩に監視されている。
幕の中、特に最後尾は腰を屈め振られるので酔いが更に進行する。
余計なお世話だが、あれでは長くは持つまいだろう・・・。
獅子舞いは公民館から出ると獅子振り達は直ぐに幕から出て、移動の体制に入る。
黄昏の中、白装束達が和気藹々の余韻を残して消えていった・・・。
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