今年の1月に、16年の長きにわたり、多くのお客様にご愛顧いただいた利府のモデルハウスを建替するため、解体工事を実施しましたのでその時の様子も説明させていただきます。
解体にあたり、私が一番気になっていたのが気密性能の劣化状況で、築16年経過した建物の気密はどの位劣化するものだろうとの思いから気密測定を実施しました。
新築当時は、初めてのモデルハウスということもあり、これでもか~というくらい、念入りに大工さんが気密工事を施工してくれたおかげで0.1という素晴らしいC値でした。
多分、16年たっても1.0は余裕で切るだろうと期待しておりましたが、測定結果をみてビックリしました。
ナント0.3という驚異的な数値が計測され、測定に立ち会った社員から思わず「お~すげえ」
との声があがりました。
モデルハウスということで、実際に生活をしていないということも多少関係しているかとは思いますが、それを差し引いてももの凄い数値であることは間違いなく、まさしく驚異的な数値だったのです。
さらに、驚いたのが構造躯体の状態でした。
キッチンなどの設備機器を取り外し、内装下地の石膏ボードをはがす作業から工事は始まりましたが、ボードも新品同様ではがすのも一苦労でした。
そして、構造をあらわにしてこれまたビックリ。
築16年も経過し、あれほどの地震に遭遇したにもかかわらず、LVLの構造材には、一切割れやくるい・やせなどなかったのです。
もちろん、結露痕(結露が発生した痕)もなければ、カビも発生しておらず、16年という長い年月の間、綺麗な姿のままでその性能を保持続けていてくれたのです。
その後、構造材の含水率や寸法の測定・釘・ビスの錆の確認及び引き抜き検査・断熱材や気密テープの劣化状況など様々検証いたしましたが、構造にしても、気密や断熱にしても、新築当初の状態を維持し、全くといっていいほど劣化のない状態でした。
※ この綺麗な構造の姿をお客様にもお伝えしたく、急遽、解体現場の見学会を実施しましたが、おそらくは全国でも初めてだったと思います。
こうした強固な構造やカビすら生えていない壁体内は、解体業者の職人さん達も初めての経験のようで、「こんな建物見た事ねえ~」と皆さんがびっくりなされ、「はがれねえ~。」「抜けねえ~。」という声を連発し、最後に重機にて壊す時などは、大型のユンボが何度も何度も持ち上がりひっくりかえるほどで、「何でこの家はこんなに強いんだ~」とあまりの頑丈さに驚いておりました。
「いつまでも強く・いつまでも快適」にをコンセプトに、住む人と建物の健康をいつまでも守り50年後も価値ある家造りに取り組んでいる私達ですが、
こうした構造の姿を目の当たりにしたことで、弊社の建物が耐震性はもちろん、気密や断熱を初めとする様々な住宅性能が、長期間にわたり新築時の状態を維持できる建物だということを改めて再認識すると同時に、震災時に得た大きな自信が私の中で確信に変わったのです。
※ 気密性能は、新築時の数値が築5.6年で最低2倍くらいになるといわれておりますが、弊社の建物の場合は、建物そのもの気密の劣化はほとんどなく、劣化を及ぼすのは、サッシや玄関ドアの開閉にともなうパッキンなどの気密部がほとんどですので、数値的には0.3から大きくても0.5前後だと思います。なお気密部材の交換は可能です。
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