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オール電化の普及率に想う事。

先週、東北電力塩釜営業所の黒澤所長が当社にお見えになった時にお聞きしたのだが、東北電力管内でオール電化の供給戸数が5万戸を超えたそうだ。

電力各社が本格的にオール電化住宅の推進に力を入れるようになって10年ほど経つだろうか。

電化住宅は電気料金が高い・機器代が高い・高気密高断熱にすると建築費が嵩むなどの理由で当初はなかなかユーザーに受け入れられず、私達も随分苦労したが、2.3年過ぎたあたりからオール電化の快適さが浸透し、エコキュートなどヒートボンフ技術の急速な進歩により一気に普及が進んだ。

とりわけ宮城県の普及率が一番高いそうで、今年は新築の内、77%もの普及率で推移しているとの事。おそらく来年は80%に達する事だろう。

しかしである。これは以前から感じていたのだが、オール電化住宅という言葉だけが一人歩きして、オール電化に適した建物かどうかを検討せずに家を選択している人があまりに多いのに驚かされる。

オール電化住宅に適した断熱性能と言えば、最低でも次世代省エネ基準レベル程度の性能は必要だと思うのだが、オール電化の普及率に比べ、次世代基準を満たした断熱性を有した家の普及率は半分にも満たないのが現状だ。

つまりそうした家は一言で言えば「寒い家」であるという事。寒い家を電気で暖めれば多額の電気代がかかる家となり、家計を圧迫する為にファンヒーターでの局所暖房に戻られる家庭も少なからずいるのだ。

気密・断熱性能の低い家で暖かな暮らしを求めれば、省エネとは逆行した生活となる事はもちろん、結露やカビによって、家の耐久性と住む人の健康が著しく損なわれるのは我が国の住宅の歴史をみれば明らかな事だ。


《オール電化の家で省エネで快適な暮らしを送る為には?》

気密性・断熱性という家の性能が何より大事だという事と開放的な設計とオール電化にマッチした暮らし方も必要だという事を今一度しっかり伝えていかねばならないと思う。



k-taka:

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