昨夜日付が変わった0時25分。
枕元に置いているノートPCの緊急地震速報が鳴った。
福島沖、推定震度３で、自宅付近の推定震度２。
眠い目をパチクリし、ピントが合わない目玉でよっぽど画面を眺める。
PC画面と音声が１０、９、８・・・とカウントダウンを始める。
５秒前から小さな揺れが始まった。０と同時に結構揺れた。
こりゃ震度３はあるな。と、総東北住民震度計いらず感覚と言うやつで、震度を言い当てる。
慣れは命を縮める事になる場合があるので、慣れたくはないのだが、慣れてしまった。
いや、疲れてしまったのである。
俺の場合、おっかながりなものだから、過去なら、震度３でも飛び上がっていた。
３：１１以来１月半近く過ぎた今、地震には鈍感になり、放射能・原発にも鈍感化してきていて、おつむの具合が芳しくない政府首脳の、あまりにアホらしくて程度の低い震災対応と政策にも慣れてしまいそうで怖い。


朝早く起きるのだが、例年と違う。
なかなか起き上がれないのである。加齢と言う訳でもなさそうで、どうやら夜中の眠りが浅いのかもしれないと思うkuma仙人志向なのである。

今朝も、ブドウ園のハウスかけに、風のない早朝からと思い起き出したのであるが。
背中は痛い、首は痛い、目やにが出て、鼻が詰まり、くしゃみが止まらず、鼻水は床にまで滴る。おまけに、兎に角仕事をしたあとみたいに疲れているのである。

外に目をやると、風がある。
今朝のハウスかけは断念である。小雨もぱらついているようだ。


土曜日なのだが、小学生の姉弟は学校に出かけた。
授業参観があるらしい。
中学校の姉ちゃんも出かけた。部活があるらしい。
俺は、昔から学校が嫌いである。どう言う訳か未だに嫌いで、先生など見るとむき出しに敵意を感じてしまうし、用事で学校に行く時でも、学校に入るだけでドキドキしてしまう。
パトカーや赤色灯を見ると、条件反射的に緊張してしまうあれと同じである。
しかし、吾輩、パトカーや赤色灯の方は全くお感じ無しなのであるが。

こんな馬鹿親父ではあるが、学校から離れた育成会などへの参加は頑張っているし、通学路の草刈りや、ゴミ拾いなども、個人的に人知れず行っている。通学路にクマが出たと言えば、一番に俺んちに電話がかかってくる。俺じゃなくて警察か役場に電話してくれぇ！！

学校というのはどうもその、陳腐なお決まりシステム、すなわち学校規則なるものがあり、そいつが好きになれないのである。
まるでママゴトのような規則、規則。
規則が悪いって訳じゃないが、あまりに規則（意味不明なものまである）を大事にしすぎていて、融通が利かないというか、その辺に転がってる町会議員などと同じでおおらかさがない。良い事も、悪い事も、規則（法律じゃない）により縛られできない、という。良い事も出来ないのである。
おまけに、PTAなどの役員面々も、縛られるのが好きそうな、いやいや、自分で考えず縛り上げ引っ張りまわすのが好きそうな方々が多く見えるのであるが・・・、オイラの目が節穴で出来ているのかな。
基本的規則を基に、自分たちで議論させ検討し、その都度自主的な学校生活をさせればよかろうものを、髪を縛るゴムの色から事細かに決まりがある。
まるで、未来の羊の如き国民を作り上げるためのシステムみたいである。

ガキの頃からこういった規則反発型思想に目覚めていた幼きkuma仙人は、さぞかし扱いにくい生徒だったのであろうな、と、笑うのである。

まあ、自分で考えられなきゃ、規則が必要だけれど。
自分で考える必要を失くし、考える能力を削ぐのも規則である。
学校関係者は、そういった諸刃の剣を使いこなせるべきであり、使えずに持っているだけでは竹光に劣るというものだ。

自分で考え責任を持った行動をするという事については、ナイフや銃を持つと言う事と近しいのだと思う。
銃はさておき、最近ナイフを持ち歩く子供はいないだろう。
俺が子供の頃は、いつでも持ち歩いていた。
今、そんなものを持っている子供を見ると、ちょっと怖いかもしれない。
何に使うのだろう・・・・と。

だいたい、ナイフと言うものは道具であって、人を刺したり切ったりするもんじゃないのである。箸やフォーク、鉛筆削りやノートと同じ部類のモノである。
百姓でアウトドア好きなオイラなどは、常に持ち歩くが、これもまた出先を考えて行動しないと、あらぬところで職質を受け、ポッケからアーミーナイフなど出てこようものならちょっと面倒な事になりかねない。

昔、信州でレタス農家だったころ、友人の車で新宿方面に遊びに行った。
当時、高級車種のシーマに乗って、人相怪しい面々が酒飲みに新宿へ。
プレス関係工場に出稼ぎを経験した友人たちは、どう言う訳か小指が半分しかない（ヤクザ屋さんとは無関係）面々で、サングラスをかけ、ドカジャンを着て、ちょっとヤバく見えなくもない。
とある交差点でおまわりさんに呼び止められ、職質。「はい、トランクを開けてね～。」
トランクを開けると、そこにはレタスを切るために使う錆びた包丁が３本。
・・・・・・(・_・;)・・・・・「何だ、これは。」おまわりさんの顔が真剣である。
それは、レタス切る包丁です。・・・「なんでシーマのトランクにに入ってる？」
シーマでレタス収穫に行くからだ、当たり前だろこらぁ。と、喧嘩になりそうないきおいだったが、喧嘩にもならず、納得頂き、事なきを得た事があった。

笑話であるが、最近はナイフでの重大事件も多く、青少年が大人になるために磨かねばならぬ感性を、彼の事件などが一層困難にしている。

ナイフを使うと言う事は、脳を使うと言う事なのである。
一本のナイフで何が出来るのか。
恐らくは、これ一つあれば、相当なサバイバルが可能であり、それに伴う知識や発想は数に限りなく、オイラの場合はオイラという人間形成に大きく作用している。
ナイフをどう使うか、どう使えるかという広がりが、自分の脳をどう使うか、どう使えるか自分で考える訓練になるのである。

極限の冬山登攀で、アイスアックスを失った折に、スイスアーミーナイフのコルク抜きを使い、氷壁を登り切ったという逸話まであり、ナイフに限られた使用以外の秘められた能力に心を躍らせるのは、無邪気なkuma仙人だけではないだろう。

先日、スイスアーミーナイフ。VICTORINOXを新調した。
楽天ポイントがたまっていたので、ポイントを使って１０００円くらいで購入できたのだが、だいたい２８００円くらいの、「ファーマー」というタイプである。
俺がファーマーだから、ファーマーを買ったという訳ではない。
まずは、いらんものがガチャガチャ付いた豪華な品はでかすぎる。
何に使うのか、使えるのか分からんし、ついていても使わない事が多いのである。

猟に出て、獲物を解体するときに重宝なナイフと言う事でこれを選んだ。
解体用ナイフは別にあるのだが、ポケットに入り、切れ味が程々で、現場でさっと裁くに良いやつ。
腸骨を切るのに鋸があるもの。
色々ついていると、肉片や血を洗うのに大変だからシンプルなもの。
そして、ステンレスの刃。

これである。「ファーマー」が一番適している。

アーミーナイフはこれまで数本持ったが、ほとんど落っことしたりしてしまい、今は１本。
「トラベラー」とういうのを持っているだけになってしまった。
少し上品な感じのグリップが黒。だが、上品すぎて猟の解体に使うのは痛ましいので、今まで使ってはいたのだが、山歩き専用にする。
これからは「ファーマー」を毎日持ち歩くのである。

青少年よ、ナイフを活用しなさい。
自分の脳みそを磨きなさい。
そして、取り返しのつかない儚いものの存在を知りなさい。


さあ、なんだか風が強い。
今日は何をしようかなぁ。


ともにがんばろう東日本！！