先日、桐原の八幡神社でこちらの宮司さんとお会いして獅子頭拝見のお願いをしていたので
話は早かった。
社務所にお邪魔して即、鍵を渡されどうぞ・・と。
用事があったので、お先に拝殿にという意向である。
こちらの神社は米沢でも最古の歴史を経る由緒ある神社ということだ。
一の宮神社の一対の獅子頭は拝殿にあり、黒の獅子頭は北陸や越後の様式を感じさせる大型の獅子頭
である。
一対だが様式は異なっている形だ。
タテガミは麻を取り付け、金紙で目や歯を苦心して修理しているのが分かる。
黒獅子の内部は荒々しく手斧で刳り貫いた痕が残っているので、記名は未確認である。
神輿の前を、この獅子頭を担いで練り歩き、高く掲げて力を誇示するのだそうだ。
興味深い事に笛太鼓、三味線と鉦のお囃子の保存会がある事だ。
宮司さんの兼務している堀金の熊野神社も存在しているというので、さっそく取材をお願いした。
米沢での神楽のお囃子の情報は初めてで貴重である。
帰り際、宮司さんが突然何かを思い出したと棚を探し出した。
すると、平べったい一見して古そうな顎の無い獅子頭を見せて戴いたのである。
この獅子頭を是非クリーニングして研究させて貰いたいとの申し出を快諾いただき預かる
ことになった。
見た事の無い様式の獅子頭は、顎の両軸穴部分が破損して仮の修理をしている。
詳しくは後日報告したい。
さぁ、工房に持ち帰って珍品を復元させてもらおうではないか!
謎の獅子頭を助手席に、夏真っ盛りの田園を軽トラが驀進していった。
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