窓開け換気の良し悪しを図るには?

  • 窓開け換気の良し悪しを図るには?
色々な方から、梅雨時期の窓開け換気をするタイミングの質問を受けます。

外の空気を取り入れた場合に、室内の温湿度がどう変化するのかを判断するしかないのですが、体感で判断するのも、外と室内の温湿度をチェックするのもなかなか難しいものです。

私が、いつも紹介しているのが、アメダスのサイトです。

仙台の気温湿度 from アメダス

サイトには、それぞれの知域のリアルタイムの温湿度が表示されますが、その空気を23℃の室内に置き換えた場合の湿度が表示されます。

画像は、日曜日の12時現在の仙台の気温と湿度ですが、20.6℃で72%となっています。

そして、下に室内が23℃の推定値が表示されていますが、62%になっています。

つまり、室内が23℃であれば窓を全開して換気すれば62%の湿度になるということです。

ちなみに、この場合、若干、風が強くて微妙ではありますが、湿度はそう高くありませんので、窓開け換気してもさほど問題はないと思います。

そして、室内の湿度は、室温1℃につき、約5%上下に変動することを頭に入れておいてください。

室内が、24℃の場合は、57%に下がり、逆に22℃であれば67%に上がり、長時間あけっぱにしていると外気の温度と湿度に近づいていきます。

つまり、水蒸気は温度によって、含むことのできる量が変わるということで、私たちがよく使う相対湿度は、温度によって変動します。

湿度には、空気1立米中のその温度に含まれる水蒸気の量の割合を%で示す相対湿度と、水蒸気量そのものをグラムで表す絶対湿度があります。

右のグラフにある黒い線が絶対湿度という空気中に含まれる水蒸気量となりますが、画像では、約11グラム位になっています。

※ 右側の目盛りに10と表示してありますが、10空気1立米中に含まれる水蒸気の量で、10グラムのラインです。

そして、外と室内の水蒸気量は、一定になろうとする力が働き、水蒸気の多い所から少ない所へ常に移動しており、同じ水蒸気量になると動きは止まるのです。

話はそれますが、水蒸気の粒子は10万分の2ミリと、とても小さく目に見えません。

しかし、冬は室内から外側へ、夏は外から室内へと、ちょっとした隙間はもちろん、断熱材も石膏ボードをすり抜け、壁の中を行き来しており、これが壁体内の内部結露の危険性を高め、室内の高湿度の原因ともなります。

それゆえに、高気密・高断熱住宅では、隙間を防湿フィルムなどで、隙間をふさぎ、湿気の出入りを抑える防湿・気密工事が必須なのですが、気密工事の重要性を理解し、実践している住宅会社は、ごく僅かなのです。

その為に、弊社では、断熱も気密も構造の外側にして、熱や空気・水蒸気の出入りをより確実に、抑えているということをご理解いただきたいと思います。

尚、この推定値は、除湿や室内で発生する水蒸気は、考慮していない目安となります。今後の推移もある程度分かりますので、換気や物干し・除湿などのタイミングを図るには、何気に便利ですのでご活用下さい。

※ もう少し暑くなったら、下にある28℃の場合のボタンで切り替えると真夏でも的確な判断が出来るようになります。

仙台の気温湿度 from アメダス

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