お客様に空気が一番汚れている時期は何月だと思いますか?と聞くと、多くの人が花粉や黄砂が舞い散る3月や4月・あるいは暑さの影響でエアコンや大気中の光化学スモッグなどが発生しやすい8月と答えます。
しかし、実際には、家の外でも中でも、一番空気が汚れている時期は、冬期間で特に12月が一番空気は汚染されており、環境省でも、毎年12月を大気汚染防止推進月間としています。
一般的には、空気が澄んでいると思われがちな12月ですが、自動車交通量の増加や家庭や工場・職場での暖房・給湯によって生じる、石油やガスの燃焼の影響もあり、大気汚染の大きな原因とされる窒素酸化物(NOx)や硫黄酸化物(SOx)の濃度が特に高くなる時期となります。
※ 酸素は私達が生きる上では欠かせないものですが、様々な物質と結合し、化学反応を起こし、いわゆる酸化することで、有害な物質に変化します。物が腐れるのも、錆びるのも、人の体もまた酸化によって老化していくのです。
また、冬期間は雨も少なく空気が乾燥しがちで、様々な汚染物質や粉塵・ほこりなども舞いやすくなります。
通常の家では、外の汚れた空気は、温度差によって生じる隙間風によって室内に大量に侵入し、いまだ暖房の中心となっている石油ファンヒーターなどの開放式暖房器によって室内の空気も汚れてしまい、寒さを軽減するための換気不足と相まって空気の悪い状況が続くのです。
※ この時期、家の中に砂ほこりがたまりやすいのも、温度差がもたらす隙間風が原因です。
普通の人は、一冬に平均して4。5回風邪をひくと言われていますが、この時期に、風邪やインフルエンザに加え、喘息や肺炎などの呼吸器系の疾患やアトピーや鼻炎などのアレルギー症状が悪化するのも、単に寒さによって、免疫が低下するだけでなく、空気の汚れによる影響が大きいとされています。
室内空気を綺麗にするために、一家に一台は空気清浄器のある時代ですが、空気清浄器一台程度では、家全体の空気をきれいに保つことは難しく、空気清浄器は、あくまでハウスダストやウイルスなどの微粒子を集塵し、空気は循環するだけですので、換気の役目は果たさないということも理解しなければなりません。
空気の汚れは、目には見えない為になかなか対処が難しいのも現実ですが、出来るだけ汚れた空気を室内に取り込まない・室内で汚れた空気を出さない・汚れた空気は速やかに室外へ排出することが、重要でもあるのです。
つまり、汚れた空気がそのまま侵入する隙間風を防ぎ、有害物質を出来るだけ除去した綺麗な空気を室内に取り込むためには、気密性能と換気性能が重要になってくるのです。
そして、室内に有害物質を排出してしまう開放型の暖房機器は、健康にも悪影響を及ぼすということをご理解いただければ幸いです。
※ 外断熱の家に住むようになったら、風邪をひかなくなったとかアトピーや喘息が良くなったと多くのお客様にいわれますが、温熱環境と空気環境の良さによって健康な暮らしが送れるのです。
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2015.09.25 (中山の高梨欽司)火災保険の制度
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2015.08.25 (阿部貴日呼)毎週のように行っています
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2014.12.10 (高橋一夫)ありがとうございます。
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2014.12.08 (ちょーすけ)勉強になります
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2014.12.04 (T氏)ごちそうさまでした!
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