窓の断熱性能を消費者にわかりやすく伝えるために、平成23年4月より、サッシの断熱性能表示制度が変わり、現在使用される窓には、画像のような省エネ性能がわかるラべルが表示されています。
サッシの現行の省エネ性能は、U値(熱貫流率)によって、ランク付けされ2.33W以下のサッシであれば最高ランクのフォースターとなります。
※ U値(熱貫流率)とは、窓の断熱性能を表す数値で、窓の内外で温度差が 1 ℃あるとき、単位時間あたりに窓面積 1㎡ を通る熱量(W)を表したものです。単位は W(㎡・K) で、性能値が小さいほど熱を通しにくく、断熱性能が高い窓になります
そして、樹脂とアルミの複合によるLow-E タイプ複層ガラスのU値がこの2.33Wのサッシとなり、省エネ性能最高ランクの窓という触れ込みで、多くのハウスメーカーに標準採用されています。
しかし、この程度の性能で最高ランクというのは、大きな間違いという認識が必要です。
弊社では、すでに20年以上も前から1.4Wの樹脂サッシを使用しており、2年半前からは、1.0Wという樹脂トリプルガラスを標準採用しています。
下の画像は、世界各国の窓性能の基準ですが、日本の基準が、いかに遅れているかが、お解りいただけると思います。
窓の性能は、住み心地はもちろん、光熱費が影響する冬の熱損失や夏の熱侵入に大きく左右するのは、ご理解いただけると思います。
2020年に義務化となる省エネ基準やZEH(ゼロエネルギーハウス)の普及によって、窓の高性能化は避けられず、大手アルミサッシメーカーも樹脂サッシへの生産・販売を強化しており、これから急速に樹脂トリプルがあたり前の時代がやってきます。
新築にあたって、基準ギリギリの窓を使うということは、単に住み心地や光熱費だけの問題ばかりでなく、将来、基準が改正された場合には、型落ちの住宅となり、資産価値まで大きく下がってしまう可能性が高いということをご理解いただきたいと思います。
そして、人と建物の健康を阻害する結露も発生しやすいということも合わせて考慮する必要があるのです。
家の断熱性能の最高ランクも、最低限のランクと言えますが、窓の省エネ性能も同様で、最高ランクという言葉をうのみにせずに、選択しなければならないのです。
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