8月16日川西町黒川地区の稲荷神社の、のぼり旗を見つけた。
把握していなかったので、慌てて訪れる。
道路から見ると田圃に囲まれ、こんもりした杉木立に赤い鳥居が際立って見える。
その鳥居に真っ直ぐ参道が伸びている風景は神秘的で美しい。
今日は前夜祭の準備中だった。
拝殿にドンと獅子頭が置かれ待機中。
鼻に真っ白い細長い布が通されている。
獅子頭は二人が持って先頭の者が、この布を担いで三人掛かりで獅子廻しをする。
真っ白い衣装を着た中学生四人が獅子廻しを行なう様である。
獅子廻しの獅子頭は昭和15年に新調され南陽市法師柳の佐藤耕雲の作である。
下奥田の田護神社、犬川の龍蔵神社に同類の獅子頭がある。
古い獅子頭は、バラバラに破損し詳細不明だが、他所で似た獅子頭を見ているので
分析中だ。
宮司が到着する。
齢九十を超える御大である。
神前に供える者の位置を指示し、御幣を用意する。
休憩ではキセルで煙草の一服・・・白黒写真が似合う貫禄である。
神事を済ませ獅子廻しは南に向かい、神輿は逆の北に向かった。
獅子廻しの一行は静かな集落を一軒一軒厄払いして廻る。
囃子が無いので住民達は時間で待機しているのだろうか?
白い行衣を着る風習が残っているのは貴重である。
強い日差しを受け青年達が輝いている。
笑顔も清々しい。
彼らの笑顔だけで地区は祓い清まる様である。
この記事へのコメントはこちら