JR7CWK'sぶろぐ

電池の充放電特性の測定をしようと、秋月の8ch10bitデータロガーボード
(通販コード K-00189)を購入しました。
2013.12.23:jr7cwk:[メモ/3.電子工作]
秋月8ch10bitデータロガー>準備
購入したのはキットではなく完成品。
まず試運転しよう思いましたが・・・元々キットとして発売されていた関係か、説明書もそういう目線で書かれているようで、完成品を「使用するだけ」という目で見たマニュアルではないので、ちょっとわかりにくいです。


使い方のヒントは関係マニュアルを良くよめば、何処かに書いてはあるのですが、簡単に迷わず使えるように、準備そして電源を入れるところから必要な事項を経過を追ってまとめてみました。


添付品
 本体基板(メイン基板,PIC基板,RTC基板,LCD基板)・・・添付CDに参考写真が付いてますが、どれがどれか書いてありません。
 動作確認ボード(VR,温度センサIC,ピンヘッダが付いた基板)
 CD
 説明書


別途必要なもの。
・DC電源(詳細次項)
・2.1mmφDC電源プラグ
・PC接続用シリアルケーブル(DSUB 9pin)・・・オスーメス・ストレート
 ・・・USB変換付きケーブルの使用可否は未確認
・ケース


電源:電圧DC7〜9V,消費電流100mA
 2.1mmφプラグで供給・・・別途購入必要
 基板上のジャンパー設定で、センタープラスにするか、センターマイナスにするか、
 切替が出来ます。電源を接続する前に確認・設定する必要があります。


2013.12.23:cwk:修正削除
秋月8ch10bitデータロガー>初期設定
準備が整ったところで、初期設定に入ります。

電源を接続し、電源を供給する。
 電源が供給されれると本機が起動する。
 (電源スイッチは無い)

コントラスト調整
電源を入れてもLCD表示が出ない場合があります。(私のもそうでした)
LCDのコントラスト調整が必要です。(メイン基板上のVR)
・・・秋月サイトの本機のQ&Aに書いてあります。


内部時計(RTC)の設定
CD内の説明書のメニュー操作を参考に、日時・時刻の設定を行います。
(設定前に「RTC reset」を行う)


2013.12.23:cwk:修正削除
秋月8ch10bitデータロガー>動作確認ボードによる試運転
動作確認ボード
 動作確認用のボードが添付されています。

 動作確認ボードのch0には温度センサー,ch1〜ch7にはVRが接続されており、
ch0では温度,ch1〜ch7はVRの調整で電圧が変化し、各chの入力動作の確認が可能。

・動作確認ボードを接続する前に・・・
 OPAMP部のジャンパピン(アナログ入力用ヘッダソケット付近にある)のうち、「CH0」を外しておく。(外し忘れると、VRによる調整が効かなくなる)

 電源が入っている場合は、ボード接続前に一旦OFFし、ボード接続後にONする。


・ログ条件(サンプリング周期)を設定する。
 分単位か、秒単位か、何分(何秒)毎か、設定する。

・ログ(測定)したいchをONにする。(ch毎設定)

・ログ実行
 「LOG.n」(nは数字) メニューで[ENTER]スイッチを押す。
 LCD表示のoffがonに変わり、ボード上のLEDが設定した周期毎に点灯する。

 必要により、CH毎の値を表示するメニューに切替える。
 なお、ログON状態でないと、LCD表示値が更新されない。
 (ログOFFでも値が更新されたほうがわかりやすいのに、という話は置いといて。)

※chですが、ハードウェア上はch0〜ch7ですが、ソフト上(LCD表示及びロガーソフトでの扱い)はch1〜ch8となっており、シフトしているようです。


2013.12.23:cwk:修正削除
秋月8ch10bitデータロガー>実運用の前に(準備編)
今回試したいのが、電池の充放電特性。

本ロガーの測定入力範囲は(そのままでは)0〜4.68V、
分解能が10bitで、1bit辺り4.57mV。

1.5V前後の電池の電圧を精度良く測定するには、フルスケール電圧を下げで1bit辺りの電圧をもう少し小さくしたいところ。

そこで入力回路を工夫し、OPAMPにて電圧を2.285倍するようにします。
これによりフルスケールが2.046V,1bit辺り2mVとなり、LCDの表示値から元の電圧がイメージしやすい値(元の電圧の2分の1倍の値が表示)になります。

ヒントは動作確認ボードの温度センサが付いたchの回路。
この回路のように、OPAMPの倍率を多回転VRで調整できるようにしておくのです。
実際に1V丁度の電圧を入力した状態で、表示が「500」になるようにします。


入力補助ボード
 多回転VRとねじ入力端子,ピンヘッダを付けた基板(入力補助ボード)を用意しておくと使いやすくなると思います。

動作確認ボードを流用しても良いと思います。

写真は実際に改造した例。
ハードch6,7に付いている半固定VRを外し、別ランドのエリアに多回転型VRを取り付けます。
(ch0に搭載されているVRは100k(104)でしたが、手持ちの25k(253)を使用)

入力端子として、リードの切れ端を写真のように半田付けしています。
(ショートに注意)


2013.12.23:cwk:修正削除
秋月8ch10bitデータロガー>実運用の前に(校正編)
入力に可変電源を接続し、1.5Vの電圧入力で750表示に合わせてみました。
(ボード接続前に、CH6,7のジャンパピンを外すのを忘れずに)
・・・本当であれば、格安テスタでなく、もっと良い電圧計を使用したいところですが。

電圧を変え、表示が入力電圧の半分になっている事を確認します。
なお入力の上限は2Vちょっと(LCDの表示で1003位まで))で、理論値の2.046V(LCDの表示で1023)まで行きませんでした。・・・理由は確認中。

また入力をGNDとショートした状態で、LCDの表示は0にならず、2でした。
入力のOPAMPの特性が関係するのかも知れませんが、これも未確認。


2013.12.23:cwk:修正削除
秋月8ch10bitデータロガー>改良希望点
 ちょっと使ってみましたが・・・下記のように改良していただいたほうが使いやすいロガーになると思います。

ハード
 動作確認ボードですが、「ねじ入力端子」が搭載可能な「入力補助ボード」として使用できる構造だとなお良いと思います。

ファーム
・ログOFFでも値が更新されたほう良い
 (ログ開始する前に値を確認できる)

・ch ON/OFFの設定は、電源をOFFしても記憶しておいて欲しい。

・値表示画面でENTER/MODEボタン操作でログON/OFF切替出来るようにして欲しい。
 (いちいちメニュー切替が必要なので)

・電源投入後しばらくしたらバージョン表示が消え、値の表示になって欲しい。


2013.12.23:cwk:修正削除
秋月8ch10bitデータロガー>USB機器電流測定回路
 バッテリ内蔵USB機器の充電電流測定を行いたいと思っておりました。

 その為には電流を電圧に変換する回路が必要です。

 電流測定(検出)回路をネットで検索し、見つけた資料が
「LINEAR TECHNOLOGY社 アプリケーションノート105/2005年12月「電流検出(センス)回路図」」。
http://cds.linear.com/docs/jp/application-note/jan105.pdf

この中の「ハイサイド」(電源のブラス側の測定)の例を元にパーツを集め、回路を製作してみました。

USB電源のハイサイド測定なので、単電源用OPAMPを使用し、OPAMPの電源は9Vとしています。(006P電池使用)

電流検出抵抗RSと、アンプ回路の抵抗(R1,R2)比により電流-電圧変換比が決まります。
変換比を微調整可能なよう、R2側に多回転型の半固定抵抗を入れております。

回路を製作後、実際に電流を流し、500mA流した際に500mVが出力される様調整しました。

2014.04.20:cwk:修正削除
秋月8ch10bitデータロガー>USB機器電流測定実験
製作した回路を使用し、実際にUSB機器の充電電流を測定してみました。

秋月ロガーへの入力は、先の2Vフルスケール改造の回路にしています。
今回は2Vフルスケール調整の状態のまま測定を行いましたが、本回路を接続するのであれば、1V(もしくは500mV)フルスケールで調整したほうが測定解像度が高まると思います。


測定したのは、3台のGPSロガー。
(「ロガー」で「ロガー」の測定を行うという面白い状態ですが。)

測定した3台のGPSロガーのうち2台(GT-740FL,GP-101)は満充電後1週間程未使用で放置したもの、1台(GP-102+)は1時間程使用したものなので、「フル充電」を行っている訳ではありません。
今回はあくまで製作した回路の評価という位置付け。

グラフはその結果。

「GP-101」は充電完了後も微小な電流が流れ続けるという興味深い特性が見られます。
これは理由があって・・・このGPSロガー、PL-2303というシリアル-USBブリッジチップが使用されており、このチップがUSBバスパワー動作なのです。


2014.04.20:cwk:修正削除
秋月8ch10bitデータロガー>log欠落?
 pulse放電方式によるNiMH電池の内部抵抗測定を行った結果を処理しようとしたら、値がめちゃめちゃでした。(グラフ化したらぐちゃぐちゃ)

 この現象、実は以前にも経験しています。

 購入直後の電池の特性を測定した事から何とか復活できないか、EEPROMのイメージファイルをバイナリエディタで調べてみたところ、イメージの途中、5バイトほど欠落している事が判明。
 欠落していると思われるデータを前回のイメージファイルからコピー・ペーストし、PIC Loggerツールで読み込み、処理しなおした結果、それらしいデータが取り出せました。

 今回がたまたま2番目にlogしたデータで、1番目にlogし正常に処理できた時のイメージファイルも残しており、比較できたのが幸いでした。欠落していたのが1番目のlogのイメージの途中だったからです。


 さて、今回の調査過程で、EEPROMのイメージファイルのフォーマットがある程度判明しました。

 最初の16バイト×6(log番号毎)は、ログの日時,log条件,logイメージの最終アドレス等を示すもの。この部分は添付CD内にあるPC用ツールのソース内に「明確に」記述してあるので詳細はそちらを参照されたい。

 データ本体は80h以降。(先のlogイメージの最終アドレスはこの80hは考慮されていない)
 1つのデータに対し2byte使用されており、各byteの上位3bitはチャンネル番号(000が物理ch0,111が7),下位5bitがlogしたデータで、2バイトに渡り上位5bit,下位5bitに分割されて記録されている。
(複数ch記録したlogはまだ確認していないので別途)


 今回問題となった値に異常があったlogは、奇数byteが欠落していました。
 奇数byteが欠落した結果、上位5bitと下位5bitが入れ替わって処理されてしまう事になるようです。
 logを読み込んで出来たテキストのイメージに「1 個のエラーがありました。」と表示が含まれていました。
 この表示が出た際には上記のような問題が発生しているものと思われます。
(テキストイメージに示すだけでなく、別windowで警告が出ると異常があった事が気がつき易いのでしょうけど)


 欠落の発生原因,タイミングが不明(考えられるのはlog取り込み中にPC側に負荷がかかって欠落するとか?)未確認ですが・・・このようなメッセージが表示されて場合は、再度ロガーから取りこむと正常なログが得られるのかも知れません。


2014.12.14:cwk:修正削除


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