車の窓の結露で、内部結露を考える

  • 車の窓の結露で、内部結露を考える
さすがにこう暑いと、車のエアコンの温度も低くなりがちではないでしょうか。

特に、日差しの強い日中は、ついつい低くしがちですが、設定温度を低くしたまま、夜や早朝に車を走らせると、画像のように、窓の外側に結露があっという間に発生します。

冬の結露は、窓の内側で発生するので、窓を拭いたり、デフで暖かくすれば消えますが、夏の結露は、位置が逆転し、外側となります。

フロントであればワイパーでとれますが、サイド側の窓はそうもいきません。

この時期の、窓の結露を見るといつも思うのですが、車を走らせて風にあたっていても、露点温度に達すると必ず結露は発生し、風でも乾かないということを改めて感じるのです。

こうした結露は、夜間や早朝の気温が低く、湿度が高い時に、発生するのですが、外の湿度が、80%を超えると約4℃・湿度が90%を超えると約2℃車内の窓際の温度が下がると、窓も冷やされ、窓の外側で結露してしまうのです。

つまり、外が27℃で90%位の湿度であれば、窓ガラスの外側の表面温度が、25℃以下になれば、必ず結露が発生するというわけです。

車の窓の結露は、特に悪い影響を及ぼしませんが、こうした夏型の逆転結露は、エアコンで部屋を冷やしすぎると、床下や壁の中、小屋裏でも簡単に起きてしまう現象だということを理解する必要があります。

夏型の逆転結露は、目に見えない壁体内で発生するので、非常に厄介で、住む人と建物の健康に大きな影響を及ぼします。

この時期、30℃で80%になったりすると、室内を26℃以下に冷やすと、壁体内や内装材の裏側でも結露が発生する危険性が高まるのです。

特に、雨上がりの暑い日などは、注意が必要で、外の熱気と湿気は、外から、壁体内に浸入してしまい、これまで、冬が定番だった壁体内の結露が、夏でも、高い確率で発生しているということを理解しなければならないのです。

参考までに、室内を26℃にした場合の、結露発生する可能性が高くなる壁体内の温湿度をいくつか紹介しておきます。

35℃の場合湿度は約61%
34℃の場合湿度は約65%
33℃の場合湿度は約68%
32℃の場合湿度は約72%
31℃の場合湿度は約76%
30℃の場合湿度は約80%
29℃の場合湿度は約85%
28℃の場合湿度は約90%

というのが、室内を26℃にした場合の、壁体内結露の危険領域となる壁の中の温湿度になります。

ちなみに25℃であれば、湿度は、さらに3%位ずつ低くても、理論上は露点温度となり結露が発生する可能性が高くなります。

27℃~28℃の設定温度であれば、まず問題はありませんが、それ以上に冷やすのは、結露の危険性が高まりますので、くれぐれも冷やしすぎにはご注意ください。

問題なのは、冬の結露対策は気密防湿フイルムと外壁側の透湿シートによって、対策が図られている建物もありますが、夏型の逆転結露に関しては、ほとんど対策が図られていないのが、現実で、お客様自身がエアコンの使い方や換気などを間違えると、被害が年々拡大してしまうということもリアルに考えなければならないのです。

逆転結露についての過去記事を張り付けておきますので、まだ見ていないという方は、是非ご覧ください。

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