疑似外断熱(外断熱もどき)の家で、一番多いのが、基礎や壁だけ外断熱にして、屋根ではなく天井裏で断熱工事をしている建物です。
小屋裏での結露や温度上昇を防ぎ、空間利用も図られ、メンテナンスも容易となり、万一の雨漏りも早期発見できる屋根の外断熱化ですが、なぜこうしたアベコベとも言える断熱が、多いのでしょう?
それは、コストの問題が最大の要因で、グラスウールをのせたり、グラスウールやセルロースファイバーを吹き込みしたりするのは、非常に簡単で、コストも低く抑えられるのです。
屋根の外断熱化は、屋根の垂木も野地板も二重の施工が必要となり、いうなれば一軒の家で2軒分の屋根下地を組む作業を要します。
さらに、断熱材を施工するには、高所での作業となり、施工日数もかかり、雨や雪などの天候にも左右されるために、やりたくないのが建築業界の常識です。
※ 40坪程度の2階建ての場合の、天井断熱の費用は15万~30万ですが、屋根外断熱の費用は120万~150万かかります。
ユーザーから、小屋裏利用を求められ屋根断熱を余儀なくされた場合は、屋根断熱と称して、屋根の垂木間に断熱施工をする場合もありますが、これとて、紛れもなく内断熱(充填断熱)で、結露の問題や夏の暑さ対策は、考慮されていないため、後々、様々な問題を引き起こす可能性が高いのが現実です。
※ 右側2件の画像は、屋根断熱と称した内断熱ですが、屋根を内断熱にすると、壁の内断熱以上に、結露によって、天井にシミが出来たり、断熱材が湿気や結露水を吸収し、性能の低下とともに、益々結露しやすくなり、構造にもダメージを与えてしまうのです。
昨今、流行のW断熱(内断熱+外断熱)も、基本的に、付加されているのは、基礎や壁だけの外断熱であり、屋根は、従来と同じように、天井での断熱施工が、あたり前のように行われているのです。
天井断熱を検討している方は、どんな家であれ小屋裏には、必ず点検口が設置されています。
弊社では、なぜソーラーサーキットの家が、省エネで快適に暮らせて、住む人と建物の健康をいつまでも守ってくれるのか、ご理解いただく為に、必ず床下や小屋裏に直接、入っていただきご確認いただいております。
他社メーカーでは、ほとんど床下や小屋裏は、ブラックボックスになっており、見せてもらえるかどうかは?ですが、見せてくれないメーカーは候補から外した方が賢明で、床下同様、寒い時期と暑い時期に実際に、懐中電灯をあて、しっかり確認してみて下さい。
そして、その下に、これから何十年も寝るということをリアルに想像してからの選択をお薦めいたします。
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2015.09.25 (中山の高梨欽司)火災保険の制度
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2015.08.25 (阿部貴日呼)毎週のように行っています
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2014.12.10 (高橋一夫)ありがとうございます。
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2014.12.08 (ちょーすけ)勉強になります
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2014.12.04 (T氏)ごちそうさまでした!
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