§20 最後に

親業の3本柱について、 見聞きした事例を基に私なりに記しました。
親業の考え方
§4
聞くこと
§5 §6 §7 §8
話すこ と
§9 §10 §11 §12 §13
対立を解くこと
§14 §15 §16 §17 §18

 文字だけではなかなか難しいとは思いますが、今までの子育て、あるいは人間関係に何か感じている方はトライしてほしいと思います。
 最初にいいましたが、親業のスキルは親子だけではありません。
永遠のテーマといわれる嫁姑関係をはじめ、職場・学校・介護・病院等、
すべての人間関係に役立ちます。
 親子関係は子育てから介護まで切っても切れない関係です。その中で、様々な方々との関係もあります。
そんな方々との関係にもぜひ参考としていただけたらうれしく思います。
 いまも『お決まりの12の型』で子どもに接していた頃の自分が目に浮かびます。
自分自身が育てられたやり方で子育てをしていたのです。
「子どもさんの話を聞いて下さい。」と言われ、どうしたらいいのか全くわかりませんでした。

 その私が親業を学んで自分自身がとても楽になりました。
親業を必要としている人に伝えたい、 その思いでインストラクターになりました。
 少しずつこういう方法もあるよ、今までのやり方にプラスしてみてと伝え続けて来ました。
これからも続けていきたいと思っています。
また、 事例を提供してくださった受講生の皆様へ感謝申し上げます。

 8週間で身につける親業訓練講座も随時開催しております。
 問い合わせはおやコミ研究所まで。
2019.03.17:おやコミ研究所:[親業会員情報]

§19 コミュニケーションはあなたも大切・わたしも大切

 子どもの様子を見て、サインかなと思ったら、能動的な聞き方で、気持ちを聞く。
 自分の伝えたいことを、相手の行動に言及せず、私を主語にして伝える。
 相手が反発したら、私が言ってことがイヤだったんだね、と受け止め、
 再度わたしメッセージで自分の気持ちを伝える。
 勝負なし法で、相手と一緒に解決策を探す。
 大切にしているもの=価値観=はあなたもわたしも違うことを知っている。

2019.03.17:おやコミ研究所:[親業会員情報]

§18 勝負なし型の親子関係について

親子の対立が起きると、私たち親は、
強引に子どもを従わせようとして失敗したり、
泣き叫ぶ子どもに渋々従ったりして、
勝つか負けるかのやり方で対立を解決してきました。
親業では親子の対立を「勝負なし法」 というやり方で解決していくことを学びます。

 佐藤さん(仮名)のお宅では、お風呂に入る時間のことで毎日子どもと対立が起きます。
「テレビを見るのをやめてお風呂に入りなさい!」
「今テレビを見てるから入らない!」
「そんなこと言うならテレビ壊して見られないようにするからね!」
と脅迫をして強引にお風呂に入れていたようです。
このような光景はどこのお宅でもあるように思います。
佐藤さん(仮名)のお宅では、勝負なし法を試してみると、お互いに納得したため、
何の支障も無く今までの対立が信じられないくらい子ども達が自主的にお風呂に入るようになったと報告がありました。
 勝負なし法は、六つの段階があります。次の順序に従っていくとスムーズに話し合いが持てます。
①何についての対立なのかをはっきりさせる。
 佐藤さん(仮名)の例だと、 子どもはテレビを見たい、 親はその時間にお風呂に入ってほしい、 という対立が起こっている。
② ①の対立していることをどう解決したらいいか解決策をお互いに出し合う。
コツは子どもから先に案を出させる。このとき子どもから出してきた案に対して良いとか悪いとかの批判をこの段階では絶対にしない。
親子でたくさん出し合う。(ブレーンストーミング)
③ ②で出し合った解決策をひとつひとつ検討する。この段階で親と子が受け入れられない案については、 ひとつひとつ消していく。
④ 一番良い解決先を選ぶ。一番よいと思われる解決策を一つはっきりさせ、それでお互いに良いかどうか確かめる。
⑤ 実行方法を考える。(必要なものや時期について話し合い)実行する。
⑥ 実行状況をみる。

このようにして、
お互いに納得のいく話し合いを持つことによって子どもが自分の意見を言えるようになっていきます。
また、親が一方的に力で押しつけるよりも子どもと話し合った方が持続して守りやすいのです。 〈参加の原則〉


2019.03.17:おやコミ研究所:[親業会員情報]

§17 動揺型の親について

スーパーで5歳くらいの男の子がお菓子を手にして「買って!」と叫んでいました。
そのそばで何もないかのような顔をして買い物をしていたお母さんが突然その子を抱き上げ、顔をピシャと叩いたのです。
きっとそのお母さんは、一生懸命に平静を装っていたのだけれど限界が来たのだと思います。
その男の子は今まで以上に大きな声で泣きながらお母さんについて歩き出しました。
それとは逆に、泣き騒ぐ子どもに根負けして、買ってしまうお母さんもいます。
その時々で揺れ動くのが私たち親ではないでしょうか。

 親業の講座の中で勝者型・敗者型の親に育てられると、どんな子どもになるかを説明すると、
ある受講者さんが、
「長女は勝者型、次女は敗者型で育てたことになります。実は、今言われたとおりの性格に育っています」
と話してくれました。
同じ親の子どもでも生まれてからの親の関わりが違うと、全く性格が違ってしまうことを実感したようでした。
親業の言葉にあるように親が子どもを育てることは、この世の中で一番大きな仕事なのかも知れません。
親の感情の赴くままに、毎日の生活の中で、今日は勝ち、明日は負けるという子育てではよいわけがないのです。
先ほどの親御さんみたいに二人の子どもを全く別々の関わりで育てるということは珍しくほどんどの親は動揺型なのかもしれません。
 『皆が持っている。』 という子どもの言葉は親にとって非常に弱い言葉で、ついつい買いたくないものでも買ってしまうことはないでしょうか?
 子ども可愛さに、子どもから言われて負けたと思いながら買ってしまったという経験は、どなたにもあると思います。
毎日の生活の中で子どもと接していると、この関わりは、
甘やかしなのだろうか、
厳しすぎやしないだろうかと
迷いながら子育てをしている方が多いのではないかと思います。
 もし親が勝者型を通す場合、子どもが強く欲する『賞』と、
子どもを困らせることのできる『罰』を持っていなければなりません。
そして、親に子どもが依存と恐れを感じている間は、勝者を通すことが出来ます。
 ですが、子どもを、自主的で、毎日の生活の中で意欲的に生き、率直にするためには、
力で押さえてしまうことも、
甘やかしてしまうことも効果があるとは言えません。
2019.03.17:おやコミ研究所:[親業会員情報]

§16 敗者型の親について

お母さんの気分、都合で、『買いたくないけれど、しょうがない』と思いながらついつい子どもの要求とおり買ってしまうことはあると思います。
そういう親の行動をみて、子どもは次第に要領よく要求してくるように育っていきます。
そうなると親は、いやいやながら子どもの欲求に屈してしまいます。
 敗者型の親とは、親と子が対立したときに、親が負け、子どもが勝つ型です。
親は普通、親の意見を押しつけようとした後に、子どもが親の言うことを聞かないと仕方なく負ける方にまわることがあります。
そしてその時親は、「我が子はどうしてこんなに我が儘なのだろうか。どうして親の言うことをわかってくれないのだろうか。」と悲しく情けなくなります。
この悲しい気持ちが子どもに伝わり、子どもは 「親は自分を愛していない。好いていない」といった、親の愛情に対して不安を持つようになります。
親の愛情を確かめるためにエスカレートしていくことがあります。

また、自分の気持ちをすべて受け入れられてきた子どもは社会にでたときに、適応するのが難しくなりがちです。社会はまだまだ力で行動を管理する場合が多いと思います。


 講座の中で、今の職場の上司と私の関係が、まさにこれです!と言った受講生さんがいました。
上司が敗者型の親ですというのです。
組織を活性化しようと提案書を上司に持って行くと、「わかった、検討する。」とすぐ受け取ってくれるが、
実は面倒くさい・取り合えす受け取れば文句言わないだろう・という上司の気持ちが、本当にビシビシ伝わってくるのだそうです。
※講座修了後、受講生さんから、「わたしメッセージで簡潔に伝えるよう心がけたことで、相手にスマートに伝わり問題が解決した。」と報告がありました。

2019.03.17:おやコミ研究所:[親業会員情報]