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「塩釜の海を市民の手で守る」石けんプロジェクト!

  • 「塩釜の海を市民の手で守る」石けんプロジェクト!
所属している塩釜東ロータリークラブでは、今年度の社会奉仕活動の一環として、「塩釜の海を市民の手で守る」というプロジェクトを立ち上げました。

プロジェクトの主旨は次の通りです。

現在、私達の暮らしは、化学の進歩によって、非常に便利になりましたが、その便利さは、大量の化学物質によって成り立っているのが現状です。

全ての化学物質を否定するわけではありませんが、食品や飲料水・生活用品や農薬によって、大量の化学物質を体内に取り入れ、大気や土壌・河川や海に排出しており、地球環境や人の健康に悪影響を及ぼしていると思われる物質も少なくありません。

1999年化学物質排出把握管理促進法(PRTR法)が制定されましたが、現在、環境や健康リスクが高いとされる462の物質が、環境省の第一種化学物質に指定されております。

環境省によると、家庭から排出される有害化学物質の上位5物質の内、2位のバラジクロベンゼン(衣類の防虫剤)を除き、4物質が、洗濯や台所・体や頭髪・歯磨きなども洗剤に含有されている合成界面活性剤で、消臭剤や柔軟剤による有害物質も大量に排出されています。

これらの物質は、下水処理場でも分解しきれずに、川や海に流れ、水質が汚染されております。

人体や環境にどれほどの影響を及ぼすのかは、様々な複合的要因のある中で、解明されておりませんが、アトピーや喘息・化学物質過敏症などのアレルギー患者の増加にくわえ、漁獲量の減少や生態系の変化を鑑みると、こうした化学物質が与える影響も大きいとされています。

一方、石けんは5000年の歴史がある天然の界面活性剤で、肌にもやさしく、使用後に河川や海に流されても、水中の微生物や小魚によって、分解され、逆に栄養分となって海を豊かにさえします。

健康や環境への関心が高まる中、使って人にやさしく・使った後も環境にやさしい石けん利用の取り組みは、徐々に広まりつつありますが、現在の国内の洗剤市場は、合成洗剤メーカー各社の大量の宣伝広告と低価格で便利さを求める消費者ニーズもあって、石鹸の3万トンに対し、合成洗剤は109万トンの販売量と大きな差になっています。

しかしこれは、健康や環境に配慮したかのような宣伝広告によって、私達が無意識の内に使用させられている側面が大きく、便利さや安さのつけは、環境の悪化や様々な病として、確実に私達に跳ね返ってきているということも認識しなければなりません。

経済が優先される社会において、難しい問題ではありますが、地球環境や私達の健康を守るためにも、一人一人が真剣に考えなければならない課題でもあります。

ということで、仮称「石けんを使おう」を海の町塩釜にふさわしいプロジェクトとして、市民参加のもと実施するために、関係機関の名義後援のお願いに行って参りました。

名義後援依頼にお伺いしたのは、塩竈市・塩竈市教育委員会・宮城県漁業協同組合塩釜総合支所・塩竈市漁業協同組合・宮城県塩釜医師会・塩釜地区薬剤師会の各機関ですが、事業主旨をご理解いただき快く承諾いただきました。

来月になりましたら、塩釜市内の小・中学校・病院・調剤薬局・漁業関係者の皆様、ポスターとチラシを持参いたしますので、ご協力のほどお願い申し上げます。

そして、石けん利用の取り組みを、多くの皆様にご理解いただき、私達の海をみんなで守っていきたいと思いますので、県民の皆様のご協力をお願い申し上げます。

県漁協でも、わかしおせっけんを販売しているそうですので、是非ご利用下さい。

負債となる家を子どもに残さない

冗談半分だとは思いますが、どうせそんなに長生きしないから、30年持てば充分。というお客様が、結構いらっしゃいます。

確かに、大地震などの自然災害が起きず、暑さ・寒さを我慢し、省エネ性や快適性・健康性を考慮しなければ、どんな家であれ、30年でも40年でも十分もつのではないかと思います。

しかし、現実はどうでしょう?

頻繁に地震が発生し、台風や集中豪雨などに見舞われるこの日本の中で、災害から大事な家族の命を守り、生活の支えや心の拠り所となる住まいは、そう多くはないのではないでしょうか。

そして、単に寒いとか暑いという問題ではなく、従来の延長線のような住宅に住むということは、内部結露によって生じる、建物の腐朽や蟻害によって、建物の耐震性や耐久性は著しく低下するのです。

また、ファンヒーターを用いなければ暖まらないような断熱性能の低い家では、室内の空気も汚れ、換気も不十分となり、益々結露を助長させ、とても健康な暮らしは送れないのです。

若い世代の方はともかく、免疫や体力が低下する高齢になればなるほど、温度差によるヒートショックによって、時には大切な命まで奪われてしまう危険性が生じるということを、考えなければなりません。

そして、ヒートショックの事故に見舞われ、幸い命は取りとめたとしても、その後、後遺症による様々な障害によって、長期間にわたり、ご自身はもとよりご家族に、心身ともに多くの負担が生じるということも、リアルに考えていただきたいのです。

これから家を求める方には、健康寿命を伸ばす高性能な家づくりが必要で、30年だけ災害から家を守り、省エネで快適で健康を守る家を造るのは、技術的にも不可能といえるのです。

そして、現在大きな社会問題となっている空き家問題ですが、全国で、約820万戸存在しており、今後も益々増加することが予測されており、30年後には、3件に1件が空き家になるとも言われています。

現在の空き家の中にも、売るに売れない、貸すに貸せない負動産といえる住宅が、かなりの割合を占めているのが現実です。

つまり、従来の様に、新築して30年ももたないような家を造るということは、空き家はさらに増加する一方となり、将来、次の世代に引き継ぐ時に、資産ではなく負債となる可能性が高くなるのです。

つまり、これからの住宅は、100年以上有効に活用出来る、本物の長寿命住宅にしていくことこそが、空き家問題の解消につながる唯一の手段といっても過言ではありません。

気密と断熱のしっかりした高性能な住宅は、快適で健康にやさしい住環境を創出し、住む人と建物の寿命を縮める原因となる悪の根源ともいえる、内部結露を解消します。

そして、耐震性をはじめとする新築時の性能を長く維持することができる本物の長寿命住宅となり、ストック重視の循環型社会の形成にも貢献するということをご理解いただきたいと思います。

接合金物の結露から家が腐れる?

何度か、充填断熱の構造部の熱橋(ヒートブリッジ)について紹介させていただいていますが、建物構造の接合部を支える構造用金物も熱橋の影響を大きく受けてしまう箇所になります。

特に、基礎と土台をつなぐアンカーボルトや外気側から壁体内に貫通する金物は、冷たい外気の影響を受け、結露は免れず、断熱材を濡らし、木材を腐らせ、金物まで腐食するなど様々な問題を引き起こしてしまいます。



  



昨今の建物には、耐震基準の強化もあり、構造用の金物が多数使用されています。

充填断熱による高気密・高断熱住宅でも、内部結露の危険性を認識し、防露対策を重視している造り手は、金物部分の熱橋の影響を抑えるために、断熱補強やウレタンを充填するなどの対策を図っています。



  

しかし、こうした業者は少数であり、ほとんどが金物の熱橋などお構いなしに施工しているのが現状です。

悩ましいのが、お構いなしと言っても、熱橋の怖さを知りつつ、無視しているのではなく、理解していない業者が、まだ大部分ということで、別に手抜きしているというわけではないということです。

結果的に、ユーザーにも伝わることはなく、よほど勉強しなければ気づかない部分でもあり、ほとんどのユーザーは、知らないまま、知らされないままに家が造られてしまっているのです。



実際に、金物部の結露によって、僅か築6年で構造がボロボロになった被害例も、報告されており、決して他人事ではないという認識が必要です。

充填断熱の建物を選択する場合は、気密や断熱・換気・冷暖房に加え、熱橋対策はなされているか、十分確認した上での家づくりを進めなければ、将来後悔する可能性が大きくなりますので、くれぐれもご注意ください。

もちろん、完全な外断熱の場合は、構造や金物部分も断熱材の内側になることで、熱橋の影響は受けることはありません。

熱橋対策を実施するのは、配線・配管が貫通する部分だけでOKですのでご安心ください。

乾燥についての質問が多いのは?

  • 乾燥についての質問が多いのは?
色々な方から受ける質問で、何気に多いのが、高気密・高断熱の家は、冬場に乾燥するって本当~?というものです。

嘘か本当かといえば、ある意味本当の話で、新築当初は、確かに乾燥すると感じる方がいらっしゃるということです。

しかし、あまり暖め過ぎずに、20℃前後の室温で、家中の温度差を2℃~3℃以内に抑えた暮らしに慣れると、ほとんどの皆さんは、気にならなくなり、快適に過ごしていらっしゃいます。

※ 外断熱による輻射熱効果が発揮される外断熱の家は20℃の室温でも快適ですが、熱橋や断熱欠損の影響の多くなる内断熱の家では、肌寒く感じるため、ついつい温度設定も高めになり乾燥感が強くなります。

冬の季節は、空気が乾燥して乾燥注意報が常時発令されるのは、ご存知かと思います。

皆さんは、仙台管区気象台が乾燥注意報を発令する基準はお分かりでしょうか。

実効湿度65%で風速7m/s以上か、または実効湿度60%以下の日が3日続くと乾燥注意報が発令されます。

※ 実効湿度とは、3日前からの日中1時から2時位の平均湿度です。

さて、案外、勘違いされている方もいらっしゃるようですが、乾燥注意報は、木材などが乾燥することで、火災の発生や延焼の危険の注意喚起を目的に出される注意報であって、インフルエンザやスキンケアのための注意報ではありません。

私達が、日常、湿度と呼んでいるのは、空気が水蒸気を含むことのできる量に対し、その時点で含んでいる水蒸気の量の割合(相対湿度という)を示したものですが、温度が高ければ高いほど含むことのできる水蒸気の量が大きくなります。

画像は、温度による飽和水蒸気量を表したグラフですが、ご覧の通り、20℃の空気には1立法あたり、17グラムの水蒸気を含む事が出来ますが、5℃の空気には6.8グラムほどの空気しか含むことができません。

つまり、温度は5℃で、乾燥注意報が発令される湿度が60%という場合、(6.8g×0.6=4.08)となり、1立法あたり、約4.1gの水蒸気を含んでいるということになります。

多分、湿度60%と聞いても、乾燥していると感じる人は少ないと思いますが、ラジオやテレビで、乾燥注意報が発令され、空気が乾燥してますので、インフルエンザにはご注意ください・火の元にもご注意ください。というアナウンスを聞くと「乾燥」という二文字が、頭にインプットされてしまい、室内の湿度計なんかみたら、随分乾燥している~となるわけです。

仮の話ですが、外気温5℃で湿度60%の空気を、そのまま一気に、室温20℃の家の中の空気と交換したら湿度はどうなるでしょう。

先ほど、説明した通り、5℃で湿度60%の空気の場合は(6.8×0.6)で約4.1グラムの水蒸気が含まれているので、17グラムの空気を含むことの出来る20℃の空気と入れ替えると、4.1÷17=0.241となり、室内の湿度は、一気に24%となるわけです。

実際は、人が生活しているので、呼吸や汗・炊事や洗濯・入浴などによって、多少湿度は上がり、30%~40%になります。

要するに、5℃で60%の水蒸気の量も、20℃で25%の水蒸気の量も、水蒸気の量(絶対湿度)そのものは、同じなわけで、室温が上がれば、湿度が低くなるという理解が必要なのです。

要するに、24時間換気によって新鮮な外気を常時室内に取り入れ、ファンヒーターなどは使用せずに、エアコンや床暖房など、水蒸気を発生しない暖房を使用する高断熱の家では、乾燥気味に感じるのは、ある意味必然となります。

多くの方は、ある程度の乾燥は、すぐに慣れて、良質な空気環境によって、カビやダニの発生を抑え、空気中に漂うハウスダストや室内に漂う化学物質を常時、排気することで、アトピーやアレルギー・喘息などの症状も、改善するというわけです。

もちろん、喉の弱い方やインフルエンザの予防を図るためにも、ある程度の湿度はキープしたいというのも当然の話で、室温20℃・湿度40%を一つの目安として心がけていただきたいと思います。

最近は大分お洒落な加湿器がいろいろ売られているようで、上手な加湿器の利用をおすすめしたいのですが、コントロールが難しく、水の補給や掃除なども大変なのも現実で、我が家では、冬の相対湿度は35%前後ですが、加湿器はほとんど使わなくなりました。

乾燥が気になる方は、冬期間の洗濯物の室内干しも加湿対策には役立ちますし、濡れたタオルをかけたり、観葉植物に水をやるなど、お客様の暮らしに合わせいろいろ工夫してみてはいかがでしょうか!

また、内装に塗り壁やエコカラットなどを採用しているお客様は、壁に霧吹きで水分を含ませたりするのも効果があり、玄関や和室前の土間部分に水を撒いたりしてもOKです。

いろいろな工夫をしながら、その家なりの暮らし方を楽しむのも、高断熱の家に住む楽しみのひとつでもありますので、暮らしの達人!目指してチャレンジしてみて下さい。

そして、よくテレビやラジオなどで、インフルエンザの予防のために、湿度60%が望ましいというようなことをいう方がおりますが、かなりピントがはずれた話ですので間に受けると大変なことになるので、注意が必要です。

閉め切った部屋ならいざ知らず、冬期間において、高断熱の家で60%の湿度をキープするには、何台もの加湿器を常時運転させなければならず非現実的です。

インフルエンザに家族が罹患した場合は、感染を防ぐために、ある程度の加湿は必要かもしれませんが、インフルエンザに初めに感染するのは、大抵は外で潜伏時間を経て家で発症するので、家の中で罹患するわけではないのです。

そして、乾燥より怖いのは結露やカビの問題です。

室温20℃で湿度60%にしたとすると、露点温度は12.3℃になり非暖房室や目に見えない壁体内の12.3℃以下の部分では必ず結露が発生するのです。

そうした状態で、洗濯物を干したりしたら、すぐ湿度は80%にも90%にもなることで、露点温度も、高くなり、大半の家では、家中が結露だらけでカビも発生し、カビ取り剤や消臭剤・防虫剤など、多用するようになり、インフルエンザの予防どころではなくなってしまいます。

もちろん、高性能な家では、7℃も8℃も温度差は出ないので大丈夫ともいえますが、換気を消したり、閉め切った部屋に洗濯物を干したりして、湿度が高く場合や、外の冷え込みが厳しいような場合には、結露がうっすら発生するケースもございます。

結露は、含むことの出来なくなった水蒸気が水に変わる現象で、簡単にいえば湿度100%ということです。湿度を上げれば上げるほど結露の発生する露点温度も高くなりますのでご注意ください。

インフルエンザのウイルスは、空気感染しません。(飛沫感染はします)手洗いやうがいを励行して、空気の綺麗な温度差のない家で暮らすことで、基礎体温も上昇し、ぐっすり眠たれることで、自然と免疫力も高まり、そうそうインフルエンザには感染しないのです。

喉が乾燥するという方は、飴を口に入れたり、適時水分を補給いていただき、お肌の乾燥が気になる方は、保湿クリームなどで対応していただければOKです。

余談ですが、お医者さんや看護師さんは、常にお茶や水を飲んで、インフルエンザのウイルスを胃に落とし込んで、感染を防いでいます。

私が、いつも感じているのは、高気密・高断熱が乾燥すると感じている方の多くは、

〇 これまでのファンヒーターの暮らしからエアコンの暮らしに変わったことで、水蒸気が発生しないから乾燥感を強く感じる。
〇 部屋を暖め過ぎて、乾燥感が強くなる。
〇 局所暖房や間欠暖房によって、エアコンの風が強くなるので、余計に乾燥感が強くなる
〇 換気していると、室内で発生する水蒸気も排出されるので乾燥感が強くなる
〇 これまでの小さな茶の間から、大きなリビングになり、人間の発する水蒸気が分散して乾燥感を感じる。
〇 新築して、温湿計を置くようになると、低い湿度計を目にして乾燥していると感じてしまう。

間違いなくこんな感じだと思います。

窓や押入れに結露している家は、床下や壁の中・小屋裏でも、内部結露している可能性が高い家でもあります。

省エネで快適に暮らすのはもちろん、人の健康や建物の腐朽や蟻害を招く、悪の根源である結露を防ぐためにも、冬は40%・夏は60%前後にコントロールすることが、非常に重要となりますので、ご理解下さい。

※ 部屋を閉めきって、ファンヒーターで暖房し、家干しをして、換気を疎かにするというのが、最悪のパターンとなりますので、くれぐれもご注意ください。









合成洗剤や柔軟剤を使わないナチョラルクリー二ング

先日開催された、東大の柳沢名誉教授の「化学物質過敏症を知ろう」の講演会の中で、合成洗剤や柔軟剤を使わないクリーニング店を経営している赤間社長から、ためになる話をお聞きしたので紹介したいと思います。

赤間社長は、東中田と西中田・東塩釜にモハンクリーニングというナチョラルクリーニング店を出店しているそうですが、お店で使う石鹸は、シャボン玉石けんの粉石けんだそうです。

そして、ご家庭でも、合成洗剤を使わずふっくらと綺麗に仕上げるコツを教えていただきました。

〇 洗濯物は水だけでも80%の汚れは落ちるということを理解する。
〇 洗濯物はあまり詰め込まない。10キロの洗濯槽であれば5~6キロが望ましい。
〇 粉石けんを入れすぎない。泡がたつか、たたないくらいが、ちょうどいいそうで、泡がぶくぶくしていても、洗浄力が強まるわけでも何でもなく、逆にすすぎきれない洗剤が付着し、すすぎをちゃんとしようとすると水も電気代も時間も無駄になる。
〇 ごわごわするのは、合成洗剤を使うからで、粉石けんであれば使わずともふっくら仕上がる。さらにふっくら仕上げたい方は、クエン酸を少々入れる。
〇 泥などの落ちにくい箇所は、固形石鹸で良く洗う。

いかがでしょうか?

結局は、昔の洗濯の仕方が一番いいということではないかと思います。

慣れれば簡単な気もしますので、使ってお肌にやさしく、空気も汚さず、使った後も環境にもやさしい石けんでの洗濯をお試しください。(洗濯用石けんには、液状タイプもあります。)