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坪単価のマジック その①

坪単価の安さを売りにしているローコストメーカーだが、その販売手法にはいろいろなカラクリがある。さすがに坪25万で家が出来るとは思っていないお客様も多くなりましたが、あいかわらず誤解しているお客様もいらっしゃるようですので、何回かにわけて説明したいと思う。

建築基準法に定められている面積といえば延べ床面積ですが、坪単価を表す面積の基準は非常にあいまいで何の基準もないのが実体だ。そうした事を利用して、ほとんどのローコストメーカー(一部大手メーカーも含む)が採用しているのが、施工床面積という表現。一般的に吹き抜け・小屋裏・バルコニー・玄関ポーチなどが面積に含まれるために実際の床面積よりも最低でも10%位は広くなる。

実際の床面積が40坪でも建築費を算出する面積は44坪。初めの入り口からこんな具合なのだ。

そもそも坪単価というのは、あくまで建築費の目安の一つであって、大きさや形・仕様によって大きく変るので、普通の注文住宅の場合には設計に基づき各仕様を検討し、何十枚もの見積もり書を作成しはじかれた金額を床面積で割って、坪いくらの建物となる。

しかしローコストメーカーの場合はあらかじめ坪単価の元となる設計基準・仕様・条件が細かく決められており、基準外の部分はすべてオプションとなる。(オプションなしで住める家には絶対にならない)

つまり坪○○万はあくまで入り口の価格に過ぎず、満足に住める状態になるには必ず追加が必要でいくらかかるかはわからないというの実情なのだ。

表現は悪いのですが、ぼったくりバーと同じ発想だと思うは私だけでしょうか?

次回に続きます。
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20年も前に解決?

日本の住宅の平均寿命はわずか30年足らずですが、神社・仏閣ならずとも建築後100年を越す木造建築物は数多く存在しています。

そうした建物の共通点を突きつめればただ一つ!

断熱材がないと言う事!

断熱材がないと言う事はもちろん冬は猛烈に寒いのですが,木は乾燥した状態を保つので腐れないという単純な話で、通気性を重視し、住まいは夏を旨とすべしという発想で造られた昔の家はけっこう長持ちしたのです。

木は湿気・結露・雨漏れを防ぎその乾燥状態を保てば長持ちする。誰でも分かる理屈ですが、オイルショック以降、アルミサッシや断熱材の普及により、中途半端な断熱化が進み、構造体の通気性が失われ日本の住まいは短命となったのです。

こうした中、政府の200年住宅ビジョンに沿って今年6月に「長期優良住宅の促進に関する法律」が制定されました。環境を守り国民の豊かな生活を実現するために、これから建てる家に求められる性能はおおまかに挙げると次の性能。

○耐震性の高い住宅  ○断熱性の高い住宅  ○耐久性の高い住宅 

一つ一つの性能を高める事は簡単に出来ますが、異なる3つの性能を両立させる事が簡単なようで実に難しく、対応は困難でそれぞれの性能の劣化を軽減するために、湿気や結露に強い防腐性の高い素材を用いるしか方法がないのが現状です。

*通気性をプラスすれば一気に解決すると思うのですが、そうならないのが日本の悪しき習慣?ハウスメーカーが無くなってしまいます(笑)

実はソーラーサーキットの家を開発した㈱カネカも20年以上も前に同じような問題に直面していました。

それは「断熱性と通気性」。この相反する性能を両立する事ができれば日本の住宅を劇的に変える事が出来るという関係者の熱意と努力によって誕生したのが、外断熱・二重通気工法「ソーラーサーキットの家」なのです。

外断熱により必然的につくられる通気層にダンパーの開放と閉鎖を組み合わせる技術よって、構造の中に通気性を確保し「夏爽やかに・冬暖かい」室内環境を創出すると共に、湿気や結露を解消する事で、住む人と建物の健康をいつまでも守る工法が生まれたと言う訳です。言わばソーラーサーキットの建物は20年前に長期優良住宅の基準を満たしていたという事なのです。

「いつまでも強く・いつまでも快適に」をコンセプトに大東住宅の400棟を超える外断熱の建築で培ってきた本物の長期優良住宅をあなたの目でお確かめ下さい。

見学会へのご参加を心よりお待ち申し上げます。

       
大東住宅株式会社  代表取締役 高橋 一夫




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銀行ローンVSフラット35

先日、住宅金融支援機構東北支店の麻生支店長とお会いする機会をいただき、住宅金融の動向や、今後の機構の取り組みなどについて貴重なお話をいただいた。

仙台圏の現在の住宅ローン市場は民間金融機関による10年固定ローンが主流で各行が1%台の金利を打ち出し顧客獲得の激しい競争が繰り広げられている。

一方で住宅金融支援機構は住宅金融公庫のいわゆる民営化により、業務形態が変り(住宅ローンの証券化)フラット35という35年固定の住宅ローンを金融機関と提携して顧客に提供している。(銀行は消極的だが・・。)金利や条件は金融機関により異なりますが、現行で最も低水準の金融機関の場合、20年以下の返済の場合2.49%で20年超の返済の場合は2.69%といったところ。さらに長期優良住宅の認定を受けるなど品質の高い住宅には0.3%の金利優遇が受けられる。また前政権の緊急経済対策により、自己資金が不要の100%ローンや50年ローンなどの商品も取り扱いを始めている。さらにフラット35独自の技術基準による設計・現場における検査もあるのでお客様にとっては安心というメリットもある。

毎月の支払い額の比較をしてみよう(3000万を35年で返済した場合)

○ 銀行の場合(金利当初10年間 1.8%・ボーナス返済なし)

毎月 96,327円   10年間の支払総額 11,559,240

○ フラット35Sの場合 (20年優遇金利2.39%・ボーナス返済なし)

毎月 105,487円  10年間の支払総額 12,658,440 

当初10年間は確実に銀行ローンが有利なのがわかるだろう。しかし10年後の金利がいくらになるかが問題でこればかりは誰も分からない。10年後も○%と優遇します。といった話もよく聞きますが、設定する基準金利がいくらになるかという問題もあるから複雑だ。そういう中で将来の金利予測をするのは難しいですが、過去の例や長期金利の動向なども考慮すると少なくとも4%位の金利上昇は頭に入れておくべきではないでしょうか。

○ 銀行で11年目より4%になった場合(以後25年間4%と仮定)

毎月 122,722円  以後25年間の支払総額 36,816,600となり

合計支払総額 11,559,240+36,816,600=48,375,840となります。

○ フラット35Sで21年目より2.69%になった場合

毎月 107,717円  以後15年間の支払総額 19,389,060となり

合計支払総額 12,658,440×2+19,389,060=44,705,940となります。

これはあくまで10年後の金利が4%に上昇した場合の試算ですが、こうした事も十分ありうるのだ。

私が思うには住宅ローンの選択をする場合、金利が上がるか上がらないかという視点ではなく、上がった場合でも対応が可能な方は変動を選択しても問題ないと思うのですが、上がった場合に返済が困難になるという方は固定を選択するか、借入金の減額など計画の見直しをしたほうがいいと言う事。

一昔前にあったステップローンやゆとりローンなどで起きた住宅ローンの悲劇は将来の収入は上がるだろうとの予想がずれ生じたもので、金利の予測も不景気だから上がらないだろうという考えで資金計画を立てると失敗する可能性があると言う事。

あれこれ考えると本当に難しい問題ですが、お客様にとってベストな方法を一緒に考えアドバイスさせていただきますのでよろしくお願いいたします。


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