5年生の道徳。頭を突き合わせて、「納得解」を見つけています。
「人として大切なことは何か」という問いに、クラス全員で考えて、7通りの答えが出ました。それを、最初は一人で、大切だと思うものから順番をつけました。次に、違う考えの人同士が集まって、グループで順番を考えなおしました。その場面です。
「なんでこう思うの?」「だって、思いやりがなければ人は生きていけないでしょ?」
「まず生きることが大事だよね」「判断力がないと、だめだよね。」うれしい発言がどんどん出ます。
グループで話す20分間は、すぐに過ぎました。大人の私たちでさえ難しい問いです。たった11年しか生きていない5年生が、20分間で考えるには、本当に難しすぎる問いです。
代表が、それぞれの考えを発表しました。他の班と違って当たり前、7つのうち、2番目までしか順番がつけられない、それも当たり前・・・実はこの問いには答えがないからです。
この授業の目的は、納得解を見つけること、その過程を味わってほしかったのです。人一人産声を上げてから、育つ環境は違うし、着るものも食べてきたものも、読んだ本も違う・・経験が全く違うのですから、意見が全く同じということはあり得ない。将来、そういう人たちと仕事をしたり、意見をまとめて進んでいったりすることが必ずあります。来年度、蚕桑小学校をリードする5年生に、その大変さや心地よさ、すり合わせを経験することでさらに蚕桑小の進歩につながる、と考えたのです。
時間いっぱい、子供たちは考え抜きました。納得解を見つけていくことの大切さも伝えました。45分という時間はとても短かったけれど、何か心に残るものがあればよいなと思います。もっともっと鍛えたい、そう思う時間でした。
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