隙間換気は風によって増加する。

今日は、台風の影響もあり大分風が強く吹いています。風速何メートルかは定かではありませんが、この様子だと多分10メートル以上の強さではないでしょうか。

こういう時でないとリアルにご理解いただけないので、昼休みを利用して投稿させていただきます。

朝から事務所にいるとスース―と隙間風が入ってきます。

外の温度はまだ12~13℃あると思いますが、大分寒さを感じるものです。(事務所は外断熱の建物と従来工法がドッキングした造りですが、私のいる所は、隙間が大きいグラスウール断熱です)

気密の低い家では、温度差によって隙間換気の作用が働くのは、何度かご紹介しているので、ご存知かと思いますが、加えて風が強いとさらに空気の出入りが強くなります。



上の表は、気密性能の違いによる隙間からの漏気量のグラフですが、下段のグラフが風速による換気回数の違いを表したものです。

風速の表の方は、温度差が20℃ある場合ですので、今日の天気ですと、室内と室外の温度差は多く見ても10℃で、多少減少するかもしれませんが、風速が6メートルの計算となっており、、今日の風を考慮すると概ね同様ではないでしょうか。

気密が5.0の欄をご覧ください。風速6メートルの風が吹くと、1時間あたり1.2回の換気が働く計算となっております。
※ ( )欄は、建物が密集している場合

換気回数1.2回というのは、どういうことかと言えば、120㎡(約36.5坪)の建物は、家の気積が約300立米(120×2.5Mの天井高)となります。つまり、換気をつけずとも1時間あたり360立米の空気が出入りが生じるということになります。

※ 24時間換気の計画では、1時間当たり0.5回の換気を求めているので、150立米となりますので、いかに大きいかがわかると思います。

さらに、上段のもともとの隙間による換気が、温度差10℃で0.17回で20℃で0.33回となりますので、実に1時間あたり、400立米から450立米もの空気が出入りすることになり、ほとんど外気と同じ空気となるわけです。

一方、気密性能が高いと、隙間による漏気量は格段に低下し、風が吹いてもほとんど影響を受けないのがお分かり頂けると思います。

グラフには、C値0.7までしかありませんが、C値0.7では、温度差が20℃あっても0.07回・風が6メートルでも、0.18回の換気係数となりますので、併せても0.25回となります。弊社は0.5ですので、さらに影響を受けない建物となる訳です。

これから、寒い季節を迎え、風が強い日が、多くなってきますが、外気の侵入を抑え、省エネで快適に過ごす為にも気密の重要性をご理解いただきたいと思います。

※ フィルターも通さず大量の外気が入るということは、ホコリもまた大量に侵入し、お掃除も大変となるということになります。







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