ある原子力専門家の詩
いつも参考にしている原子力専門の先生 中部大学 武田邦彦氏のブログなんだが。 心を打たれたというか・・・・ 子供たちよ、父ちゃんの想い。かあちゃんの想いだ。 そう、言って聞いてもらいたい気分にさせられたので、 ここに、その全文を紹介したい。 なお、武田氏のブログは ここ(別ウィンドウで開きます) 以下、氏のブログより。 ☆ 子らよ・・・ 父は剣をとって敵と戦い、武運つたなく斬り殺される. そして君もまた父に殉じる. 爆弾が頭上に落ちるとき、母は君を胸に抱いて爆弾に背を向ける. そして母は焼け焦げ君もまた命を落とす. 何も出来なかったじゃないかと言わないでくれ. それで良いのだ. 君は父と母の愛のもとで眠る. ・・・・・・・・・ 郡山の父、伊達の父は校庭の表土を除いた。君は26ミリシーベルトから8ミリシーベルトになった。 君は父を尊敬するだろう. 母は君を抱いて走った。知らない土地、辛い仕打ち、乏しい財布、その中で必死に逃げ、そして今、郷里に帰った. 母の心は痛んでいる. もう少し逃げたかったが・・・それは出来なかった. だから君の母は自らを責めている. 君は母を愛するだろう. 人は万能ではなく, 人には出来ないことがある. 君もそれは承知だ. 人ができること、それは爆弾が空から降ってこようと、目に見えぬ放射線が体を貫こうと、愛する子のために我が身を犠牲にすることだ. ・・・・・・・・・ 私たちには希望がある. それは全力を尽くした後に、子らが私たちを見つめる感謝の心. 私たちは、決してくじけることもなく、決して自らを責めることもない. 私たちは、爆弾に背を向ける母のように全力を尽くすことができ、それで子らは満足する. (平成23年5月3日 夕暮れの郡山にて) 武田邦彦
2011.05.10