先週末、子育て真っ最中のお客様に、住まい塾をさせていただきました。
ご存知の方も多いと思いますが、幼児教育などで、よく用いられるスキャモンの発達・発育曲線があります。
子どものそれぞれの機能が、どの程度の時間をかけて、発達していくかというものですが、身体や生殖機能は緩やかに発達していきますが、神経系の発達は、5.6才で80%以上、10才位には、100%完成するとされています。
近年、スポーツであれ芸術であれ、幼児教育が盛んなのも、このスキャモンの発達・発育曲線の理論に基づくものです。
つまり、胎教もさることながら、誕生してから5才位までの育て方が、運動神経や創造力・根気などの情緒面の発達においても、非常に大事で、その後の成長を大きく左右することが明らかになっているのです。
そして、幼児期における住環境も健全な成長を図るためには重要です。
選択肢のない小さな子どもは、親から与えられた環境の中で育っていきますが、現代の環境中には、健全な成長を阻害する有害なリスク要因に溢れています。
日々、口にする水や食べ物ももちろん重要ですが、重量比で、85%も取り込む空気もそれ以上に大事で、特に、家にいる時間の長い乳幼児は、室内の空気環境や温熱環境が重要なのです。
体の小さな子どもは、体重比で大人の2倍の空気を取り入れています。
そして、空気中に漂う化学物質やハウスダストの多くは、空気よりも比重が重いために、床面周辺に滞留しやすく、大人の10倍位汚れた空気を呼吸してしまっているのが、小さな子ども達です。
特に、これからの時期は湿度や温度も高くなり、内装材や家具・カーテンや衣料品に付着する有害物質も揮発が進み、カビやダニ・虫や雑草も繁殖しやすくなります。
食物アレルギーや喘息・アトピーにも注意が必要なのは、いうまでもありませんが、神経毒とも言われている防虫剤や殺虫剤・除草剤などの農薬は、神経系の発達にも悪影響を及ぼすことが、各方面で指摘されるようになってきました。
また、消臭剤や芳香剤・合成洗剤や柔軟剤などの香り付きの製品の使用や、スマホや電化製品などから、発するブルーライトや電磁波などにも、極力近づけない方がいいと言われています。
子どもは小さな大人ではなく、全ての機能がまだ備わっておらず、微量の化学物質でも、敏感に反応しますので、除菌や抗菌なども常在菌さえ殺してしまうので、逆に体を弱くするとも言われています。
また、我が家でも経験しましたが、温度調整機能も未発達なために、寒さや暑さや温度変化にも注意が必要で、風邪などから肺炎などを引き起こしてしまうケースも少なくありません。
病を発症してしまうと、病院に行って薬剤を処方してもらいますが、薬剤もまた立派な化学薬品で、特に子どもの重大な副作用例が、数多く報告されており、何の薬であれ、極力、控えたいものです。
子どもは、よく熱を出したり、鼻水や咳をしますが、体から異物を取り除こうとしているのであって、ある意味丈夫な証拠です。
そんな時こそ、薬に頼る前に、キレイな空気の中でしっかり温めてあげていただきたいと思います。
ナイチンゲールの著書「看護覚え書」の付録にある「赤ん坊の世話」の中には、今にも息が途絶えるような子供に周りに大人たちがいる中、大人たちを外に出し、子どもを毛布にくるみながら窓を全開にすると、みるみるうちに顔色が良くなり、呼吸も正常に戻るという様子を何度も経験しているとあり、赤ン坊にとって最も必要なもの、それはいつでも新鮮な空気であると断言しています。
日々の生活の中で、心がけることは、適度な換気や清掃であり、酸素いっぱいの新鮮な空気を子どもに吸わせ、自然の中で遊ばせることを意識して、子育てすることだと思いますので、参考にしていただければ幸いです。
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