この季節になってくると、山菜の漬けたものや冷凍物をボチボチ処分しないとならんなぁ、などと思うのである。
あと1カ月もすれば新鮮なものが手に入りはじめる訳で、そうなると古いものに手が伸びなくなってしまう。
しかし、今頃喰うそれらは、どう言う訳か格別に旨い訳である。
昨年採って、茹でてあく抜きして冷凍したワラビと、秋のヒラタケの味噌汁が旨い。
ヒラタケの他に、なにか別のキノコも混じっているが、泡を吹いたり、死んだりする心配のないキノコなのであるから、味と食感が複雑になり、より一層深みがある訳だ。
それの汁には、サバの水煮缶1缶が入る。
これが入るのと入らないのでは、「綾瀬はるか」と、「綾瀬はるかの骸骨」程の違いがある。
そこに、家のレディーカカァは豆腐や麩、ネギなどを加える。
具が豊富で、ゴタゴタ感が今頃の山菜汁には似合う。
春の新ものの頃には、上品に頂くのも宜しいが、
いまだ肌寒い季節には、ゴタゴタのアツアツの田舎丸出し、貧乏丸出し風おっかさんの冷蔵庫一掃始末煮風が旨い。
軟らかいワラビがスルリと流れるその咽ごしは、山菜の大御所の風格と品がある。
山菜の大王、旬のタラの芽の天ぷらも旨いが、
一冬枯らした柔らかなワラビの咽ごしは、ワラビにしか出せないのであり、今頃食べるワラビの喉ごしと言う点では、ジュンサイなどと頂点を競うのではないのか、などと思うのである。
さて、今夜の食卓にはコゴミも出てきた。
これも冷凍である。
久しぶりに食べるので、生の旬ものと比較できないのだが、
まるでさっきとって来たかのような塩梅である。
うま~い!!
はぁ~ しあわせだなぁ~
明日の晩は、何だろうなぁ~