バーモント・キャスティング社製 ENCOLE という中型の薪ストーブである。
家の新築と共に、家のほぼ真ん中にしつらえた。
なかなか高性能の薪ストーブで、排煙はニューヨーク市の排ガス規制をクリアしている。
ニューヨークの高級マンションに設置して、焚けるというストーブである。
そのようなストーブは、世界的に少ない。
そして、Europe北欧系のヨツール社やアンデルセン社製ストーブと比べると、その分ちょっと気難しい。
いや、扱いにちょっとコツがいる訳だ。
N・Y市のOL風?
ちょっと瀟洒でお高いところがある訳である。
が、信州に暮らす頃からかれこれ20年以上、この会社のストーブを愛用しているが、今の2代目まで大きな故障はない。
ただし、気難しいのである。
乾いた家屋の廃材などをガンガン燃やせば、前面のガラスや、ストーブ裏に隠れた、二次燃焼システムの触媒などが破損する場合がある。
あくまで、優しく柔らかな暖と、ゆらゆら揺らめく炎を楽しむストーブなのである。
その点からいえば、ヨツール、アンデルセンなどの北欧ストーブや、ダッチウェスト(アメリカ製)の方が、暖を取ると言う目的にあっては先を譲るのかもしれない。
が、熱量を出せない訳ではない。
ストーブを一生ものとして、メンテナンスコストなど総合的に考えての話である。
また、ストーブ本体の値段も、同じサイズの他のモノよりも高価である。
値段だけで考えれば、2ランク大きいサイズのストーブが買えそうな値段である。
が、まあ、それだけ細部の細工やシステム、仕上げにこだわりがあると言う訳で。
優しく、長く使いたい訳である。
我が家のENCOREは、青のホウロウ引きである。
煙突も青いホウロウを施してある。
導入時、ちょっと恐ろしげな値段であったが、一生もの・・・と念じ、無理を押して購入に踏み切った。
一昨晩から、今シーズン初の火入れを行った。
ポヤァ~ッした暖かさが家を包む。
何処が熱源なのか分からないような暖かさである。
音がしない。
静かにしていると、時々薪が撥ねる音だけがする。
このシーズンなら、太い薪を2本入れただけで朝まで暖かい。
ストーブの上には、トマトをミキサーで砕いたものをステンレスの鍋に入れて煮詰める。
煮込みの作業には、軟らかくコトコトと何時間でも煮込めるので、これに変わる逸品など専用のキッチンストーブと薪ストーブをおいて他にないであろう。
大きいトマト10個分が、寝る前までに3個分くらいに煮詰まる。
トマトペーストを瓶に詰めて保存と言う訳だ。
ちょっと林を覗いてきた。
何か小さなキノコが生えている。
見た目は売ってる「ブナシメジ」みたいだが・・・・・
何だかわからんので採ってこない。
でっかいアケビが2個ぶら下がっていた。
高くて手が届かない。
ストーブの周りで、680円のスパークリングを100円ショップのグラスに注ぐ。
カツヲの刺身を半分(半分は次の日の為に残す)。
ブルーチーズをちびりちびり。
そして、しあわせな夜はふけるわけである。
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