親業への思い

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親業訓練協会で発行しているインストラクター通信に私の思いを綴りました。

 私と親業との出会いは「子どもに愛が伝わっていますか」の本を手に取った時からです。
 当時は子どもの登校拒否に悩み、母原病という本も出版されている時代でした。当の子どもから「(親の愛なんて)伝わっていない」といわれた時の衝撃は、今も覚えています。
それが親業講座受講につながりました。しかしインストラクターのいない山形の地で受講するのは大変でした。私は特例として上級講座から、それも集中で受講したのですが、講座の中で、思ったことをのみ込まずにそのまま話せる体験は得がたいものでした。また上級講座受講中に中2の末っ子が「だっこ」という言葉を口にし、実際膝の上にのってきた時には、何年この子に近づくなオーラを出していたのだろうと胸が痛くなりました。それと共に学ぶことは、自分自身にこれだけ変化があるものかと驚きました。上級講座に引き続き一般・パートⅡを受講した頃には子ども達の関係は劇的によくなり、私自身もとても生きるのがラクになりました。
自分を見つめ、自分の気持ちを整理し、どう表現するか自分で選ぶ、自分の人生。
特にアイテムとしての行動の四角形はすごいものでした。私は頼まれてもいないのに問題を全部抱えて、大変だ~誰か私の大変さをわかってよ~と言っていたんです。
 それで私と同じような悩みを持っている人がいるはず、親業という方法もあるよと伝えたいという思いで山形県初のインストラクターとなりましたが、最初は活動すらおぼつかなく、親業って何?の世界でしたが、17年経った今では【親業の鈴木】が通じるようになったのです。継続は力なり、ですね。17年細々と続けてきた活動の中で、様々な方と知り合い、いろいろなご縁が出来、また様々な場所を与えてもらい、背中を押していただきました。親業を続けてきた出会った人々は、私の宝物です。そう考えると、子どもの登校拒否は、私の人生を豊かにしてくれるきっかけだったのかもしれません。
 今、仕事を卒業し、さてこれからどう生きようか、というとき、私はやっぱり親業を伝え続けていきたいと思いました。今までの活動からも、育児から介護まで切っても切れないものが親子関係であり、だからこそ、より良い親子関係を大切にしていきたいと思います。平日も動けるようになったので、出来ることを出来る範囲で伝えていき、親業を知る仲間が増え、にこにこ笑顔があふれるようになればいいなぁ。 そう思っています。



写真は庭に咲いた四季咲きのバラ。
2015.10.30:おやコミ研究所:[洋子の徒然]