先日、東北大の青葉サイエンスホールで、アレルギーや化学物質過敏症に関する臨床研究の第一人者でもある角田和彦先生による「身近な化学物質の影響とアレルギー」セミナーがありました。
本来、東北大の教職員・学生の皆さん限定のセミナーですが、特別に受講させていただきました。
1時間30分の講義でしたが、非常に中身のある内容が盛り込まれており、今回、始めてお聞きするお話もたくさんあり、大変勉強になりました。
シックハウス法の制定以来、住宅の建材などに含まれる、接着剤や塗料などが起因するシックハウスは、年々減少傾向ですが、一方で、花粉症や喘息・アトピーなどのアレルギーや化学物質過敏症の疾患は増加し続けています。
現在の生活では、無数の化学物質が、環境中や食品中に存在しており、私達の生活に有益なものもありますが、神経や免疫・内分泌に影響して、体調を崩す有害な物質も多数存在しており、新たなシックハウス源ともなっています。
また、少子化が進んでいる中で、子どもの発達障害が急増しており、様々な複合的要因が絡んではいるものの、身近な化学物質が大きく影響しているのではないかというお話でした。
今回の角田先生の講義でも、様々なアレルギーの原因となる有害物質が、多岐にわたって存在していることを改めて痛感しました。
〇 カビやダニ (特にダニの糞は、化学物質の塊)
〇 防虫剤や殺虫剤・防蟻剤に含まれる化学物質
〇 農薬や除草剤に含まれる化学物質 (農薬の基準は欧米各国に比べ、非常にゆるい)
〇 野菜や肉・魚・パン・牛乳・米に含まれる残留農薬(肉は出来るだけ豚肉・魚は生存期間が短いサンマなどを食べる・マグロ特にトロは?ひじきはNG)
〇 ダイオキシンやPCB(ポリ塩化ビフェニル)・DDT(過去に使用されていた有機塩素系の殺虫剤、農薬)
〇 食品添加物
〇 トランス脂肪酸(食用油・マーガリン・コーヒークリーム・揚げ物・お菓子・チョコ)
〇 合成洗剤に含まれる合成界面活性剤や人口香料
〇 消臭材や芳香剤・柔軟剤に含まれる化学物質
〇 母乳・粉ミルクについて(粉ミルクはアレルギー対策の物を)
〇 電磁波の影響
これらをゼロにするのは、到底無理ですが、健康状態を維持するには、出来るだけ避けて暮らすことが必要ですが、中には安全だと思って、使用したり、口に入れている物も多くあり、正しい知識を持って上手につきあうことも大事だそうです。
これら化学物質の影響は、個人差があり、非常に難しい側面も持っていますが、いつ誰が発症してもおかしくないのが、化学物質過敏症です。
特に、妊婦や胎児・乳幼児や小児の化学物質の暴露は、怪しき化学物質は出来るだけ避けるという予防原則が大切と強調されておりました。
その他にも、大変勉強になるお話をたくさん教えていただきましたので、住まい塾やブログでもお伝えしたいと思います。
私の娘もアトピーで、大変お世話になった角田先生のプロフィールです。
https://medical.jiji.com/doctor/2266
少々厳しい?生活指導を受けると思いますが、とても優しい先生で、看護師の皆さんもアレルギーの知識が深く親切な対応をしていただけると思います。角田先生の「アレルギーっ子の生活」というWEBサイトには、非常に勉強になる事項が、たくさん詰まっていますので、子育て中の親御さんには是非、見てみていただきたいと思います。
アレルギーっ子の生活
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2015.09.25 (中山の高梨欽司)火災保険の制度
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2015.08.25 (阿部貴日呼)毎週のように行っています
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2014.12.10 (高橋一夫)ありがとうございます。
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2014.12.08 (ちょーすけ)勉強になります
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2014.12.04 (T氏)ごちそうさまでした!
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