16年もの長きにわたり、多くのお客様にご愛顧いただいた利府のモデルハウスが、建替え工事に入る為、この11日をもってクローズとし、本日より解体工事を着手いたしました。
解体に先立ち、建物の気密性能の劣化を確認するために気密測定を実施しました。
そこそこの数値(0.7~0.8)は出ると思っておりましたが、結果は何と!
脅威の0.3というびっくりポンの数値が出ました。
大東のブログ読者の皆様は、既にご存知かとは思いますが、改めて説明させていただくと
C値とは隙間相当面積のことで、家の気密性(家の中に隙間がどのくらいあるか)を示す指標で、 家全体にある隙間面積(c㎡)を延べ床面積(c㎡)で割ったもので、単位はc㎡/c㎡となり、
計算式は
C値=家全体の隙間の合計(c㎡)÷延床面積(㎡)
となります。
当然、 この数字が小さいほど気密性が高く,外気の侵入や熱損失を防ぎ、省エネ性能の高い住宅となります。
その他、構造躯体の腐朽や健康を損ねる最大の原因となる目に見えない内部結露の防止や換気計画が正常に働くなど建物と住む人の健康を守る為に、一番重要なポイントともいえます。
C値の測定は、気密測定機を使って行い、室内と外気の気圧差が9.8Pa(=1mmAq)の時に、どれだけの空気が室内から外部に流出するのかを住宅の床面積で割って算出します。
目視では確認できない住宅の様々な箇所に開いている小さな隙間の面積を合計(cm2)し、住宅の延べ床面(m2)で割って数値化したものです。
例えば、延床面積が40坪(132m2)の住宅場合
C値5.0の場合→ 隙間面積は 660c㎡ となりハガキ4.5枚分
C値2.0の場合→ 〃 264c㎡ となりはがき1.8枚分
C値1.0の場合→ 〃 132c㎡ となりはがき0.9枚分
C値0.5の場合→ 〃 66c㎡ となりはがき0.45枚分
の大きさの隙間があるという事になります。(ハガキの大きさは約148c㎡ )
ちなみに名刺サイズの隙間になると、隙間面積は約50c㎡となり、C値は0.35という事になります。
高気密住宅というと、温暖地では5.0、寒冷地では2.0という数値が一般的ですが、建築後の経年変化を考慮すると、地域に関わらず最低でも1.0の数値が必要だとも言われております。
高気密・高断熱住宅という言葉そのものは、大分一般的になりましたが、そのレベルはピンキリで、とても高気密住宅とは、呼べない高気密もどきの住宅も多く、測定の義務化もない為に、、C 値1.0を切る建物は、現在建てられている新築住宅でも1割にも満たないのが現状ではないかと思います。
C値は、建物の大きさや形状、開口部の面積や種類などで、大分異なってきますが、大東住宅では、平成元年以来、最低1.0以下を全棟保証させていただいております。(0.5が平均値)
説明が少々長くなりましたが、そんな中での利府モデルの測定結果でした。
参考までに、利府モデルの16年前の竣工時のC値は0.1という、測定不能スレスレの凄い数値でしたので、それなりに理解は出来るのですが、それにしてもとんでもない数値なわけで、NHKのニュースになってもいいレベルの数値なのです(笑)
何故にこうした数値になるかと言えば、あくまで個人的な考えですが、
〇 完全な外断熱+二重通気で構造が常時空気にふれているので劣化しないという事。
〇 当時これでもか~という位、念入りに大工さんが気密工事を施工してくれた事。
〇 給排水の配管などもキッチンだけだった事
〇 実際に生活をしていないモデルハウスだという事
などなど考えられますが、一番の要因は、構造材に完全乾燥材LVL(含水率9%以下)を用いたJ ・wood耐震工法 を採用している事ではないかと思います。
今日も、内装下地の石膏ボードをはがし、構造材の含水率・寸法や割れの確認・釘やビスの引き抜き検査など様々検証いたしましたが、新築当時のまま、一切の劣化がなくカビひとつ生えてないLVL構造材の姿を見て改めて感動しました~。
あれほどの地震に遭遇したにも関わらず損傷する事なく、木材の収縮や反り・割れも無いために、気密部分での劣化はなく、開口部(サッシや玄関)などのパッキン部などの劣化によって、若干数値が低下したのみでした。
こうしたカビひとつない構造や壁体内は、解体業者の職人さん達も初めての経験のようで「こんな建物見た事ねえ~」と
皆さんがびっくり!
そして・・・!
はがれねえ~。抜けねえ~を連発!あまりの頑丈さに泣きが入ってました~(笑)
構造につきましては、またの機会に改めて紹介させていただきますが、
とにかく、手前味噌で誠に・・誠に・・恐縮ですが
ソーラーサーキット+LVLは最強といえる組み合わせで
本当に本当に凄いと思います。
改めて、声を大にして紹介させていただきますが
ソーラーサーキットの家は、
「いつまでも強く・いつまでも快適に」
住む人と建物の健康をいつまでも守る
本物の長寿命住宅だと断言出来る住まいです。
詳しいデータを見たいという方は、遠慮なくお申し付け下さい。
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