HOME > 大東住宅/社長ブログ

基礎断熱はシロアリ対策が必須



住宅の温熱環境と床下の結露防止・基礎コンクリートの耐久性向上を図るために、基礎断熱が普及してきましたが、床下が暖かくなり、6℃以下では活動しないと言われるシロアリが一年中活動さることで、蟻害が広がりつつあります。

ソーラーサーキットの家では、薬剤を使わずに物理的にシロアリの屋内への侵入をブロックする、環境にも健康にもやさしいノンケミカルの防蟻工法「ターミメッシュフォームシステム」を16年前から、標準採用し蟻害の発生は、一件もありません。

※ これまでの実績により、今年度よりシロアリの食害による保証(1000万)が、10年から20年に延長が可能となりました。



 



シロアリは、光や風には滅法弱く、通常、換気口や基礎パッキンなど外部からの侵入はほとんどありません。



※ 基礎の周囲が、日が当たらず湿っぽく、物が置かれている場合などは、裏側の基礎表面から侵入するような例外は報告されています。

屋内へ侵入するほとんどが、床下のコンクリートの継ぎ目や、配管部の隙間、そして基礎断熱材を蟻道にしての侵入です。

そして、ひと度侵入すると、身を隠しながら土を運び、自身でトンネル(蟻道)を形成しながら、餌(木部)を求め、次々と土台や柱を食い散らします。

こういうと、シロアリは大変な悪者に聞こえますが、家にとっては厄介な存在ですが、自然の生態系にとっては貴重な存在でもあり、悩ましい側面もあります。

現状の防蟻工法では、木部や断熱材への、防蟻薬剤の塗布・注入が、一般的ですが、基礎断熱の場合は、床下空間が、室内と通じる為に健康への影響も十分考慮しなければなりません。

さらに、防蟻の保証も概ね5年となっており、5年毎に再施工すれば多額の費用がかかるために、実施する方は少ないのが現状です。

※ 大手メーカーでは、防蟻の再施工を条件にした長期保証が一般的で、半ば強制的に再施工させられるケースも少なくありません。

被害を発見する多くは、シロアリの群飛時期の春先に役割を終えた羽蟻を、庭先や室内で発見して気づくケースが大半です。

そして、慌てて食害にあった部分を補修し、薬剤の散布や塗布するケースが多く、費用もすぐに20万~30万も要してしまい、時には多額の費用が発生するケースも少なくありません。

しかし、この羽蟻を発見できる群飛の期間は、僅か2.3日で、その後は風に乗って飛んでいくので、なかなか発見出来ずに、被害に気づかすに拡大していくので、シロアリは厄介なのです。

うちは、ヒノキの土台だから大丈夫?

残念ながら、はっきり言って迷信です。

確かに、ヒノキやクリの土台は、固いので蟻にとっても、食べにくいのですが、それは、通気性を重視し、寒ければ寒いなりの、暑ければ暑いなりの生活をしていた昔の話です。

オイルショック以降の建物は、気密化や断熱化が中途半端に進み、冷暖房があたり前になったことで、室内外の温度差によって、大なり小なり床下や壁の中にも内部結露が発生しており、土台まわりの木材を濡らし、柔くなったり、腐朽したりで、木材の種類に関係なく、シロアリの食害にあっているのが現実です。

結局、長期間にわたり、シロアリの被害を防ぐには、薬剤では、効果的にも費用的にも無理があり、物理的に侵入を防ぐか、定期的に床下を点検するしかないのです。

床下断熱で、防湿コンクリートやベタ基礎になっているお宅は、是非、点検口から床下に潜り、蟻道がないか定期的にご確認下さい。

食害にあっていれば、どこから侵入しどこが被害にあっているか、蟻道によって特定できます。

蟻道がなければ、無理に薬剤処理などしない方が無難で、通常、半年から一年毎に点検すればいいと思います。

しかし、基礎断熱の場合、ユニットバスの配管回りや基礎コンクリートの継ぎ目、基礎の断熱材とコンクリートの継ぎ目などから、侵入されるとすぐさま断熱材内部に蟻道を構築し、見えないところで被害が拡大してしまうので、十分な対策が必要なのです。

参考までに基礎断熱の蟻害についての過去記事をアップしておきます。

http://daitojyutaku.co.jp/log/?l=433310

基礎断熱の白蟻被害で検索してみてください。この他にも恐ろしい記事や画像がたくさんあります。

ちなみに、普通の蟻はアリ科ですが、白蟻はゴキブリ科となり、生態も違いますので悪しからず~(^^)

ご不明な点などございましたら、何なりお問い合わせ下さい。

蒸し暑い時期の床下の結露は避けられない?

  • 蒸し暑い時期の床下の結露は避けられない?
一般のユーザーはもちろん、建築業者ですら、まだ知らない方が多いのですが、断熱と結露の関係について、正しく理解している方々にとっては、ある意味常識とも言えるのが、梅雨から夏場にかけて発生する床下に発生する結露となり、画像のように業界誌でも頻繁に注意喚起がなされています。

特に、床下に断熱材を施工し、基礎パッキンや基礎換気口のある内断熱(充填断熱)の家では、立地条件やその年の気候条件によっても、まちまちですが、概ね年間30日~40日間くらいは、床下の断熱材や土台、基礎の耐圧コンクリート面に結露が発生していると言われています。

床下の結露事例

結露が発生する原因は、至って単純です。

温度が高く湿った空気が、基礎パッキンや基礎の換気口から、地熱で冷やされた床下に侵入し、床下の部材が、露点温度以下になることで、含むことの出来なくなった水蒸気が、結露になるというわけです。

県内の7月から8月にかけての床断熱の床下温度は、概ね18℃~25℃位になっていると思いますが、下の露点温度のグラフをみてわかるように、外気が26℃を超え湿度が70%を超えると、実に多くの条件下で、床下が露点温度に達してしまうことがお分かりいただけると思います。

※ 露点温度とは、わかりやすくいうと湿度が100%になり、空気中に含みきれなくなった水蒸気が結露として、表れてくる温度ということです。



また、夜になって、気温が下がると、冷やされて湿った空気が、床下に侵入し、夜間から早朝にかけ、床下に結露が発生しているケースが多々あるのです。

この時期、よくありがちな日中28℃で70%の空気でも、夜になって23℃とか24℃位に低下すると湿度は90%を超えてしまいます。

温度が下がり、湿度が上がることで、露点温度もぐっと下がり、21℃~22℃位になるのがおわかりでしょうか。

床下断熱の床下温度は、外気温と地熱の影響によって、変動が激しいのですが、夜間から早朝にかけては、温度も低下しやすく、夜露や朝露のように、いとも簡単に結露が発生するというわけです。

早朝に、植物の葉や雑草・車のフロントガラスやボデイーが濡れるのは、よく見る光景ですが、床下の結露もこうした現象と同じです。

外の場合は、陽が上がり温度も上昇する8時にもなると、完全に乾くのですが、床下の温度は、外気温が上昇しても、あまり変わらないために、なかなか乾かないというわけです。

運よく、風が吹き、日中乾いた空気が床下に通気され、結露が渇くケースも無いことも無いのですが、ほとんどの場合、常時結露が発生しており、中には、べた基礎の表面に、配管の漏水のような水たまりが、出来てしまう家も少なくないのが現実です。



特に、新築当初は基礎の水分が抜けきれずに、湿度は常に高めになっているため画像のような事態を招いてしまうのです。

特に、結露が発生しやすいのが、一番温度が低く、通気が一番損なわれる基礎の中央部分や基礎の立ち上がりが小さく区切られている水回りなどの部分となります。

それが故に、床下の断熱材は、湿気や水に強い発泡系の断熱材が主流となり、防腐や防蟻剤の注入された土台を初めとする床組部材や鋼製の束やプラ系の束が使われているのです。

こうした現象は、新築であっても、豪華なモデルハウスでも、必ず起こりえる現象だという認識が必要で、建てる前に、検討している依頼先の建物の床下や小屋裏を確認して下さいと言っているのはこうした理由です。

勇気のある方は、蒸し暑い日に、ご自身のお宅の床下を点検していただければ、かなり高い確率で結露が発生しているのがわかると思います。

一方で、基礎を外断熱にして、しっかり気密を確保すると、外部の温度変化の影響は少なく、常時、床下の温度は22℃~25℃に安定するので、この時期は、外気の侵入を遮断すれば、こうした床下の結露は解消されるというわけです。

※ 床下ダンパーを開放したままにしていると、結露する場合もありますのでご注意ください。

しかし、基礎外断熱であっても、高湿になりやすいのが床下であり、床下の湿気対策を図る上でも、躯体内の通気や床下や室内での湿度調整が必要になるというわけです。

こうした背景もあり、最近、床下断熱から、基礎断熱を採用する住宅会社が増加してきたのですが、単に床下断熱のデメリットを回避するために、安易に基礎断熱にすると、今度は、床下の温度は一年を通して一定になる反面、結露よりコワ~いシロアリ被害の危険性が高くなってしまうのが、家づくりの難しさであり、湿気や結露対策に加え、シロアリ対策も非常に重要な要素となってくるのです。

弊社のモデルハウスでは、地下スペースを設け、常時、床下の状態をオープンにしておりますが、床下断熱で、常時、床下を見せている内断熱の建物は、見た事も聞いたこともありません。

最近では、床下点検口として、必須の床下収納庫すら、あえて設置しないモデルハウスが多いようですがなぜでしょう?

家はどこから腐れるのか?シロアリはどこから侵入して食い荒らすのか?ということを考えれば、床下の環境は、非常に大事で、家の耐久性はもちろん、住み心地や健康にまで影響を及ぼすということをご理解下さい。

次回は、基礎断熱のシロアリ被害について改めてご紹介させていただきます。





看護の法則=健康の法則

  • 看護の法則=健康の法則
1.8MB - PDF ダウンロード
何度か、紹介していますが、看護の母として誰もが知るナイチンゲールが150年以上も前に書いた著書「看護覚え書」の中で、病人の看護にとって何をさておいても一番大事なこととして、真っ先に挙げているのが、

「患者が呼吸する空気を、患者の身体を冷やすことなく、屋外と同じ清潔さに保つこと」なのである。というものです。

そして、空気の汚れと体の冷えは、病気の回復を遅らせたり、悪化させたりするばかりでなく、健康な人にとっても重要で、病の半分は、空気の汚れと身体の冷えが引き起こすと説いているのです。

ナイチンゲールは、看護を考えるとき、真っ先に「空気の問題」を取りあげ、換気の重要性やその原理、原則を述べており、換気に適した構造、窓の開閉、外気を取り入れる、患者を暑がらせたり、寒がらせないように適温を保ち、患者さんの自己治癒力を高めることが大切であると説いてあるのです。

弊社では、空気環境と温熱環境を重視した外断熱の家づくりに長年取り組んできましたが、このナイチンゲールの説く、空気の「清浄さ・温度・湿度」のバリアのない住まいの重要性を多くの方々にお伝えしたいとの想いで、パンフレットを作成しましたので、目を通していただければ幸いです。

熱橋(ヒートブリッジ)による熱損失と熱侵入

  • 熱橋(ヒートブリッジ)による熱損失と熱侵入
内(充填)断熱の最大の欠点は、何といっても構造躯体そのものが、非断熱部分となることで、室内と室外の温度差の激しい季節においては、熱橋(ヒートブリッジ)という文字どうり熱を伝える橋となります。

木造であれ、ツーバイであれ、鉄骨であれ、構造材は、基本的には断熱材ではないので、おのずと非断熱部分(全体の20%前後)となり、熱橋の影響を受ける形となります。

※ 内断熱の熱橋比率は、在来木造の場合は17%・ツーバイは22%で、断熱部分は、在来の場合は83%でツーバイは78%とされています。

熱は、高い所から低い所へ移動しますので、冬は、室内の熱損失を助長し、夏は、外壁の裏側から、日射熱を室内に侵入させる要因となります。

当然、住み心地の悪さや光熱費に影響を及ぼしますが、それより怖いのは、壁体内の温度差による壁体内結露であり、結露がもたらす断熱性能の低下や構造の腐朽となります。

また、長期間、熱による収縮と膨張を繰り返すことで、狂いや痩せ・割れといった構造の変形・毀損を招き、構造用金物のボルトの緩みや錆びなどの劣化が進み、耐震性の低下はもとより、家そのものの価値も失ってしまうのです。

昨年4月の熊本地震において、旧耐震の住宅のみならず、新耐震基準の住宅でも、半壊や全壊の被害は多発しましたが、こうした経年劣化による耐震性の低下も大きな要因となっています。

参考までに、主な建築材料や断熱材の熱伝導率を比較してみましょう。

<建築材料>
〇 杉・ヒノキ0.12W/mK
〇 軽量気泡コンクリート0.17W/mK 
〇 コンクリート1.6W/mK
〇 鋼材53 W/(m K)W/mK)
 
<断熱材> 
〇 グラスウール16K0.046 W/mK
〇 高性能グラスウール24K0.036W/mK
〇 吹き込み用グラスウールGW-1- 0.052 W/mK・30K相当 0.04 W/mK
〇 ロックウール0.038W/mK
〇 ポリスチレン3種0.028W/mK
〇 ソーラーサーキット断熱材0.024W/mK

鉄骨の熱電導率は大きすぎて、比較するまでもございませんが、断熱性がある程度有する木材でも、熱伝導率は0.12W/mKと大きいのがお分かり頂けると思います。

そして、この熱伝導率を用いて、各材料の熱の抵抗値を算出することが出来ます。

熱抵抗値とは、材料の熱の伝わりにくさを表す値です。

裏表に1℃の温度差がある場合に、ある厚さの材料の中を、面積1㎡あたり、1秒間に伝わる熱量の逆数で、当然、値が大きい程、熱が伝わりにくく、断熱性能が高いということになります。

熱抵抗値(m2・ K/W )は、材料の厚さ[m]÷熱伝導率W/(m・K)で求められます。

例えば、柱3寸5分(10.5㎝)の場合は、0.105÷0.12=0.875(m2・ K/W)の熱抵抗値となり、グラスウール16Kで厚さ100mmの断熱材の熱抵抗値は、0.10÷0.046=2.17m2・ K/Wとなります。

つまり、一般的な充填断熱の場合、高性能グラスウール断熱材2.17m2・ K/Wと、同等の性能を柱に求めると、2.17(熱抵抗値)×0.12(木の熱伝導率)=0.26 となり、柱は、26㎝角(7.5寸)の太さが必要で現実的ではありません。(16KのGWだと33cmの柱になる)

要するに、壁の内部は、熱抵抗値2.17m2・ K/Wの断熱部分と熱抵抗値0.875m2・ K/Wの構造部分が混在することで、壁体内での温度ムラによって、目に見えない壁の中で、様々な不具合が生じる危険性が高いのです。

たとえるなら、厚いセーターとシャツが、交互に混在している洋服ということになり、とても着心地の悪い洋服になるのではないでしょうか。

一方、外断熱の場合は、構造材も室内側になり、熱橋にはならず、断熱性能が長期間にわたり維持され、構造部は蓄熱体として輻射熱の効果さえ生まれるのです。

少々、面倒な話になってしまいましたが、断熱を考える場合、熱橋は非常に重要なポイントとなりますので、是非ご理解いただければ幸いです。

女性に嬉しいストレスを感じない家

寒さや暑さ・湿気や臭い・音や虫など、日々の暮らしの中で感じるストレスは、何気に多いのではないでしょうか。

私達の手掛ける外断熱の家のメリットは、多々ありますが、最大のメリットといえば、こうしたストレスをほとんど感じずに日々の暮らしが送れることではないかと思います。

そして、掃除や洗濯・炊事といった通常?奥様の役割となる家事の負担が大分減少するのが外断熱の家での暮らしとなります。



一般的に、家事に要する時間は、1日5時間と言われておりますが、凍てつく寒さや、暑い中での家事労働は、想像以上に過酷で、心身ともに大きな負担となります。

それでは、外断熱の家に暮らすとなぜ家事がラクになるのでしょう。

気密性能が高い外断熱の家では、ホコリや花粉もほとんど侵入せず、掃除機をかける頻度が少なくなり、掃除が本当にラクになり、女性の皆さんが苦手な虫にも悩まなくてもOKとなるのです。

もちろん、結露による窓ふきや、サッシの溝の掃除もなくなり、家の中での物干しも、短時間で乾くので、あのいやな部屋干しの臭いからも解放されます。

当然、カビも繁殖しにくくなり、カビ取りやカビの臭いを抑えるための、消臭剤や芳香剤も必要なくなるのです。

そして、空気の清浄さ・温度・湿度のバリアをなくすことで、クローゼットや押入れの防虫剤も必要なくなり、室内の空気の清浄さが常に保たれるのです。

キレイな空気の中で、冬暖かく、夏爽やかな環境での家事は、これまで辛かった家事を楽しくさせてくれると多くの女性の皆様に喜んでいただいております。

乳幼児や小さなお子さんの子育て中の、ママにも好評で、オムツの交換や授乳が辛くなくなったという声や赤ちゃんが、ぐずったり泣いたりするのが、大分減ったという話もよく聞きます。

想像するに、ぐずったり泣くことでしか、意思表示の出来ない赤ちゃんも、快適な住み心地によって、心身に及ぼすストレスが解消され、機嫌がよくなるからではないでしょうか。

体温の調節や免疫機能が未発達の乳幼児が、病を引き起こす最大の要因は、空気の汚れと身体の冷えだとナイチンゲールは看護のバイブル「看護覚え書」の中で説いています。

そして、室内の空気環境と温熱環境を整えることは、乳幼児やお年寄り・病人ばかりでなく、健康人にとっても、何より重要なことだと言っているのです。

その他にも、これまでの暮らしが一変するかのような、数多くのメリットがあるのが、外断熱の家での暮らしで、日々生じる様々な不満やストレスが解消し、時間や家計にも余裕が出来て、笑いの絶えない毎日が送れるようになるのです。

外断熱での暮らしは、女性の皆さんに「楽」という大きなメリットをもたらし、家族の誰もが幸せを実感できるストレスフリーの住いと言えるのです。

※ 通常、家づくりは、女性主体で進められるケースが多く、気密や断熱・換気や通気などの説明をしても、残念ながら、女性には、敬遠されるケースも少なくないのですが、一番多くのメリットを享受するのは、女性の皆さんなのです。将来、必ず奥様に喜ばれますので、男性軍の方々は、面倒くさいと思ったり、任せっぱなしにせずに、是非、奥様を説得していただきたいと切に願う今日この頃です(笑)