有識者が語る躯体内通気の効果②

今日、紹介するのは壁体内通気工法の研究・開発にご協力いただいた信州大学工学部の浅野良春教授のお話です。

※ 所属する(一社)自然エネ活用住宅普及協会活協のリーフレットからの引用です。

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「壁体内通気工法による自然エネルギー活用住宅の先進性」

高断熱高気密住宅の必要性は寒さ対策と省エネルギーを考えると当然でしたが、各地域で共通していることは夏の暑さ対策であり、それが重要な課題でした。

高断熱高気密住宅は密閉されていますので、室内と屋外の温度差が大きくなります。断熱を強化すればするほど、その傾向は顕著になります。いわゆる冬暖かく、夏は住めない程暑いということです。

そこで、夏は日本の伝統的住宅の特徴である通気を併せ持つこと、すなわち夏の最も暑い時期に向かって、外気に解放される機能を如何に持たせるかという点が開発の重点課題でした。

それが壁体内通気工法であり、冬期は密閉され、中間期から夏期に床下からの壁体内通気によって外気を導入することでした。

これは室内側から見た時に、外壁側からのペリメーター領域の縮小を意味しています。

設置した断熱材内表面から始まるペリメーター領域に対して、冬期は壁内通気層の密閉により外気の影響を解除すること、中間期及び夏期は開放により外からの風を入れる事です。

こうして壁体内通気工法は完成し、昨今の激しい気候変動の中でその機能性に注目が集まっています。

※ペリメーター:日射熱や外気の影響を受けやすい建物の外周部分

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