米沢市六郷地区の轟(とどろき)に大聖文殊菩薩がある。
訪れると、若い衆が5~6名で、お祭りの片付けをしていた。
ずうずうしくなり、この状況でも獅子頭拝見を申し出れるようになった。
みな親切な若者ばかりでありがたい。
文殊菩薩のお堂の隣に正福寺があり、お祭りの為に獅子頭の一つはそちらに安置されていた。
もう一頭は、宇津権九郎の雄獅子で破損が酷く、出していないという。
小振りの赤獅子で、川西町時田八幡寺の獅子頭と骨格が似ているような印象である。
麻のタテガミがあり、黒いタテガミや眉の模様の形が独特である。
軸棒が取れて無くなり、紐を通して代用している。
あごの底にコの字型の金具を取り付け、持ち手にしていた。
丸太から芯を避けずに彫っている為に、前歯が芯割れし大きく破損している。
獅子頭の他に今は使われていない締め太鼓もあり、以前は囃子もあったそうで興味深い。
録音したテープがあるかも知れないという話なので発見出来れば復刻してみたいものである。
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