念願の通称ばば(婆)獅子の模刻を始めた
伊佐沢神社に合社された中伊佐沢の稲荷神社の獅子頭と聞く
どうやら作者は高橋小兵衛ではないかと見ているのだが確証はない
成田五十川系の大型の獅子頭だ
またその原型のようで、更に荒々しくダイナミックな造形の謎の獅子頭だ
額や頬に隆起したシワやコブが彫り込まれ鼻の穴が大きく膨らんでいる
鼻の角度も上を向いた獅子っ鼻
赤い白目の縁が成田五十川系の様につり上がらず横に流れた形は、成田の平吹き獅子の右目に
こっそり見られるのだ
丸い眼の縁に赤い線があるが、これも成田の稽古獅子には残っている
また眉の直ぐ下に段があり、眉のギザギザも鋭い角度だ・・
写真で成田の獅子頭と比較してみよう
毛植え前の、本年完成した獅子頭
眉間の階段状のシワは一段多く平山熊野の高橋小兵衛の作の獅子頭と共通している
やはり安永年間に彫られたのではないか?
伊佐沢は修験の寺院が二十数カ所あった時代があり盛んに宗教活動が行われ
このばば獅子も獅子舞いで使われたのであろう
その詳しい由来は一切伝えられていない
持ち手を見てみると三本あり、成田の握り棒に近い位置だが、一本は角材である
顎の下の左手で握る紐が、舌の根元にありバランスに違和感を感じる
これでは白鷹系の位置である
現在も警護や角力役割名が口取りと言い、白鷹での言い方が伝わっている
伊佐沢神社の獅子舞が白鷹町畔藤の雷神社の獅子舞いに似ている
なにか曰く因縁があるのかもしれない
本日は午後から制作
成田五十川系の獅子頭にしか見えないがばば獅子なのだ
コブやシワは後から現れる
特に鼻や唇が違う様だ
巷ではバレンタインディー
最近はチョコのチの字も縁が無くなった♪
今日は蕎麦打やら来客で獅子彫りの時間も遠のく
短い時間の中で耳を他の獅子頭から借りてきて取り付けてみる
牙を付けると勇ましくなってきたではないか
さて・・険しい顔の、ばば獅子と一緒に晩酌しよう
内部を刳り貫く作業を開始
本日は顎を作る 耳も修正しなくてはならないな
軸棒を取り付け、内部も刳り貫いて軽くする
眼と眉の高さ調節で表情が変わって来る
放っておいた柳なので木口割れが多数あるしフカフカの老けた部分もある
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