連休って、あんまり関係ない世界

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と言う訳で、学校関係を卒業してからというもの、
ゴールデンウィークと言うものの実態を経験したことがない。
もっぱらの農業関係の生活を送るので、この季節からは秋までずっと忙しい。

春のしょっぱなに、出足をくじく失敗は、農業では許されないので、慎重にこなさなければならない仕事が多い。


ブドウ園のナイロンかけをしているのだが、なかなか終わらない。
田んぼの堀整備などの、地域作業が多いので、今年柄ナイロンかけが遅れているせいか、仕事がかち合い、捗らないので、ぼちぼち景色を眺めながら仕事を続けている。


山サクラとコブシが同時に咲き、そこにブナの新緑が入る。
例年にない山の景色である。

地が動いた。

天に変わり目は、この年か?  天変地異の事である。

地が動けば天が変動する。
天が動けば、大地は変動を持つ。

天変地異とは、太古より受け継ぐ命が伝えるDNAと共に供えられた、受け継ぐべき言葉なのかもしれない。

50億年に近い地球の歴史の中の僅かな時を生きる人類だろうが、きっと、その言葉にはそれぞれ霊的な真意があり、私たちに伝えられたのだろう。
恐らくは、失った大切な言葉も多かったのかもしれない。



夕刻、コゴミを採りに。

すこしばかり山から頂いてきた。
一株を根こそぎ採らず、1~2本を残す。

俺より先に採った跡があったが、その方も、一株に1~2本残されていた。
そんな山菜取りを見て、心温まり、安らぎを感じる。
いやらしい山菜取りの仲間入りを、そんな気遣いが足止めしてくれる。
どこのどなたか分からないが、俺の先生である。そんな気がする。


帰り道、親子のクマが目前に現れた。
俺に気付いていない。
二匹で仲良く歩いている。

俺は風上。やがて俺に気付くだろう。
その距離は30メートル。
デジカメを出し、撮影。
条件が悪く綺麗な写真が撮れなかったが、美しい。ほほえましい。
本当に絆を感ずる姿である。

山の神様には、頭を垂れる礼こそしないが、心の中で、彼女とその息子に出会わせて頂いた貴重な瞬間に感謝するのである。

嗚呼、美しい。
ああ、ほほえましい暖かさに包まれる。


放射能などと言う悪魔の所業に、野も森も、山も海も川も、そして俺たち人間の未来も汚させることなど許せないのである。

2011.05.03:kuma仙人:[野良仕事]

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