何度か、充填断熱の構造部の熱橋(ヒートブリッジ)について紹介させていただいていますが、構造材のみならず内部に設置される構造用金物も熱橋の影響を大きく受けてしまう箇所になります。
特に、基礎と土台をつなぐアンカーボルトや外気側から壁体内に貫通する金物は、冷たい外気の影響を受け、結露は免れず、断熱材を濡らし、木材を腐らせ、金物まで腐食するなど様々な問題を引き起こしてしまいます。
昨今の建物には、耐震基準の強化もあり、構造用の金物が多数使用されていますが、内部結露の危険性を認識し、防露対策を重視している造り手は、断熱補強やウレタンを充填するなどの対策を図っています。
しかし、こうした業者は少数であり、ほとんどが金物部分の熱橋などお構いなしに施工しているのが現状です。
悩ましいのが、お構いなしと言っても、熱橋の怖さを知りつつ、無視しているのではなく、理解していない業者が、まだ大部分ということで、別に手抜きしているというわけではないということです。
結果的に、ユーザーにも伝わることはなく、よほど勉強しなければ気づかない部分でもあり、ほとんどのユーザーは、知らないまま、知らされないままに家が造られてしまっているのです。
実際に、金物部の結露によって、僅か築6年で構造がボロボロになった被害例も、報告されており、決して他人事ではないという認識が必要です。
充填断熱の建物を選択する場合は、気密や断熱・換気・冷暖房に加え、熱橋対策はなされているか、十分確認した上での家づくりを進めなければ、将来後悔する可能性が大きくなりますので、くれぐれもご注意ください。
もちろん、完全な外断熱の場合は、構造や金物部分も断熱材の内側になることで、熱橋の影響は受けることはありませんのでご安心ください。
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2014.12.04 (T氏)ごちそうさまでした!
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