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カビ・ダニ・結露の勉強会

  • カビ・ダニ・結露の勉強会
12月9日に、名取文化センターにて、みやぎ化学物質過敏症・アレルギーの会 ~ぴゅあぃ~さんが主催する「カビ・ダニ・結露」についての勉強会にて講演させていただくことになりました。

国民の3人に1人が何らかのアレルギーが発症している現代ですが、アレルギーの多くがカビやダニが起因しているとも言われています。

住宅の建材などが原因となるシックハウスは大分沈静化しているようにも感じますが、一方でアレルギー患者は急増しており、大きな社会問題になっております。



最近では、カビなどから発生するMVOC(微生物由来揮発性有機化合物)や、消臭剤や芳香剤・柔軟剤に含まれる化学物質などの新たなシックハウスとも言える患者が急増しており、化学物質過敏症という重い症状に移行するケースも多く、十分な注意が必要です。

食品や身の回りの物を含め、おびただしい量の化学物質に囲まれた中で暮らす私達にとって、誰もが発症する可能性があるのが、化学物質過敏症です。

そして、ひとたび発症すると、治療が非常に困難で、日常の生活すら普通に送れない程の大変な状況を招いてしまう可能性がありますので、ご自身とご家族のためにも、正しい知識をもたなければならない時代でもあります。

無垢材や自然素材イコール健康住宅では、ありません。無垢材からもホルムアルデヒドはじめ多くの揮発性物質は発生し、厚労省の指針値が定められている13物質に含まれているアセトアルデヒドなどは、空気検査をすると指針値をオーバーする確率が一番高いのが現実です。

そうした事を知っているか知らないかは定かではありませんが、一切触れずに、さも無垢材や自然素材を使いさえすれば健康住宅という風潮に危険さえ感じる次第です。

今回の勉強会では、家の造り手からみたアレルギー対策やシックハウスの現状など、業界の隠された真実を含め、普段誰からも聞かされることのない話なども紹介したいと思いますので、ご興味のある方は是非ご参加下さい。

参加希望の方は、ぴゅあぃさんまでお願い致します。
メール  pyuai.miyagi@gmail.com   ←ご予約はコチラ
TEL   022-702-7969



隙間換気は風によって増加する。

今日は、台風の影響もあり大分風が強く吹いています。風速何メートルかは定かではありませんが、この様子だと多分10メートル以上の強さではないでしょうか。

こういう時でないとリアルにご理解いただけないので、昼休みを利用して投稿させていただきます。

朝から事務所にいるとスース―と隙間風が入ってきます。

外の温度はまだ12~13℃あると思いますが、大分寒さを感じるものです。(事務所は外断熱の建物と従来工法がドッキングした造りですが、私のいる所は、隙間が大きいグラスウール断熱です)

気密の低い家では、温度差によって隙間換気の作用が働くのは、何度かご紹介しているので、ご存知かと思いますが、加えて風が強いとさらに空気の出入りが強くなります。



上の表は、気密性能の違いによる隙間からの漏気量のグラフですが、下段のグラフが風速による換気回数の違いを表したものです。

風速の表の方は、温度差が20℃ある場合ですので、今日の天気ですと、室内と室外の温度差は多く見ても10℃で、多少減少するかもしれませんが、風速が6メートルの計算となっており、、今日の風を考慮すると概ね同様ではないでしょうか。

気密が5.0の欄をご覧ください。風速6メートルの風が吹くと、1時間あたり1.2回の換気が働く計算となっております。
※ ( )欄は、建物が密集している場合

換気回数1.2回というのは、どういうことかと言えば、120㎡(約36.5坪)の建物は、家の気積が約300立米(120×2.5Mの天井高)となります。つまり、換気をつけずとも1時間あたり360立米の空気が出入りが生じるということになります。

※ 24時間換気の計画では、1時間当たり0.5回の換気を求めているので、150立米となりますので、いかに大きいかがわかると思います。

さらに、上段のもともとの隙間による換気が、温度差10℃で0.17回で20℃で0.33回となりますので、実に1時間あたり、400立米から450立米もの空気が出入りすることになり、ほとんど外気と同じ空気となるわけです。

一方、気密性能が高いと、隙間による漏気量は格段に低下し、風が吹いてもほとんど影響を受けないのがお分かり頂けると思います。

グラフには、C値0.7までしかありませんが、C値0.7では、温度差が20℃あっても0.07回・風が6メートルでも、0.18回の換気係数となりますので、併せても0.25回となります。弊社は0.5ですので、さらに影響を受けない建物となる訳です。

これから、寒い季節を迎え、風が強い日が、多くなってきますが、外気の侵入を抑え、省エネで快適に過ごす為にも気密の重要性をご理解いただきたいと思います。

※ フィルターも通さず大量の外気が入るということは、ホコリもまた大量に侵入し、お掃除も大変となるということになります。







ビタミンCでお風呂の塩素を除去

以前アップした軟水器の投稿をご覧になったお客様から、水道水に含まれる塩素は除去できるのですかという問合せがあったので、お答えいたします。

残念ながら、軟水器では、塩素は取り除くことはできません。

軟水が、アレルギーやアトピーなど、肌の弱い方に対して効果があるのは

〇 水道水に含まれるカルシウム分を除去するので、水が柔らかくまろやかになる。
〇 カルシウム分を除去するので、水と分解されやすくなり、石鹸やシャンプーなどが少量ですみ、、洗いカスも残らずツッパリ感がのこらない。

※ お風呂のカビは、石鹸カスの洗い残しが大きな原因ですので、軟水にするとサッと流していただくだけでカビも生えにくくなりますし、お風呂の残り湯を洗濯に使う場合でも、洗剤や柔軟剤が少量で済むようになります。

通常、エコキュ―トなどの貯湯式の給湯器を使用すると、大分塩素分が軽減しますし、一番湯を避け2.3番目に入浴すると、ほとんど抜けるとも言われています。

それでも塩素のピリピリ感が気になる方は、とっておきの方法をお伝えいたします。

この方法は、アトピーや食物アレルギー治療の第一人者で、全国的に有名な「かくたこども&アレルギークリニック」の角田先生も推奨する方法です。

角田先生のHPでも紹介しています。
 ↓↓↓
http://kakutaclinic.life.coocan.jp/



薬局やドラッグストアにいくと、ビタミンCの原末が置いてありますので



同封されているスプーンの半分(0.5グラム)をバスタブに入れると、塩素が除去できるそうです。

価格は、2,800円ですが、200グラム入りですので、バスタブだけで換算すると、400回分となり1回7円ですので、非常にリーズナブルかと思います。

ご自身のビタミンCの補給にもご利用いただけると思います。(1日2グラムで100日分)

私も、試してみますので、これを読んでなるほどと思った方は、お試しいただき感想をお聞かせいただければと思います。

また、シャワーの水は?という方は、ビタミンCを入れて使うシャワーもいろいろあるようです。

https://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/B000GLHW5Y/ideanote-22/

大手メーカー4社とのプレゼン対決!

先日、営業部の黒瀬係長と新築のプレゼンに参加して参りました。

新築といっても、今回の新築は、一般の住宅ではなく、ある町内会の集会所の建替え計画です。

通常、集会所というと予算が最優先され、中身についてはそれほど重視しないのが通例ですが、住民の災害時の避難所にもなる集会所を耐震性はもちろん、居住性をも重視した施設を計画したいという町内会の会長初め、役員さんのお考えもあり、ハウスメーカーの展示場を様々見学し、依頼先の一次候補に指名された5社による公開プレゼンでした。

指名されたのは、大和ハウスさん・ミサワホームさん・住友不動産ホームさん・パナホームさん・そして大東住宅。

選定の基準は、定かではありませんが、折角ご指名いただいたからには、最高の提案をさせていただこうということで、設計も吟味し、集会所では、あまり例のない外断熱にてプレゼンさせていただきました。

各社、持ち時間5分・質疑応答10分ということで、大手メーカーさんは、さすが、鍛えられており皆さんが流暢な語り口で、会社の規模や実績・建物の耐震性や断熱性・基礎・構造・外壁や屋根材の説明をしておりましたが、時間を大分超過しているメーカーさんもあり、注意を受ける場面もしばしばありました。

弊社の番となり、断熱や気密の違いを説明しようとも思いましたが、他社との比較をするのも品がなく、時間的にも厳しいので、簡単な会社の紹介と、今回、災害用の備蓄の食品や避難用の収納として、提案した小屋裏の話と屋根も外断熱なので暑くならないという説明をさせていただきました。

そして、小屋裏を含め、40坪ほどの建物に、1Fに14畳用・小屋裏に10畳用のエアコンを提案したのですが、冬は1Fのエアコンだけで全体が暖まり、夏は2Fのエアコンだけで十分爽やかなに過ごせるということを説明しました。

また、クールビズ推奨の28℃でも暑さを感じず、20℃推奨のウォームビズでも寒さを感じず過ごせるのが、大東の外断熱であり、国が進めるクールチョイス(賢い選択)の国民運動に非常にマッチする建物だということを付け加えさせていただきました。

最後に、会社の規模は一番小さいものの、耐震性はもちろんのこと、省エネ性と快適性についても、どこにも負けないと自負しているいうことをお伝えさせていただいた次第です。

本当は、施設というのは、不特定多数の方々が利用するので、設備機器などの間違った操作によって、よく不具合が発生するケースが多く、こうしたトラブルに即対応できるのが、私達地元の業者のメリットだということも説明したかったのですが、横にいた黒瀬係長の「5分経過しましたよ」という無言の視線を感じ終了としました。

施工は来年秋ということで、今回の5社から2~3社に絞り、春先位に最終決定されるとのことですが、最後の一社になれるよう取り組んでまいりたいと思います。



ファンヒーターが厳禁なわけ

  • ファンヒーターが厳禁なわけ
電気ヒーターの話題が、ブログにアップされていたので、石油ファンヒーターの話を紹介したいと思います。

築年数の経過した建物や、寒い地域では、まだ多くの方が石油ファンヒーターを利用していると思います。

改めてご説明するまでもなく、ファンヒーターは灯油が燃焼することで、一酸化炭素や二酸化窒素・油に含まれる数多くのVOCなどの有害物質が発生します。また温風が吹き出す事で、床のほこり・カビの胞子・ダニの死骸などを知らず知らずのうちに撒き散らし、アレルギーなどの発症原因にもなるという認識も必要です。

こうした開放型のファンヒーターを暮らしのメイン暖房としている先進国は日本だけと言っても過言ではなく、欧米の人々が、日本のファンヒーターを見たら、「オー・マイ・ゴッド」となるのは間違いありません。

汚れた空気を煙突もつけず室内に排気する事自体が考えられないということです。

【1時間に一度十分な換気を行ってください。】と注意書きがあるのは、健康被害を防止する為の表示以外何物でもありません。

しかし、折角部屋が暖まったのに、窓を頻繁に開けて換気をする人はどの位いるでしょう。多くは喉が痛いとか頭痛がして初めて空気の入れ替えをサッと行うだけだと思います。

健康な方ならいざ知らず、お子さんやお年寄りはもちろん、アトピーや喘息などのアレルギーに悩まされているご家庭ではタブーな暖房とも言えるのです。

それでも、従来の隙間の多い建物の場合は、外気温と室内との温度差によって生じる「隙間換気」が自然に作用しているので、これまでは、深刻な問題にはならなかったの側面もあるのですが、中途半端に気密が進んだ現代の住まいでは、十分な注意が必要で、断熱レベルが高ければ高いほどファンヒーターは厳禁となります。

さらに怖いのが、石油が燃焼した分の水分も必然的に発生することで、温度差のあるガラスや内壁・押入れなどの結露に加え、壁の中や床下・天井裏といった目に見えない躯体内に内部結露を引き起こし、建物の腐朽やシロアリ被害なども助長してしまうのです。

オイルショック以降建てられた日本の住宅が短命なのは、中途半端な気密・断熱と人まかせの換気に加え、不適切な冷暖房の普及に大きな原因があると思います。

前回、乾燥についての説明をさせていただきましたが、20℃の空気の飽和水蒸気量は、空気1立法あたり17グラムとなります。



石油ファンヒーターを稼働させると、機器の出力によって、差はあるものの1時間当たり300グラム~500グラムの水蒸気を発生させます。

どういうことかというと、例えば8畳の部屋の容積は約30立米ですが、飽和水蒸気量(水蒸気を含むことの出来る量)は、30×17=510グラムとなるわけです。

つまり、8畳の締め切った部屋で、換気もせずにファンヒーターをつけたとすると、1時間あたり、最低でも300グラムの水蒸気が発生してしまい、その水蒸気だけで、実に60%の湿度となり、もともと含んでいる水蒸気と合計すると80%にも90%にもなってしまい、たとえ室内が20℃であっても17℃~18℃以下の箇所では、必ず結露が発生するということになります。



実際に発生した水蒸気は、その部屋にとどまらず、寒い部屋や壁体内に移動するので、何時間もつけていると家の温度差のある箇所はもちろん、床下や壁の中・小屋裏まで、家中のいたるどころで結露が発生しまい、カビやダニの繁殖しやすい環境を自らつくっているということも理解しなければなりません。

特に最近では、寒さを解消するために冬の設定温度も高めになりがちで、カビ・ダニといえば、梅雨から9月位までの繁殖時期だったのですが、年中みられるようになり、こうしたことも、アレルギー患者の大きな増加要因にもなっています。



人間が生きていく上で体内に取り込む物質の重量比は、食物・水分・空気で、それぞれの割合は7%・8%・85%。この85%をも占める空気が健康に大きな影響を与えている事を理解しなければなりません。

そして、ファンヒーターを使用しなければ暖まらないような断熱性の低い住宅の多くは、いる場所だけ暖める局所暖房がほとんどで、どうしてもドアを閉めきった生活になってしまい、洗面所や浴室・トイレなどの非暖房室との温度差が10℃以上も生じ、ヒートショックによる心臓や脳疾患の危険性も必然的に高まるのです。

こうした話をすると、ファンヒーターもつけられない危険な家には住みたくないというような???な方もたまにいらっしゃいますが、そういう方にいつも紹介するのが、次の話です。

割と知られていないのですが、国内の、大手電機メーカーは、機器の不具合による事故や不完全燃焼による死亡事故が相次ぎ、2007年のシャープを最後にファンヒーターの製造・販売を打ち切りました。

現在、製造販売を継続しているのは、電機メーカー以外の4社のみです。

大分、不完全燃焼ややけど防止など、性能も大分改善された面もございますが、空気の汚れや結露などの根本的な問題は、改善できないのが実状です。

そして、石油が燃焼するということは、酸素を消費し、二酸化炭素を排出するわけで、人の呼吸による酸素の消費と二酸化炭素の排出が重なってしまい空気が常に汚れてしまうのです。

新築住宅でも、エアコンでは暖まらないということで、ファンヒーターを利用する方も少なからずいるようですが、実際に多くの問題が発生しており、寒さ以上に、燃焼ガスや結露によって、住む人の健康にも、重大な悪影響を及ぼすということをご理解いただきたいと思います。

家族の命と健康を守るべき住まいが、健康を蝕み、病気や事故を誘発する場であってはならないのです。