病は気(空気)からセミナー

  • 病は気(空気)からセミナー
先日、多賀城駅前にあるコトリコーヒーさんで、多賀城自由大学で開催しているアサモンカフェの講師を務めてきました。



今回は、「病は気(空気)から」と題したセミナーでしたが、住まいの環境が健康に及ぼす要因と対処の方法をお話させていただきました。

病気は、文字どうり病に気と書き、病は気なりと昔からよく言われており、紀元前の中国最古の医学書の中にも「百病は気に生ず」と記されているそうです。

現代では、一般的に気の持ちようという考え方が定着していますが、気持ちと同じ、あるいはそれ以上に、大事なのが空気だと私は思っています。

なぜならば、人が体に取り込む物質の重量比で言えば、水や食料合わせても15%ですが、実に85%が空気です。

そして、その内の3分の2は、家の中の空気を取り入れており、人生80年としても、50年という長い間、私たちは家の中の空気を吸っている計算になります。

水は3日・食は1週間位食べなくても生きていけますが、空気だけはダイバーや海女さんを除けば、普通の方は、2、3分で窒息してしまうことを考えれば、人の生存においても空気は一番重要なのです。

空気の汚れは、目に見えませんが、昔も今も伝染病などの感染症は、空気感染によるものが多いのです。

そして、深呼吸は大事だということで、日頃から実践している方も多いと思いますが、深呼吸や腹式呼吸の最たるものに、気のパワー(エネルギー)を全身に巡らすことを目的にしたヨガや太極拳があります。

精神を集中させ、姿勢を正し、新鮮な空気を腹式呼吸によって体内に取り込んで、体内を巡る気の流れ・血の流れを良くするというものです。

つまり、体内に滞っている邪気(血や体液の汚れ)を取り払い、精気を巡らせているのですが、キレイな空気を取り込むことから始まっていることから考えても、源は空気であり、病はまさしく空気からと言っても過言ではないのではないでしょうか。

現代の暮らしは、除菌や殺菌技術の進歩によって、水も空気も衛生的になりました。

しかし、実際は、カビの胞子や細菌・ウイルス・花粉やPM2.5 ・その他の内装建材や日用品・飲料水や医薬品・生鮮食品や加工食品に含まれる農薬や化学物質・放射能・紫外線や電磁波に至るまで、何千、何万もの有害物質に影響されて成り立っており、とてもきれいな空気とは言えない環境化の中で、日々暮らしているのです。

そして、四季の変化もあり、寒さや暑さ・臭いや湿気・燥気(乾いた空気)などの影響も受けるわけです。

考えればキリはなく、あまり神経質になっても、それこそ息苦しくなるだけですが、中には、すぐさま健康に悪影響を及ばさなくても、徐々に体内に蓄積し、突然アレルギーを発症や悪化を招いたり、ガンを始めとした大病の要因となりうる物質も存在しています。

多くの方は、皆が使っているから、CMでやっているから、国で認められているから安心・安全と過信している側面もございますが、決してそうではありません。

事実、海外では、厳しい制限や使用禁止の物質が、含まれる商品が、日本では無差別に使われている物も多く、これまでも、被害が明らかになって、いつの間にか使用禁止された化学物質は、たくさんあるのです。

環境や健康に対して意識の高い欧米では、疑わしい症例や実験結果が出れば、予防原則の原理が働き、安全性のエビデンスがハッキリするまでは制限されます。

しかし、日本で敏感に反応するのは、食中毒位で、添加物にしても、農薬にしても、医薬品にしても、一度認可されれば、実際の被害が明らかに、その物質が原因だと特定されない限り、厳しい制限や使用中止になることはないのです。

こうした情報は、消費者には伝わらないという側面は否めませんが、安さや便利さ・美味しさの裏側に潜むデメリットも熟慮した上での消費が求められており、常に問題意識を持って生活することも必要なのです。

一番怖いのは、危険性を知らないで暮らすことではないでしょうか。

この世の有機物は全て、酸化によって腐れていきます。

人間の体も酸化によって老化が進みますが、空気中でも、体内においても、化学物質がぶつかり合い、様々な化学反応が起きており、細菌や細胞・神経や骨・血液や体液などに悪影響を及ぼす化学物質も新たに生成されているのです。

風邪や腹痛・腰痛などの疾患への、対処は比較的容易ではありますが、生活習慣病のような慢性疾患や、ガンや循環器系の疾患・認知症などの病は、ある日突然おきるのではなく、長い期間の蓄積であり、治癒には大変な苦労が待ち受けています。

これらも、日々の食事や生活習慣同様に、85%も体内に取り込む空気の影響も大きいのではないでしょうか。

日本人の死因のトップはガンですが、喫煙率が大幅に減少しているにもかかわらず、男女とも圧倒的に多いのが、肺がんです。そして、今や死因の3番目には脳卒中を抜いて肺炎となっているのです。

また、年代問わず花粉症を始め、アトピーや気管支炎・喘息の患者は増加していることを鑑みれば、毎日取り込む空気が健康に与える影響は、計り知れないのではないでしょうか。

病気になって、苦しむのも辛いのも本人であり、そのご家族です。そして、結局は自己責任となってしまうのです。

若い世代の方には、あまりピンとくる話ではないかと思いますが、誰しもが老後を迎えるのは必然で、100年時代と言われる今日、100まで生きるとか生きないではなく、生きてるうちはご家族や他人に出来るだけ迷惑をかけずに、自立した生活を送ることが大事なのです。

特に、体も免疫も神経細胞も未発達で成長期の小さな子どもたちは、体重比で言えば大人の倍以上の空気を取り入れ、長時間家の中の空気を吸って生きており、健全な成長へ与える影響は、非常に大きいのです。

何度もお伝えしていますが、あのナイチンゲールは、看護のバイブルとして、今もなお世界で、読み続けられている「看護覚え書」の中で、看護にとって何をさておいても一番重要なのが換気と保温であり、病の回復を中断させたり、悪化させるのも、空気の汚れと体の冷えだと説いています。

そして、空気の汚れと体の冷えは健康人にとっても重要で、病の半分は空気の汚れと体の冷えが引き起こすとも説いているのです。

このナイチンゲールの教えを現代に生かして、空気のバリアフリーで、寒さや暑さ・湿気や臭い・音にも悩まないストレスフリーの住まいを目指しているのが、弊社の家づくりの基本となりますので、ご理解下さいます様お願い申し上げます。

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