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PFDA(有機フッ素の一種)の使用や製造が禁止

  • PFDA(有機フッ素の一種)の使用や製造が禁止
有機フッ素化合物の一つPFOAが、飲み水を汚染し健康被害を引き起こすことが分かり、今月(5月)国際条約で使用と製造が禁止されたようです。

NHK クローズアップ現代

フッ素は、水道水にも含まれていますが、歯を丈夫にしたり、虫歯を予防するとされており、大分前から、歯科の治療や歯磨き粉などにも多く使われています。

またフッ素加工のフライパンや防水スプレーなど、身の回りの様々な商品に使用されていますが、フッ素は安全だというグループと危険だというグループの意見はそれぞれです。

私的には、安価なフッ素加工のフライパンや傷のついたフライパン・あまり高温で使ったりするとどうなのかと思っています。

画像の記事は、知り合いの医師から、頂戴したものですが、これまで、積極的に利用してきた歯科医の方向けの新聞にも、こうした記事が掲載される時代となり、歯科医でもフッ素を進めない医師も増えてきたようです。

市販されている、フッ素入りの歯磨きには、高い確率で、現在、食品には使用禁止となっている甘味料サッカリンが入っています。目的は歯磨きしやすいように、甘さを引き出すための添加ですが、わざわざ甘くして、虫歯を助長し、フッ素を添加するというのに矛盾を感じるのは私だけでしょうか。

人工の界面活性剤や香料・甘味料・保存料などを使用しない石けん歯磨きを使って、お魚などからカルシウムをしっかりとって、甘いものや食事の後は、歯をちゃんと磨いて虫歯を予防しましょう。

W断熱(内断熱+外断熱)の危険性

現在、経産省や国交省・環境省によるゼロエネ補助金の制度を活用するために、各社ZEH(ゼロエネルギーハウス)の推進に積極的です。

弊社でも、ZEHビルダーとして国に登録しており、補助金の活用が可能ですが、以前に説明させて頂いた通り、ZEHの制度には、矛盾も多く、補助金を受けようとすると、様々な検討が必要となり、不合理な対応を強いられる場合もあり少々難しい側面もございます。

そして、これまで、あまり断熱を重視してこなかったメーカーは、見かけのUA値(外皮熱還流率)をアップさせるために、躍起になって商品開発に取り組んでいます。

そこで、導入が進められているのがW断熱という付加断熱の手法です。(内断熱+外断熱)

補助金の採択を受けるにはUA値が高く、一次エネルギー消費の削減率が高いほど有利になる側面があり、計算上の数値を上げるための断熱強化を、各社進めているという訳です。

これまで、外断熱のありもしないような欠点を、散々、指摘していた方々が、手のひらを返したように、外断熱のメリットを強調するようになり、内断熱と外断熱のメリットを融合させた理想の断熱と、もっともらしい宣伝をしているのには、驚くばかりです。

※ 実際にW断熱と謳いPRしていても、価格や施工の不安から、実際提案するのは、従来工法というメーカーも多いのが現実です。

外断熱には外断熱ゆえの施工の難しさがあり、長年の経験に基づいたノウハウも必要なのです。

これまで、外断熱の家を造ったことのないメーカーや、経験のない職人さんが、見よう見まねでマニュアル書を見ながら、まともな外断熱を造れるとは、思えないのが正直なところで、それこそ外壁の脱落や、内部結露・蟻害など、多くの問題が発生するのではないかと心配です。

特に、外断熱に適した構造材の検討もなされておらず、気密も測定しないメーカーが多く、防湿フィルムを施工しない建物もあり、仮にしていても、冬と夏の水蒸気の動きの違いや複数の断熱材の透湿性能の違いによる結露の発生リスクについて、全く理解していない付加断熱がほとんどです。

内部結露や雨漏れなどによる住宅の腐朽や蟻害・室内の空気環境の悪化にともなう健康被害など、将来を非常に危惧しています。

W断熱の危険性や問題点についての話は、拙著「外断熱が家族を守る」でも紹介しておりますし、以前のブログでもアップさせていただきましたので、ご興味があればご覧になってみて下さい。

付加断熱の注意点→http://daitojyutaku.co.jp/log/?l=404674

付加断熱の逆転結露→http://daitojyutaku.co.jp/log/?l=438510

もともと付加断熱は、冬場の温度差が30℃も40℃もある北海道などでは、有効な側面もありますが、梅雨もあり、真冬でも20℃からせいぜい25℃程度の温度差でしかない宮城では不必要な断熱だと思っています。

弊社では、外断熱単独でも、標準の断熱仕様で0.43・ハイスペックで0.34というUA値の断熱性能と完成時平均C値0.46という業界トップレベルの気密性能にて、数多くの住宅をつくらせていただいており、皆さんが省エネで快適な暮らしを送っております。



正直申せば、性能値をさらに向上するために、内側への付加断熱も検討した時期もありましたが、住み心地に加え、暖房費の削減にも、ほとんど効果がなく、逆に、夏の爽やかさや構造材の耐久性を発揮するための躯体内の通気性を殺してしまうために、付加断熱の導入は見送りました。

なぜならば、ソーラーサーキットのUA値は、確かな断熱施工と高いレベルの気密施工によって、輻射熱効果も発揮され、計算値以上の性能を発揮するからで、もし、UA値をさらに上げたいという要望には、断熱材を厚くすることで簡単で解決するからです。

ソーラーサーキットの家は、計算上は加味されませんが、二重通気や四季対応型の換気システムによって、建物を冷ます効果が生まれる事で、夏場の冷房負荷が、断熱を重視しただけの建物とは、比較にならない程少なく済みます。

加えて、気密の劣化もほとんどなく、内部結露の心配もなく、湿気に強いポリスチレン断熱材を使用することで、その性能が将来にわたり保持できる本物の省エネ住宅であり、長寿命住宅と言えるのです。

一方、W断熱や充填断熱のUA値は、あくまで計算値であり、気密や断熱施工の難しさや熱橋の影響もあり、計算値どうりの性能を発揮するのは困難です。

しかも、繊維系の断熱材は、徐々に湿気や結露によって、性能は低下し、益々結露の危険性が高まり、住み心地はもちろん、光熱費の上昇、将来の耐震性や耐久性が低下してしまう危険性が高いというのが、現実なのです。

そしてまた、仮に、正しい施工をしたW断熱であったとしても、有効なのは、冬場だけの話です。

UA値0.18とか0.22とか、ビックリするような、数値を宣伝しているメーカーもありますが、せいぜい冬場の年間暖房費が、1万から2万円程度少なくなるだけで、逆に暖房費が軽減する以上に、今度は冷房費が上昇いてしまい、断熱強化に大きなコストをかける金銭的なメリットはないのです。



最近は、窓を小さくしたり、数を少なくしたり、外側にブラインドをつけるなどして、夏の暑さ対策をするメーカーもございますが、日射対策にも限度があります。

そして、人が生活している以上、人体からも電化製品などから、発生する生活熱によって、室内に熱がこもってしまい、夏だけに限らず中間期においても冷房の使用が必要となるのです。

魔法瓶や保冷パック・魚箱の中が冷たさを維持するのは、氷や保冷剤が必要なのと同じように、夏の涼しさを維持するためには、あくまでエアコンが大前提ということをご理解いただきたく、単に、見た目の数値を上げるための付加断熱は、十分な注意が必要なのです。

最後に付け加えさせていただきますが、W断熱は、ある意味外断熱化の一種には違いないのですが、結果的に外断熱化されるのは壁部分のみという建物がほとんどで、いわば外断熱もどきの建物であり、将来、外断熱と内断熱部分の取り合いなどから、様々な不具合が生じる危険性が生じる可能性が高いということもご理解いただけると幸いです。

気密も断熱も連続性が非常に大事で、途切れ途切れになるW断熱にはご注意ください。


百寿のお祝い

  • 百寿のお祝い
先週の金曜日になりますが、国際ロータリー第2520地区 第6分区の松塩グループ7クラブによる、IM(インターシテイミーティング)に参加してきました。

そしてこの日は、日本のロータリアンの誰もが尊敬してやまない国際ロータリー元理事の菅野多利雄先生の100歳の誕生日で、百寿の祝賀会も開催されました。



菅野先生の100年の歩みとともに、ロータリーに捧げた55年にわたる様々な功績を映像で振り返り、改めて先生の偉大さを痛感させられました。

奥様も93歳とは、とても見えないほど若くて、先生とともに現役のお医者様です。

先生は、ご挨拶の中で君達も、人のため、世のため、世界平和の実現のために、ロータリーの奉仕活動に邁進すれば、100歳まで元気に生きることは簡単なことだよ。と私たちに檄を飛ばしていました。

ロータリーの基本は、奉仕活動ですが、その中で、クラブ奉仕・職業奉仕・国際奉仕・青少年奉仕が4大奉仕となっています。菅野先生は常に、職業奉仕が要であり、いかに仕事を通して、人々を幸福にして社会に貢献することが一番重要なことだと説いています。

まだまだ未熟で足元にも及びませんが、奉仕の心を忘れずに、先生に一歩でも近づけるよう精進していきたいと思います。


髪の毛に農薬成分

  • 髪の毛に農薬成分
先日、国会議員の有志28名の毛髪検査をしたところ、21名の毛髪から、除草剤などの農薬成分が検出されたというショッキングなニュースを目にしました。

https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/news/254418

日本で一番売られているラウンドアップ除草剤に含まれる「グリホサート」は、2015年にWHOでも発がん性があるだろうとされ、世界中で厳しい規制や使用禁止が広がっています。

日本のメディアは一切報道しないので、ほとんど国民に知られていませんが、昨年8月の320億円の賠償評決に始まって以来、3件の裁判で、いずれも多額の賠償評決が下っており、現在、アメリカだけでも同様の訴訟が9000件以上起こっているようです。

そうした中、日本では規制するどころか、大幅に濃度基準を引き上げています。

モンサントの除草剤やネオニコ農薬の規制を求める声が高まっていることから、今回プロジェクトが立ち上がり、今回の調査・発表となったようで、近く議員連盟もたちあがるようです。

そして、このニュースをFBにてシェアしたところ、アレルギー疾患の臨床研究における第一人者でもある多賀城の角田先生から、コメントとともに貴重な資料を頂戴しました。

一つは、文部省による特別支援学級の現状の資料で、少子化が進む中で逆行するように児童数が増加しているという資料です。

環境中には、様々な有害物質が蔓延しており、原因の特定は困難なものの、こうした背景には、神経毒として、脳神経中枢に影響する除草剤や防虫剤などの農薬成分の影響が、大きいのではないかという話でした。

そして、もう一つがイソシアネートのIgE値についての資料で、来月学会で発表予定だという草案です。

角田先生の病院では、柔軟剤や合成洗剤・消臭剤に含まれるイソシアネートによる健康被害が顕在化している中、今年1月より、通常のアレルギーの血液検査項目に加えて、イソシアネートも検査項目に加えたようです。

結果は、121名の検査に対し、12名が陽性反応を示し、IgE値が0.1以上の例が23名だったようです。現在は検査数が267名に増え陽性反応を示した方は32名となったそうです。

これまで、化学物質過敏症の患者さん4名の検査では、全員陰性だったようですが、これらの結果から、イソシアネートによる環境汚染は、身近な日常生活の中で広がっているという内容でした。

そして、このイソシアネートという成分は、臭いや香りを包み込むマイクロカプセルの主成分でもあるのですが、ポリウレタンの主原料ともなっているイソシアネートです。

日本の住宅の世界では、目先の断熱性や気密性を高めるために、GWなどの繊維系断熱材に代わり、ウレタンによる現場発泡が、多くのハウスメーカーで採用されるようになりました。

何度か紹介していますが、成型品の断熱材はともかく、現場での発泡は非常に危険だと感じ、注意喚起しているのですが、今回、角田先生にどう思われますかと質問させていただきました。

回答は、ウレタンの現場発泡+高気密高断熱+換気不足が揃うと最悪です。という回答でした。

さらにそこに、消臭剤や芳香剤・合成洗剤や柔軟剤・衣類防虫剤や殺虫剤が加わると、室内の空気環境は最悪を通り越して・・・。

妊婦はもちろん、10代から20代の若い女性・乳幼児から小・中・高校生には、出来るだけ暴露を避けた生活をしないと、将来、生殖器にも影響を及ぼし、不妊や早産・流産や死産・奇形児や障害を持って生まれるリスクが、非常に大きくなるとも言われています。

今日、国内で使われている農薬は、人体には影響はないとされ、農作物のみならず建築や虫よけや防虫・殺虫剤などの日用品にいたるまで、様々な用途で使われていますが、複合的な摂取や長期的な摂取・空気中や体内での化学反応・個人の体質や体調など、実際は誰もわからないのが現状ですので、出来るだけ避けた方が賢明です。

これまでも、安心・安全とされながら、健康被害が表面化し、販売中止になった農薬はたくさんあります。

このイソシアネートによる健康や環境に与える影響も計り知れず、将来、発泡ウレタンによる断熱工事もアスベストやクロルピリオスのように使用禁止になるかもしれません。



画像はイソシアネートの毒性が及ぼす症状ですが、家中がウレタンに囲まれて、果たして健康に暮せるでしょうか。

壁体内に閉じ込められたウレタンは、湿気や熱による分解も考慮しなければならないと
東大の名誉教授でもあり、現開成中・高校の校長でもある柳沢幸雄先生も著書「空気の授業」の中で説いています。

イソシアネートの危険性を正しく理解し、一人でも多くの方々に伝えていただきたいと思います。

仙台市で化学物質過敏症の啓蒙ポスター

  • 仙台市で化学物質過敏症の啓蒙ポスター
仙台市で、化学物質過敏症の啓蒙ポスターがいよいよ出来たようです。

県内の各自治体や教育委員会では、香料自粛の通知や啓蒙活動が、活発になってきていますが、こうしたポスターを作成したのはおそらく仙台市が初めてではないかと思います。

さて、まだ5月だというのに、ここ2.3日全国各地で真夏日となり、熱中症による緊急搬送が相次ぎました。

気温や湿度が上昇すると、益々有害な化学物質が揮発されやすくなり、神経中枢にも悪い影響を及ぼすために、熱中症のリスクも高まると言われています。

皆さんのご理解と香料自粛のご協力をお願いいたします。

そして、熱中症の予防のため、扇風機を使ったり、エアコンで室温や湿度を調整するのも大事ですが、それ以上に換気が重要です。(水分と塩分の補給も大事です)

空気清浄機には、換気機能ありませんので、空気清浄機を過信せず、あくまで換気ファーストが基本です。

梅雨になる前に換気のメンテナンスをお願いいたします。