ほんの僅か足跡が残るくらいのソフトなカタ雪。
どこまでも、どこへでも歩いていける。
段差や土手は、雪のカバーでソフトな覆いをされ、超えるのにも優しい。
そう、砂丘のようになだらかで、角ばった部分が無い訳で、もう少し硬ければバイクや自転車で走れまわれそうである。
今の刻には、暖かい南風の嵐となった山形であるが、
朝は程ほどに寒く、かじかむ手でフキノトウをつまんできた。
雪の量は昨年と変わらないが、フキノトウが小さい。
いつもの年より採れない。
犬は喜び後をついて回り、足に絡みつく。
雪の割れ目が春らしさを強調する。
朝日新聞・天声人語には、ミャンマーの民主化を指して誰だかが言ったこの言葉「パレット(投票用紙)はブレット(弾丸)より強し」を充てていたが。
今の日本を見れば、民主主義国家ではあるが、
「パレットはブレットより強し、されど銭に弱し」
というところか。
共産は市場開放に討たれ民主化を得るが、解放後の経済主義に、本当の民主主義は手折れる。
まあ、東電であれ国会であれ、あれは民主人民などどうでも良く、目先の銭勘定と地位への執着しか見て取れない。
経済の行きつくところは、まさにパレットは銭に弱しなのであろうか。
頭のよろしい国民であっても、銭に心を奪われれば、その国家は破たんする。
どだい、庶民には縁のない世界であるが、あちらの世界では銭が雪崩を起して蠢いているのであろう。