田んぼの水路、地域の生活用水路の維持管理の為に、関係水路の整備が、毎年この頃に行われている。

おれの田んぼは、地域のあっちこっちにあるので、連休前中後と６か所の水路整備に出かけるのである。

以前こっちで百姓を始めた頃は、出てくる殆どの人が農家だった。
が、最近は、農家以外が多い。

以前農家だった人や、農家の人だが、現在は農地を貸している人たちや、生活排水などの水路利用で参加する人などで、純然たる農家と言うのはかなり少ないように思うところである。

農家離れ、高齢化、さらに昨今の農業情勢、これからのＴＰＰなどなど。

農家は、まあ、全然儲からない。

離農や、跡取りが農家をしない、など、これはもう仕方がない状況である。
だいたい、儲からない事をやりましょう、なんて人はそうそう居ない。


儲からないどころか、どうもこの状況は生活に困窮という状況に近い。

末端価格で生産物を販売できれば、儲かりそうである。
良い車に乗り、休みの日には子供を連れて、お泊りにでも出かけられるだろう。
ある程度の贅沢も出来るだろう。


実態は、スーパーなどの末端価格の半分前後の売り上げしかなく、そこから６割を超えるような経費を差し引かなければならない。

うちの場合は、農地全面積借受なので、賃料でも相当な額になる。
が、みなさん善意のうちに農地をお貸しくださり、なんとかやりくりしているのだが・・・

そもそも、お金をください。
これは○△円ですから買ってください。
と言うのが好きではない。
いやいや、嫌いなくらいなのである。

お金を欲しがる自分の姿、と言うのが嫌いなのである。
これは、何故こうなのか、自分でも良く分からんのであるが・・・・
それではいかんのだが・・・・あはは・・・と笑うしかないのである。

今年あたり、何とも窮々である。
子供の、学校の学費就学援助の制度等に、申し込みをしなけりゃならない状態であり、吾輩の不甲斐なさにちょっと落ち込むのである。

クマを追っても金にはならんが・・・・
ならば、働け、アルバイトしろ、と言われても、それでは農家（農産物管理）は出来ないよ・・・というのが、専業農家の厳しいところである。

山菜がとれる季節なので、食卓は贅沢と言えば贅沢にはなるのだが・・・・
都会では垂涎の、山菜尽くしである(笑)

毎日大量に喰うものだから、朝のウンチは緑色で、腸の調子がすこぶるよろしいのである。

さて、濃霧の山形・高畠。

これから、また、掘りあげに出向くのである。




個人的には、中山間地の農業を何とかしようと立ち上がったつもりではあったのだが・・・・・
最近つまらん出来事などあり、恰好や口ばかりで中身のない人間の姿をまざまざ見せつけられ、あまりに落胆してしまった。
そんな人は、ごくごく少数の部類なのではあるが、ワタクシとてそうそう強い意志の持ち主でもなく・・・
自分の為もあるが、少しでも地域の為に実践しよう、なんという、お人よし的考えが揺らいでいるのである。

が、まあ、百姓は好きなのである。