外断熱が家族を守る 〇 木材のプロが選ぶLVL

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〇木材のプロが選ぶLVL

弊社は、宮城県知事登録の木材業者でもあり、森林も所有し、地元の黒川森林組合の組合員でもあります。系列会社の大東ハウジングは、長年に渡り、宮城県産の杉材を利用するログハウスメーカーでもありました。

つまり無垢材でも、集成材においても、他社と比べ良質の木材を安価で入手できる立場でもあることをご理解いただきたいと思います。
 
22年前に外断熱を導入した当時は、非常に恥ずかしいのですが、構造材について何の疑問も持たずに無垢材や集成材を使い外断熱の家を建築しておりました。

しかし、性能が高ければ高いほど乾燥がすすむ高気密・高断熱住宅では、従来の建物よりも木材のくるいが大きく、無垢の乾燥材を使用しても、集成材を使用しても、木材の収縮による痩せやねじれ・割れは解消することが出来ずに、内装の割れ・床や階段のきしみ・建具の開閉不良などの不具合は多く、お客様にご迷惑をおかけしたことも多々ございました。

ただこうした不具合は、木の暴れによって生じるものですので、手直しで十分対応出来ますし、時間が経過し木材の収縮がおさまれば基本的に問題はなくなります。

しかしながら、どうしても手直しがきかないのが木材の割れで、表面部分の割れはうめ木するなどして対応できますが、見えない部分の割れはそうはいきません。

例えば40坪位の建物では、内装の下地となる石膏ボードに約20,000本のボードビスを使い、構造用の耐力面材に約7,000本の釘を使い・外壁や断熱材を固定する12㎝から15㎝もの長いパネルビスを約2,000本使用するのです。

木の収縮によって生ずる割れに加え、この約30,000本という大量の釘やビスの施工時の衝撃や、内装材や外装材の重量が加わることで発生しているだろう隠れた部分の木材の収縮による割れはどれほどなのか?その割れはさらに助長されるのではないか?気密や断熱性能に影響を及ばせないものだろうか?大地震がきても大丈夫だろうか?など様々な不安を感じたのです。

こうして最終的にたどりついた結論は、無垢材や集成材を構造材として使うということは、新築後の性能を長期にわたり維持することは非常に困難ではないかということでした。

弊社は、「いつまでも強く・いつまでも快適に」というコンセプトのもと、50年後も価値ある家造りを目指し外断熱の家造りに取り組んでいるのです。

こうしたコンセプトはもとより、「家造りと共に信頼づくり」という弊社の基本理念さえも具現化することは、難しいのではないかと私自身が痛感したのです。

そうした時に出会ったのがJWOODというLV L構造材だったのです。

LVLは、単板積層材という名前のとおり、4ミリにスライスしたニュージーパイン材を何層にも圧着した構造材です。

正直見た目は悪く、社内においても喧々諤々の議論となり、採用にいたるまでは紆余曲折多々ありましたが、折しも宮城県沖地震が近い将来、相当高い確率で発生するとの見解が出されていた時期でもあり、見た目や売りやすさにとらわれずにあくまで性能にこだわることこそが、地元に生きる住宅会社としての使命でもあり責務と考え、LVL構造材の標準採用を決断したのです。

しかしながら、導入当初は、べニアのような材料で弱いだろうとか、接着剤がはがれるだろうとか、シックハウスになるだろうとか、随分と批判的な話をする方々が多く、お客様にも納得していただくのが本当に大変だったのが思い起こされます。

展示場や現場の見学会で、お客様に実際にLVLに金槌で釘を打ってもらったり、バールで釘を抜いてもらったりして、その固さや引き抜きの強さを体感していただきながら、LVLの良さを理解してもらうためにとにかく必死でした。

しかし今日では、LVLの高い強度・バラつきの少ない均一な品質・8~10%という驚異の含水率・接合部の強度を支える専用金物・どれを取っても優れた木材であることは、業界でも広く認知され、フェノール樹脂による接着技術は、最も安全で高性能だということは、今や常識でもあります。

弊社においても、LVL構造材を標準採用して以来、700棟を超える建物にLVLを使用させていただいておりますが、構造材のくるいによって生じる不具合はほとんどなくなりました。

さらにこれまでの実績に加え、東日本大震災時におけるLVL構造材や構造駆体が発揮した驚異的な耐震性や、築16年経過したモデルハウスの解体時の様々な検証を通じ、改めてLVL構造材の強さとその性能の高さを再認識し、18年前のLVLの導入が正しい決断だったと確信しています。

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