朝5時半に起き出し、真っ暗な中を山へ行ってきた。
もちろん軽トラでではあるが、大雨である。
風は強く、嵐だ。
まあ、やっぱりクマなんて見ることは出来なかったけど、それで気が済む。
この時間、さらに風雨が強まった。
12月に大雨に警戒だとさ。
数年前の12月30日頃、雪の山に大雨が降ったことがあった。
山のあちこちに、雨水が川となって流れる筋が見えた。
その年のその時、山が荒れた。沢は崩れ道が流れた。
冬の山には木の葉がない。地を覆う草もない。
天より落ちる雨は、葉を濡らし佇む間もなく地に落ちる。地表には受け止める草もなく、ダイレクトに地に落ち土を削る。
落ち葉はたくさんあるが、落ち葉は水と共に流れてしまう。
うっすらと積もった雪は、雨により解かされより水の勢いを増す手伝いをしてしまうのである。
冬に雨が降るということは、こういった豪雪地帯、東北、北海道、冬の厳しい地方では異常な事である。いけない事なのだ。
青葉と、草のない台地がどれほど風雨に弱いのか考えてみてください。
グランドキャニオンなんて草木がないから、雨の少ない地域であってもああなったのである。
もしこれで、考えなしに山の木を切っていたなら、洪水間違いなしである。
数年前、この地区で部落の持ち山の木を切って売り払う、と言う事があったが、その時は植えた杉は切っていいが、それ以外の木は切ってはならん、という運動をし、地域から署名を集め、皆伐に対し反対し、寸でのところでブナの林を守った事があったが。
時が少しばかり過ぎると、関心がなくなり間違いを繰り返す。
去年今年と、その守ったブナ林の尾根の裏側の木を伐採し、搬出用に大型の重機が通る道を尾根近くまで切り開いた。
ボルネオやアマゾンの野蛮な熱帯雨林破壊と同等の事が、この文明国と言われる日本で起こっているのである。
規模こそ違うが、・・・・教育や情報がこれ程進んだ国でこれだ。
一時の森林保全運動で地域に名をあげればいいだけの連中が多すぎる。
地区の議員だって同じである。ほんとに自分の名をあげるという利益にしか関心がないのである。
自分たちで植え、管理した杉を切るな、と言う訳ではない。
それ以外の、自然に生えた木であり、山を守るような状態になっているものを切るな、と言いたいのである。
そして、何故それが山を守り、川を守り、曳いては住まう地域や家族を守るのに繋がっているのか、という事を知ってほしいのである。
そして、あんなに山を削ったのなら、今日あたりは大変な事になっているだろう。
危なくて見に行く気にもなれない。
子供たちに未来を教える大人が、未来を破壊しているのである。
自然に対して、畏敬もなければ関心もない、あるのは自分と自分の家族の事だけ、と思っていられるのは、周りで自然やそれを守る人間がしっかりしているためである。我が家族、我が職、我が地位、我が稼ぎ・・・・それさえ全てが繋がり、一つの真理に繋がっているものだろうに。
ああ、嘆くばかりしかオイラには出来ないのだろうか。
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