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私の家づくりの失敗談

拙著「外断熱が家族を守る」では、前の家について、多少触れていますが、私は、これまで3軒の家を建てました。

そして、恥ずかしながら、20代で建てた1軒目も30代で建てた2軒目も、結局は失敗だったのです。

1軒目の家は、結婚を機に建てた親と住む二世帯住宅でしたが、広さと間取りを重視し、2軒目の家は、長女が小学校に上がる前に建てた家族4人の住む家でしたが、どちらの家も限られた予算の中で、見た目の外観や内装・設備や間取りを優先させてしまったのです。

もちろん、見た目はそこそこで、他人からすればいい家に見えるのですが、住む人しか分からない、住み心地に関しては理想とはかけ離れた家でした。

しかし、かけ離れているとはいえ、そう感じるのは、快適な住み心地の家を知っている私だけだったのです。

現在の新築でも、多少の寒さや暑さ・湿気や結露は、ある意味しようがないと思っている方が、未だに多いのも現実で、この辺がこの国に高性能な住宅が根付かない要因でもあり、実に厄介な問題でもあるのです。

私とて、住み心地や健康と言った部分を、蔑ろにしたわけではなく、断熱に対しても、私なりに最低限、配慮したつもりでしたが、気密は、あまり考慮せず、結局は中途半端で、春や秋はともかく、冬や梅雨から夏にかけては、何かとストレスを感じながらの生活で、2人の娘もアトピーに悩まされ、娘はもちろん、妻にも大分負担をかけてしまったのです。

つまり、家づくりの優先順位を間違えると、広さや間取り・設備をいくら吟味してお金をかけても、満足するのは初めだけで、一番大事な住み心地の悪さで、家族の健康をも犠牲にしてしまい、後々後悔してしまう可能性が高いのです。

私の場合は、幸いにも、仕事柄、不動産も扱っていることで、損失を最小限に抑えて、住み替えができましたが、一般のユーザーは、失敗したからといって、そう簡単には住み替えは困難ですので、何としても後悔しない家づくりを実現していただきたいのです。

家は、建てたら基本的に、一生住み続けなければなりません。

そして、日々めまぐるしく変わる気候の中、家の中で、人が心地よいと感じる日数や時間帯は、そう長くはないのです。

断言できるのは、家の気密や断熱を蔑ろにしたり、ある程度とかそこそこにしては、決して住み心地のいい家にはならないということで、こうした家で住み心地を求めると、冷暖房や換気・除湿や加湿器などのイニシャルやランニングコストが膨大にかかり、結局は、節約意識がはたらき、温度差のある暮らしを強いられ、暑さや寒さ・湿気によって、湿気や結露・カビに悩まされ、化学物質の含む家庭用品によって、さらに空気が汚れ、住む人の健康はもとより、内部結露によって家の耐久性までも阻害されてしまうのです。

寒さや暑さは、体の丈夫なうちは、あまり気にならず、我慢や気力で乗り切ったり、冷暖房でも十分カバー出来るのですが、空気の汚れや部屋間の温度差や湿気は、徐々に身体の負担となり、年齢を重ねることでその影響は大きくなってくるのです。

また、子どもの成長に合わせ、家づくりを進める方も多いのですが、免疫機能が発達していない乳幼児や小さなお子さんに与える空気と温熱の影響は、大人の何倍も大きいということを、真剣に考えて欲しいのです。

ナイチンゲールは、病気の回復を妨げるのも、健康な方が、病を引き起こすのも、その最大の原因は、空気の汚れと体の冷えであると、著書「看護覚え書」の中で説いています。

日本には、四季があり、朝晩の温度差も激しく、寒い日もあれば、暑い日もあり、湿気に悩まされる梅雨もあり、大雨や台風・時には大地震にも見舞われます。

そんな時でも、不安や不満・不快な思いを感じずに、家族の暮らしを守るストレスフリーの家が、本当のいい家ではないでしょうか。

また、私達は、寝不足や疲れなどから、よく体調を崩しますが、これらも室内の空気の影響が大きく、温度差を抑え、暑さ・寒さを感じずに空気のきれいな家に暮らし、ぐっすり眠ることで、心身の疲れをいやし、自ずと免疫力も上がり、健康を守ってくれるのです。

そして、こうした室内環境を、光熱費の負担の少ない本物の省エネルギー住宅をこれからの家づくりのスタンダードにしていくことは、家族の健康や老後の安心を叶えるばかりでなく、この国の抱える医療費や介護・エネルギーや空き家など、様々な問題の解消にもつながるのです。

お伝えしたいのは、家づくりの一番の目的は家族の健康を守るということであり、その目的を叶えるには、家づくりの優先順位を間違いないことです。

何より優先しなければならないのは、その家の住み心地であり、人と建物の健康を守るための、空気環境と温熱環境で、見た目や広さはその次です。

そして、誰もが重視する予算にしても、見た目の建築費だけに捉われることなく、光熱費などのランニングコストやメンテナンス費用・将来の耐久性や資産価値にも目を向けた検討が必要なのです。

家は、見栄えよく予算内に収まっても、気密や断熱・換気や冷暖房のバランスが悪いと、単に住み心地が悪いだけでなく、光熱費や医療費・生活費や家事労働費なども嵩み、耐久性が損なわれ、資産価値も低下し、結局は高くつくという認識が必要なのです。

特に、建築において、一番コストを削りやすいのも、気密や断熱・換気のコストで、一般のユーザーは、関心も低く・違いがわかりづらいために、結局は最高等級とかトップレベルという言葉を鵜呑みしてしまい、知らないまま・知らされないままに家を求めているのです。

家づくりの目的は家族の幸せづくりということを念頭においた、家づくりを進めることが大事で、この順序さえ間違えなければ、家づくりの成功にぐっと近づきますので、是非、ご理解いただきたいと切に願います。

ママが楽になる外断熱の家

気密や断熱・通気や換気の話をすると、女性の多くは、あまり興味がなく、敬遠されてしまいがちな外断熱の家ですが、実際に住んでからメリットを享受し、一番喜んでいただけるのが女性の皆さんとなります。

寒さや暑さ・湿気や臭い・音や虫など、日々の暮らしの中で感じるストレスは、何気に多いのではないでしょうか。

私達の手掛ける外断熱の家のメリットは、多々ありますが、最大のメリットといえば、こうした生活で生じるストレスをほとんど感じずることなく、日々の暮らしが送れることではないかと思います。

そして、掃除や洗濯・炊事といった通常は、奥様の役割となる家事の負担が大分減少するのが外断熱の家での暮らしです。

一般的に、家事に要する時間は、1日5時間と言われておりますが、凍てつく寒さや、暑い中での炊事や洗濯などの家事労働は、想像以上に過酷で、心身ともに大きな負担となりますが、外断熱の家に暮らすと家事全般が本当にラクになるのです。

それでは、外断熱の家に暮らすとなぜ家事がラクになるのでしょう。

気密性能が高い外断熱の家では、ホコリや花粉・虫などもほとんど侵入せず、掃除機をかける頻度が少なくなり、掃除が本当にラクになり、女性の皆さんが苦手な虫にも悩まなくてもOKとなるのです。

もちろん、結露による窓ふきや、カーテンの汚れ、サッシの溝の掃除も少なくなり、家の中での物干しも、短時間で乾くので、あのいやな部屋干しの臭いからも解放され、香のきつい柔軟剤も必要なくなります。

もちろん、カビも繁殖しにくくなり、カビ取り剤やカビの臭いを抑えるための、消臭剤や芳香剤も必要なくなるのです。

そして、温度・湿度のバリアをなくすことで、クローゼットや押入れの防虫剤も必要なくなり、室内の空気の清浄さが常に保たれるのです。

キレイな空気の中で、冬暖かく、夏爽やかな室内環境での家事は、これまで辛かった家事を楽しくさせてくれると多くの女性の皆様に喜んでいただいております。

乳幼児や小さなお子さんの子育て中の、ママにも好評で、オムツの交換や授乳が辛くなくなったという声や赤ちゃんが、ぐずったり泣いたりするのが、大分減ったという話もよく聞きます。

想像するに、ぐずったり泣くことでしか、意思表示の出来ない赤ちゃんも、快適な住み心地によって、心身に及ぼすストレスが解消され、機嫌がよくなるからではないでしょうか。

体温の調節や免疫機能が未発達の乳幼児は、空気の汚れや温度差による体の冷えは、大人以上に影響が大きいと、ナイチンゲールは看護のバイブル「看護覚え書」の中で説いています。

そして、室内の空気環境と温熱環境を整えることは、乳幼児やお年寄り・病人ばかりでなく、健康な方にとっても、免疫力と自然治癒力を高めるために、何より重要だと言っているのです。

他にも、これまでの暮らしが一変するかのような、数多くのメリットがあるのが、外断熱の家での暮らしで、日々生じる様々な不満やストレスが解消し、時間や家計にも余裕が出来て、笑いの絶えない毎日が送れるようになるのです。

外断熱での暮らしは、女性の皆さんに「楽」という大きなメリットをもたらし、家族の誰もが幸せを実感できるストレスフリーの住いと言えるのです。

※ 通常、家づくりは、女性主体で進められるケースが多く、気密や断熱・換気や通気などの説明は敬遠され、デザインやインテリアなどを重視する方も多いのですが、住んでから外断熱のメリットを一番享受するのは、女性の皆さんなのです。将来、必ず奥様に感謝されますので、男性軍の方々は、家の肝心な性能だけは、面倒くさいと思ったり、任せっぱなしにせずに、是非、奥様を説得していただきたいと切に願う今日この頃です(笑)

「人の健康は住まいから」セミナー

  • 「人の健康は住まいから」セミナー
人間は、人生の半分以上の時間を家で過ごし、3分の1以上は寝室で過ごし睡眠を摂っています。

若い方や体が丈夫で健康な方は、空気の汚れや寒さ・暑さも、直ちに健康に影響するものでもありませんが、小さなお子さんや体力や免疫が低下するシニア世代の方々にとって、住まいの環境が健康に与える影響は徐々に大きくなってきます。

新鮮な空気の中で、暖かくて温度差のないそして、湿度のコントロールされた住まいで暮らし、毎日ぐっすり眠ることが、日々の食事や運動同様、健康の源になります。

あのナイチンゲールも、病の半分は空気の汚れと体の冷えが引き起こすと看護のバイブル「看護覚え書」の中で説いています。

4月6日・7日に、仙台国際センターで開催される【第11回】元気!健康フェアINとうほくでは、健康に関して27ほどのセミナーが開催されますが、健康と住環境について、長年研究され、シックハウスなどの空気環境や温熱環境において、日本の第一人者とも言える東北大の吉野博名誉教授の「人の健康は住まいから」と題したセミナーも開催されます。

日時は、4月7日(日)PM2時20分より3時20分・第1会場「橘」で開催され、予約なしで無料で参加出来ますので、一般の方はもちろん、建築関係の方も是非ご参加ください。

弊社でも、第3会場「桜」にて、ブースを出展し、シニア世代の方々の健康寿命を延ばす終の住まい「平家物語」の提案をさせていただきますので、是非ご来場くださいます様ご案内申し上げます。

HPを見たというお客様には、北海道の有機酪農により生産された今話題の「パン好きの牛乳」とパックナチュロンのボディソープを、プレゼントさせていただきます。また、4、5分でわかる住まいの健康チェックリストにご協力いただいたお客様には、カネカコエンザイムQ10(14日分) を進呈させていただきますので、オーナー様や検討中のお客様もお気軽にご来場ください。

スタッフ一同心よりお待ちしております。

防虫剤の成分が血液中に検出

  • 防虫剤の成分が血液中に検出
環境省によると、家庭から排出される化学物質で、一番多いのが合成洗剤に含まれる人口の界面活性剤ですが、2番目に多いのが、防虫剤などに含まれるパラジクロロベンゼンです。

パラジクロロベンゼンは、シックハウス法により、建築でも指針値が定められておりますが、このパラジクロロベンゼンが、人の血液中にも含まれているというのを1年ほど前に知りました。

大きなニュースになってないのが何とも不思議ですが、朝日新聞の記事では、60人の成人男性の血液を調べた結果、何と60人全ての方から検出され、環境ホルモンの濃度の10倍から200倍という高濃度のパラジクロロベンゼンが検出されたそうです。

防虫剤に限ったことではありませんが、人口的に作られた化学物質は、体内での分解や排出もしにくい物質も多く、血液や細胞内に蓄積するとも言われております。

パラジクロロベンゼンは、空気よりも比重が重く床面近くに蓄積しますので、特に小さなお子さんやお布団を敷いてお休みになる方には要注意です。

防虫剤や殺虫剤は、基本的に中枢神経を麻痺させ内分泌の攪乱を引き起こす危険性があり、小さなお子さんの発達障害を引き起こすことも徐々に明らかになってきています。

ちなみに、今でもたまに目にしますが、トイレの消臭に使われるカラーボールもこのパラジクロロベンゼンが含まれており、だいぶ前に、宮城県でも学校などでは使用禁止になっています。事務所や店舗でもし使用されている方はご使用を中止なされたほうが賢明ですのでよろしくお願いいたします。

※ ピレストロイド系の無臭タイプの防虫剤(最近は香り付きも多い)や殺虫剤もございます。ピレストロイド系の防虫剤も、中枢神経を麻痺させる効果には変わりませんので、極力使用は控えていただけば幸いです。

空気のバリアフリーを目指した外断熱の住まいでは、換気や温度差のない暮らしと適度な清掃を心がけていただければ、防虫剤や殺虫剤などは基本的に必要ありませんので、くれぐれもよろしくお願いいたします。

若い世代の方々のニーズも高い平屋スタイル

  • 若い世代の方々のニーズも高い平屋スタイル
子世代が巣立った家の多くは、広さは十分なものの、使えていない部屋も多く、部屋間の温度差や階段の昇り降り・日々の掃除など何かと不便さを感じながら暮らしている方も少なくありません。

昨今、健康で暮らすための「終の住まい」としてコンパクトでもいいから、平屋暮らしを希望するシニア世代の方々が増えていますが、若い世代の方々の間でも、将来、足腰が弱ってくる70代~80代になっても、体に負担なく暮らせる平屋スタイルへのニーズが高まっています。

画像の建物も、お施主様は30代前半で、ゆったりとした2LDKにソーラーサーキットの家ならではの小屋裏スペースを活用した建物です。まだ外構が残っており引き渡し前ですが、家具が搬入されたので、写真を撮らせていただきました。







ちなみに施主様の奥様は、ナイチンゲールの教えから、室内の空気環境や温熱環境に、理解の深い看護師さんで、弊社のZEH(ゼロエネルギーハウス)とZAH(ゼロアレルギーハウス)という二つのゼロを目指した家づくりに共感し、ソーラーサーキットをご選択いただきました。

今回、ZEH(ゼロエネルギーハウス)の補助金も活用し、光熱費ゼロも実現する住まいとなりますので、光熱費の収支が楽しみです。