宮城でも二アリーZEHの補助金が受けられます。

昨今、どこのハウスメーカーでもZEH(ネット・ゼロ・エネルギーハウス)を前面に出した営業を展開しており、今年度は、国交省や経産省に加え、環境省でもZEH(ネット・ゼロ・エネルギーハウス)関連の補助金が予算化され、国も本腰を入れて新築のZEH化を推進しています。

正直、昨年位までは、ZEHについては、太陽光をベースとした投資的要素も強く、業界全体が、住宅を売る為の一つの道具として、推進していた傾向が強く、私自身は家造りの本質からはずれた、そうした風潮に常々疑問を持っており、積極的なご案内は控えておりました。

しかし、電気料金の度重なる値上げに加え、再生エネルギー賦課金の上昇により、年々光熱費が上昇し、私達の生活を圧迫してきている現状の中、さらに上昇するのは必至で、光熱費は生涯コストでもあり、生活防衛を図る意味でも、導入の必要性を感じている次第です。

もともと光熱費の少ないソーラーサーキットの家は、他の建物以上に、設置メリットが大きいのも事実で、床面積㎡あたり、0.4KW~0.5KWで、ゼロエネルギーが可能となります。

弊社は、ZEHビルダーとして、登録しておりますので、様々あるZEHの補助金が活用可能ですが、お勧めしたいのが、今年新たに創設された環境省によるNearly ZEH(ニアリー・ネット・ゼロ・エネルギー・ハウス) の補助金(70万円)です。

二アリーZEHとは、

Nearly ZEH(ニアリー・ネット・ゼロ・エネルギー・ハウス) ZEHを見据えた先進住宅として、外皮の高断熱化及び高効率な省エネル ギー設備を備え、再生可能エネルギーにより年間の一次エネルギー消費量 をゼロに近づけた住宅のことをさしています。

分かりやすくいうと

ZEHの定めるゼロエネルギーの基準は、満たしてなくとも、エネルギーゼロに近づけた一定の基準の住宅は、ZEHと認めて補助金も出しますよ。ということです。

ZEHとの具体的な違いは、

ZEHは、再生可能エネルギーを加えて、基準一次エネルギー消費量から 100% 以上の一次エネルギー消費量削減するというものですが、

二アリーZEHは、再生可能エネルギーを加えて、基準一次エネルギー消費量から 75% 以上 100%未満の一次エネルギー消費量削減でもOKですよ。ということで、通常のZEHの75%の太陽光でOKで、必要以上の太陽光を搭載しなくても済むのです。

但し、この補助金を活用するには、地域的な制限があり、寒冷地(地域区分1又は2地域)、低日射地域(日射区分が A1 又は A2 の地域)又は多雪地域(垂直積雪量 100cm 以上)とされており、寒冷地であったり、日射量が少なかったり、雪が多いために、発電があまり見込めないというエリアに限定している特例なのです。

そして、宮城県では、仙台市の他、富谷町・大和町・色麻町・蔵王町・大河原町・村田町・柴田町・川崎町と加美町・大崎市・栗原市・登米市の一部が、日射量の少ない地域として、この二アリーZEHの補助金の活用が可能となっています。

もちろん、弊社では、通常のZEH補助金(70万)や今年創設されたZEHプラス(120万)の補助金も活用出来ますので、ZEH補助金にご興味のある方は何なりとご相談いただきたいのですが、ZEHの補助金には矛盾も抱えているということを、紹介しておきたいと思います。

太陽光を搭載する場合、注意しなければならないのが、固定価格での買い取りが終了する11年目以降の売電価格です。

当初、想定されていたのが、kwあたり11円でしたが、7円~8円という話を最近よく聞きます。

実際どうなるかはわかりませんが、必要以上の太陽光を設置してしまうと、後々厄介な問題を抱えてしまう可能性が少なからずあるということも考慮しなければなりません。

2019年問題はご存知でしょうか。これは太陽光の固定価格での買い取りが終了するユーザーが、出始める年度となります。

当然、売電単価も下がりますが、仮に10円を切るような形になれば、売電のメリットは極端に少なくなり、かといって留守がちな日中に、無理に電気を使うわけにもいかないわけです。

そこで、登場するのが蓄電池の導入やエコキュ―トの日中保温・または電気自動車ということになります。

エコキュ―トの日中保温や電気自動車については、後日またご説明させていただきますが、蓄電池の場合、まだコストが高く、採算が合わず、現在は、夜間電力を蓄電しての使い方がメインとなり、非常用として、年中蓄えている方はそう多くありません。

現在メーカーは、低価格での商品開発を進めており、どれだけ蓄電出来て、どこまでコストが抑えられるか期待したいところではありますが、発電した分を蓄電する容量の蓄電池を家庭に設置するのは、費用的にも設置場所を考えても、現実的な話ではないかと思います。

要するに、必要以上の大容量を設置すると、後々様々な問題に直面する可能性があるということも考慮しなければならないのです。

省エネ住宅と謳いながら、断熱性能がさほど高くないメーカーは、太陽光の設置面積も大きくなりがちで、極端な屋根形状の建物も多く、将来のことを考えると、複雑な想いを抱いてしまいます。

いずれにしましても、弊社では、補助金のあるなしに関わらず、小さな太陽光でもゼロエネルギーの実現を目指した高性能な家づくりに取り組んでおりますので、よろしくお願いいたします。




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