7月17日川西町大塚の熊野神社に訪れた。
既に獅子舞いは渡行中だったが、こちらの獅子頭の修理で面識ある方がいて直ぐに
獅子頭を拝見出来た。
現在の現役獅子頭は飯豊町小白川の五十嵐氏の作で長井の総宮系である。
ご覧の通り先代の二頭の獅子頭とずいぶん形が違う。
詳細の記名や情報が無いのだが、地元の宮大工の金子豊夫氏と金子 豊氏でないかと考えている。
二頭は同じ様に作られ、古い獅子頭と思われるものは眉毛の直ぐ上にヤクの毛が植えられ
眉と目が見えづらく顔の表情が伺えない。二頭とも明るい褐色の下地の上に透ける飴色の
塗りが施されているのが珍しい。高畠の八坂神社の塗りも同じだった。
この獅子頭の様式は金子氏制作の獅子頭の特徴で、高山の八所神社でも確認している。
拝殿には地元の絵師が描いたという立派な絵馬が飾られている。
昭和52年の鳥居の場での舞と記された先代の頃の獅子舞写真もあった。
その中に混ざって一枚の古い写真があり、明治三十二年の十一月とあり二十七人の裁縫門人と書かれて
いる。
裁縫を学んでいる様子を描いている絵馬は良く見られるが写真は珍しい。
獅子幕やのぼり旗等の裁縫奉納の記念なのだろう。
よく見えないが写真のスタジオの名前の印刷があった。
「長井町小西業商 大塚写真師羽前」だろうか?
同じ頃、長井の獅子彫り師 梅津弥兵衛も写真スタジオを開業したが、また別の業者の記録
を発見した。
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